腐男子異世界転生して王子になる〜チートになっちゃった僕でゴメンね!〜

優木王

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第一章

20話チーロ祝3歳

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それから、僕はお父さんと魔力と剣術の特訓を頑張った。お母さんとは、僕が出来るようになったことをたくさんお話しをした。

それとティモシー達とも楽しく、遊んで…。アンジェロと2人っきりになって、文字を覚えるべく、絵本をたくさん読み聞かせしてもらった。

だから、僕はこの世界、国の文字を読めるようになった。

アロンツォはと言うと、僕がこっそり外に出たり、ティモシー達と外で遊ぶ時はいつも側に着いて来てくれる。そんな紳士なアロンツォを崩したくなる気持ちを抑えて、いつもありがとうを伝えてる。

そして、僕の頭の中はいつも妄想、いや、夢いっぱいだ。

そんな僕は今日、3歳を迎えます。

•*¨*•.¸¸☆*・゚

「今日はチーロ様のお誕生日ですね」

とアンジェロが僕を膝に乗せて、耳元で囁く。はわわ、アンジェロの優しい甘い声で僕の耳がくすぐったい。僕は上に顔を向けて、アンジェロにコクッと頷いた。



そして、僕は家の中の大広間の食事を取る長く大きな机のある椅子に座らされた。僕を縦の真ん中にして、机の横周りにはお父さんもお母さんも座っている。

アロンツォはアンジェロに手を引かれながら、お母さんの隣の椅子に座った。

僕はその2人の様子を見て、頭を働かしてしまったのは秘密。

アンジェロはよしと気合いを入れ、奥から白色で、天使の絵柄を基調した運搬台車に3段の大きな可愛いショートケーキを運んで来た。

「今日はチーロ様の誕生日です!お洒落に大きなケーキをお作り致しました!みんなで食べましょう」

とアンジェロが満面の笑顔で大きく言い、手をパンパンッとした。

すると、僕の後ろにある、緞帳から走ってくる音が聞こえ、僕は後ろに振り返ってみた。

そこにはティモシー達だった。足の早い、ティモシーが先頭に僕の方に駆けて来る。

「チーロ、誕生日おめでとう!」

とティモシーは僕の横に来て言う。僕は嬉しくて、ティモシーに抱きつき、笑顔で言った。

「ティモシー、ありがと!」

そして、グイリオもやって来て、にこっと微笑んで見てる。

ルッカは舞台上から走ってこず、腕組みして、プイッと顔を逸らしている。

「別に、俺はチーロのお誕生日を祝いに来たんじゃないからな…」

ルッカは何やら呟き、ルッカの後ろにハーヴィーが来た。

「ルッカ、席行くぞ!」

とハーヴィーに背中押され、ルッカは渋々とツンッと顔をしながらも、ハーヴィーと席に来た。

アロンツォは気心の知れているハーヴィーに久しぶりに会えたからか、顔を和らげ、ハーヴィーを見る。

そして、ティモシー、グイリオ、ルッカの順にお父さんの横の席に連なって座った。
ハーヴィーは、やっぱりアロンツォの隣の席に座った。そして、ハーヴィーがアロンツォの方をトンッとして2人で話し込んだ。

「では、改めまして、チーロ様のお誕生日を祝して皆さんでケーキを食べましょう」

とアンジェロは立って言い、魔法でクラッカーを4つ出して、クラッカーの中からポンッポンッと弾けた。

•*¨*•.¸¸☆*・゚

わちゃわちゃとし出す周り。ティモシーはケーキを食べ終えて、僕の方に来た。グイリオはルッカに阻まれたのか、ルッカと話し込んでいる。

「チーロ、クリームが口の横に付いてるよ」

と言って、指でチョンと取ってくれた。そのクリームは僕の口じゃなく、ティモシーの口に渡った。僕は凄く美味しいケーキを端から端まで綺麗に味わって食べていたから、ティモシーの口に渡ってしまったクリームが、少し悲しくなった。

「チーロ、食べたかった?…ごめん」

とティモシーは言った。僕は『ううん、大丈夫』と少し悲しく、でも笑顔で伝えた。


•*¨*•.¸¸☆*・゚


「なぁ、アロンツォ。チーロの護衛になって、あれは何か進展とかしたのか?」

「あれ、…あぁ。あれはまだなんだ。チーロ様の護衛についてから、手紙が途絶えてる。もしかしたら、俺はもう、終わったのかもしれない…」

それを聞いたハーヴィーは、ふーんとしかめて、気に食わない顔をして考え込んだ。

「終わったんじゃないだろ。もし、終わってたら、それはひどいって俺は思うよ」

「ひどい…か。そうだよな~」

とアロンツォは机に顔を向けて、応えた。
ハーヴィーは、アロンツォの背を撫でて、言った。

「アロンツォ、いつでも俺に相談しろよ。俺はどんなことでも聞くからな」

とハーヴィーは、言った。アロンツォはもの憂い顔でハーヴィーに頷いた。
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