7 / 13
第一章𓂃 𓈒𓏸◌
よく見てる人は……。
しおりを挟む
私は、お兄ちゃんたちといるけれど、もっと自分の時間が欲しい。
私は、自由に過ごせている方だと思っていたけれど、愛ちゃんに言わせれば、これは自由ではないみたい。
『5つ子王子様の妹は大変』
愛ちゃんの言葉が頭に繰り返される。確かに、今日は帰りに言えなかった。
早柚ちゃんと愛ちゃんと帰りたいんだって思いを。
愛ちゃんは、気付いてくれたみたい。でも、私は早柚ちゃんの言う言葉に頷いてしまった。確かに、充お兄ちゃん律お兄ちゃんは待ってくれてた。
わがままのようになってしまっているのは、私の弱い意思なのではないか。
もう、これ以上、好きな人たちを失いたくないと言う気持ちが私の意思を縮める。
また、小さい頃のように私のせいで本当のお父さんを失いたくない。お父さんのようにお兄ちゃんたちを無くしたくない……。
私は、部屋で悶々としていると、乙お兄ちゃんが私の部屋をノックする。
「毬、夕食できたぞー。ドア開けていいか?」
私は、『乙お兄ちゃん、いいよ』と声をかけ、乙お兄ちゃんが入って来た。
「毬、表情が憂鬱そうだな。今日も純がクラスに来たし、帰りも充と律と帰ったそうだな…。毬、いいのか?邪魔なのはあいつらじゃないか?俺も含めて……」
「邪魔じゃない!……ただ、私はいやなの…」
私は椅子から勢いよく振り向き、ドア前にいる乙お兄ちゃんに伝える。
乙お兄ちゃんはびっくりしたらしく、ビクッとし、目を見開いた。
「そうか、俺からもあいつらに言っとくな。お前ら、もっと毬の気持ちを分かれ…って。いいな。
気持ちが晴れたら、食べればいいから。
俺から見ると、毬がしたいことできてないように見えるんだ……」
乙お兄ちゃんは、眉尻を下げ、優しく慰める表情を向ける。
私は、床に俯き何も言えなかった。
私の本当の気持ち………。したいことは……。
もっと、私の時間が………。
-------❁ ☾ ❁-------
「純、めちゃくちゃ食べるな。俺らの分、残してけよ」
「お腹空いて、早く食べたかったんだよー!いいでしょ!文っ」
「良くないっ!」
文は、はちゃけた笑顔を隣の席に座る純に向け、言う。純は、口いっぱいに食べ物を含み、文に言う。
「仲良いねー。純と文は」
「充兄も入ろっ!僕を助けてーーー!」
充は、向かいの席から純と文にほほ笑みかける。
「それにしても、僕たちの指示ばっかに従って、意思のなかった純は、毬ちゃんが来てから変わったね」
「…そう?純はきゅーちゃんが好きだもん」
「毬は、まだか?それと乙も……」
律は、周りを見渡し、心配そうに言う。
「…確かに、毬ちゃん来ないね、乙が毬ちゃんを呼びに行ったから、来ると思うんだけど…」
律に対して、充は応える。
すると、乙がリビングのドア越しから姿を現した。
「お前ら、先に食べてていいぞ。毬も俺もあとで食べる…。
それと、毬のことだが、もっと毬の気持ちを優先させろよ。あいつにとって、俺らは本当の兄じゃないし、無理させてる……」
乙は、毒気を言い放った。
すると、一番に落ち込んだのは純だった。
「……乙兄、別にいいじゃん。きゅーちゃん困ってないし。純がきゅーちゃんのとこ行ったら、喜んでくれたもん!」
純は、大きな声で兄たちの前で声を張った。
すると、純はリビングに留まる気持ちが覚め、『ごちそうさま』と言って、外に出て行ってしまった。
「純は、わがままで毬が妹になって来ても、変わらないな……」
「乙、それは違うと思うけど、純も純で俺らのようにお兄ちゃんになろうとしてると思うよ」
「充も気付いてないのか…。一番、気持ち抑えてるのは…」
私は、自由に過ごせている方だと思っていたけれど、愛ちゃんに言わせれば、これは自由ではないみたい。
『5つ子王子様の妹は大変』
愛ちゃんの言葉が頭に繰り返される。確かに、今日は帰りに言えなかった。
早柚ちゃんと愛ちゃんと帰りたいんだって思いを。
愛ちゃんは、気付いてくれたみたい。でも、私は早柚ちゃんの言う言葉に頷いてしまった。確かに、充お兄ちゃん律お兄ちゃんは待ってくれてた。
わがままのようになってしまっているのは、私の弱い意思なのではないか。
もう、これ以上、好きな人たちを失いたくないと言う気持ちが私の意思を縮める。
また、小さい頃のように私のせいで本当のお父さんを失いたくない。お父さんのようにお兄ちゃんたちを無くしたくない……。
私は、部屋で悶々としていると、乙お兄ちゃんが私の部屋をノックする。
「毬、夕食できたぞー。ドア開けていいか?」
私は、『乙お兄ちゃん、いいよ』と声をかけ、乙お兄ちゃんが入って来た。
「毬、表情が憂鬱そうだな。今日も純がクラスに来たし、帰りも充と律と帰ったそうだな…。毬、いいのか?邪魔なのはあいつらじゃないか?俺も含めて……」
「邪魔じゃない!……ただ、私はいやなの…」
私は椅子から勢いよく振り向き、ドア前にいる乙お兄ちゃんに伝える。
乙お兄ちゃんはびっくりしたらしく、ビクッとし、目を見開いた。
「そうか、俺からもあいつらに言っとくな。お前ら、もっと毬の気持ちを分かれ…って。いいな。
気持ちが晴れたら、食べればいいから。
俺から見ると、毬がしたいことできてないように見えるんだ……」
乙お兄ちゃんは、眉尻を下げ、優しく慰める表情を向ける。
私は、床に俯き何も言えなかった。
私の本当の気持ち………。したいことは……。
もっと、私の時間が………。
-------❁ ☾ ❁-------
「純、めちゃくちゃ食べるな。俺らの分、残してけよ」
「お腹空いて、早く食べたかったんだよー!いいでしょ!文っ」
「良くないっ!」
文は、はちゃけた笑顔を隣の席に座る純に向け、言う。純は、口いっぱいに食べ物を含み、文に言う。
「仲良いねー。純と文は」
「充兄も入ろっ!僕を助けてーーー!」
充は、向かいの席から純と文にほほ笑みかける。
「それにしても、僕たちの指示ばっかに従って、意思のなかった純は、毬ちゃんが来てから変わったね」
「…そう?純はきゅーちゃんが好きだもん」
「毬は、まだか?それと乙も……」
律は、周りを見渡し、心配そうに言う。
「…確かに、毬ちゃん来ないね、乙が毬ちゃんを呼びに行ったから、来ると思うんだけど…」
律に対して、充は応える。
すると、乙がリビングのドア越しから姿を現した。
「お前ら、先に食べてていいぞ。毬も俺もあとで食べる…。
それと、毬のことだが、もっと毬の気持ちを優先させろよ。あいつにとって、俺らは本当の兄じゃないし、無理させてる……」
乙は、毒気を言い放った。
すると、一番に落ち込んだのは純だった。
「……乙兄、別にいいじゃん。きゅーちゃん困ってないし。純がきゅーちゃんのとこ行ったら、喜んでくれたもん!」
純は、大きな声で兄たちの前で声を張った。
すると、純はリビングに留まる気持ちが覚め、『ごちそうさま』と言って、外に出て行ってしまった。
「純は、わがままで毬が妹になって来ても、変わらないな……」
「乙、それは違うと思うけど、純も純で俺らのようにお兄ちゃんになろうとしてると思うよ」
「充も気付いてないのか…。一番、気持ち抑えてるのは…」
0
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
【連載版】 極秘任務で使いたいから自白剤を作ってくれと言った近衛騎士団長が自分語りをしてくる件について
紬あおい
恋愛
侯爵家の落ちこぼれ二女リンネは、唯一の取り柄である薬の調合を活かし、皇宮の薬師部屋で下っ端として働いていた。
そんなある日、近衛騎士団長リースハルトから直々の依頼で、自白剤を作ることになった。
しかし、極秘任務の筈なのに、リースハルトは切々と自分語りを始め、おかしなことに…?
タイトルが気に入っていたので、2025年8月15日に公開した短編を、中編〜長編用に全編改稿します。
こちら単独でお読みいただけます。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる