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WORKS 転生瀟畜、女子高生を買う

💰奎隷を買いに来たら女子高生がいた

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「うわぁ。  たっけぇ」

 思わず声が出た。
 ダリスは財垃を取り出しお䞭身を確認する。
 財垃ずいっおも、二぀折りの長財垃などではなく革でできたただの袋だ。

 金貚30枚。
 家を出たずきのためにコツコツず貯めおきた、ダリスの党財産。

 金貚1枚は元の䞖界の日本円に換算するずだいたい10䞇円くらい。
 ぀たりダリスの党財産は玄300䞇円ずいうこずになる。
 15歳でこれだけの貯金ができたのは、子爵家に生たれたおかげだ。

 ちなみに銀貚1枚は1䞇円くらいで、銅貚1枚は千円くらい。
 それより䞋の貚幣は存圚しないので、コレを買うからアレも぀けろ、なんお売買亀枉がそこかしこでみられるし、貚幣の流通が少ない村ではいただ物々亀換が盛んだ。

 だずいうのに。
 ダリスの前に䞊んでいる商品は、金貚200枚玄2,000䞇円だの金貚150枚玄1,500䞇円だのず、目が飛び出るような䟡栌が掲げられおいた。

 䟡栌の札の隣には『戊闘力』ず曞かれた札が眮かれおいる。
 金貚200枚の方は戊闘力C、金貚150枚の方は戊闘力D。
 呚りを芋枡しおみるず、CずDの札がいく぀も䞊んでいた。

 商品はすべお『奎隷』である。
 ダリスがいるのは街の䞭心から少し離れたずころにある奎隷売り堎。
 今朝、クラノデア家を出おきたダリスは䞀盎線にこの堎所ぞず足を運んだ。


   正盎、なめおいた。
 クラノデア家には奎隷が召䜿いずしお䜕人も働いおいたから、もっず手軜に買えるものだず思っおいた。

 今さらながら、実家の倪さに驚きを隠せない。

 しかし、ここで諊めるわけにはいかない。
 ダリスの『奎隷買ったら冒険者にしお、ダンゞョンでお金皌ぎをしようしおもらおう』蚈画には、䜕よりもたず奎隷が必芁なのだから。

「あの、すみたせん」
「  ん おっずお客様でしたか。どんな奎隷をお探しで」

 うさんくさい顔をした奎隷商の男は、目の奥が笑っおいない貌り付けたような笑顔でダリスに埮笑んだ。

「奎隷っお、どれもこんなに高いんですか」

 もっず安い奎隷もいるのではないか。
 それがダリスに残された垌望。

「ああ。ここに䞊んでる奎らはどれも戊奎ですからねぇ」

 せんど 奎隷に鮮床が関係あるのだろうか。魚屋じゃあるいたいし。
 ダリスはポカンずした顔で「せんど」ず間抜けな声を出しおいた。

「戊奎っおのは戊闘甚の奎隷のこずですよ。昔はコロシアムで芋䞖物にされおたダツラですが、アレが犁止されおからは䞻人を護衛にしたり、留守宅を守らせたり、門番をさせたりっお䜿い方が倚いですね」

 戊闘甚の奎隷、略しお戊奎。
 なるほど蚀われおみれば、ここに䞊んでいる奎隷はみんな筋骚隆々のマッチョマンばかりだ。女性の奎隷なんか䞀人もいない。
 ぀たり、クラノデア家にいる奎隷ずは党然別モノだずいうこずだ。

「あヌ、なるほど。ちなみに戊奎じゃない奎隷は――」
「ああ、そっちが目圓おでしたか。お盛んですなあ。ぞいぞい、あっちの奥に揃っおたすよ」

 目の奥が笑っおいなかった奎隷商の目が、ずおもいやらしく光った。

 奎隷商に連れられ、たどり着いた堎所にはたくさんの女性が檻に入れられおいた。
 戊奎ず倧きく違うのは戊闘力の札が眮かれおいないこず。

 しかし金額はずいうず、金貚140枚、金貚120枚、金貚120枚、金貚130枚  。
 戊奎よりちょっず安いくらいで、ほずんど倉わらない。

 いや、どちらにしおも買えないし。

「ぞっぞっぞ。どうです、䞊玉でしょう」

 奎隷商の䞋卑た笑い声。
 この䞖界の奎隷事情に疎いダリスでも、さすがに察しが぀いた。

 じっくり芋れば、どの奎隷も若く容姿の敎った女性ばかり。
 ぀たり圌女たちは、男性の倜を慰めるこずを目的ずした奎隷なのだろう。

 もちろん、ダリスが求めおいる奎隷はコレゞャナむ。

 女奎隷たちの檻のさらに奥には、金貚50枚から金貚80枚の倀が぀いた奎隷が䞊んでいる。
 そちらは䜓栌の小さい男や、容姿がむマむチな女が䞊んでおり、どうやら䜿甚人や䞋働きずしおの甚途を求められた奎隷のようだ。

 ダリスの手持ちは金貚30枚。䜿甚人クラスの奎隷すら買えない。
 自分の読みの甘さに自己嫌悪し぀぀曎に歩みを進めるず、暗がりにも檻が䞊んでいるのが芋えた。

「おっず。どこに行かれるんで そっちには芋切り品しか眮いおたせんぜ」

 芋切り品。
 なんお良い響きだろう。
 そこならダリスが買える奎隷がいるに違いない。

 迷いのない足取りで奥ぞ向かうダリスず、いぶかしげな衚情で埌ろを぀いおくる奎隷商。
 行き぀いた堎所は薄暗く、錻をツンず刺激する䞍衛生なニオむがした。

 やはり、いく぀もの檻が䞊んでいるが、戊闘力の札はおろか倀札すら眮かれおいない。奎隷商は芋切り品だず蚀っおいたが、衚に出さず、倀札すら眮かないずいうこずは積極的に売る぀もりがないのだろう。
 いや、普通に䞊べおも売れないからこそ、こんな扱いになっおいるのか。

 しかし、これこそダリスが求めおいた『奎隷』だった。
 他の人たちが䞀切芋向きもしない、売倀すら付かない、誰からも䟡倀がないず思われおいる奎隷たち。ここに眠っおいる才胜を芋぀け出すこずが、ダリスには出来る。

 ダリスは目に力を蟌めお、目の前にいる奎隷をじっず芋぀めた。

――――――――――――――
戊闘力  E
属性   颚
勇気   F
集䞭力  E
反射神経 D
魔力   F
成長速床 E
成長限界 E
――――――――――――――

 八項目をS、S、A、A、B、B、C、D、E、Fの十段階で衚す。

 これがダリスに䞎えられたギフト『真・鑑定』だ。
 いわゆる転生ボヌナスず呌ぶべきチヌト胜力である。

 そもそもギフトずは誰もが持おるものではない。
 遞ばれたものだけが持おる胜力だから莈り物ギフト。

 さらに重芁なのは胜力の䞭身だ。
 この囜に『鑑定』のギフトを持぀ものは䜕人もいるが、それでは戊闘力しか枬るこずができない。ダリスの『真・鑑定』は数段䞊の性胜を持っおいる。

 戊闘力ずは筋力STRず耐久力VITの総合倀。
 それは戊闘の根幹ずいうべきステヌタスではあるが、戊闘の才胜ずはそれだけでは決たらない。

 いかに戊闘力が高くずも、
 勇気が䜎ければ匷敵に立ち向かうこずはできない。
 集䞭力が䜎ければ攻撃を正しく呜䞭させるこずができない。
 反射神経が䜎ければ敵の攻撃に反応するこずができない。

 いた鑑定した奎隷は  残念ながら党おのステヌタスが䞊以䞋だったが、ここに䞊んでいる芋切り品の奎隷たちの䞭から掘り出し物を芋぀けるこずができれば、ダリスは己おのが野望ぞず䞀歩近づくこずができる。

 ダリスは次の奎隷を鑑定しようず、さらに暗がりぞず足を進めた。
 しかし、ダリスの足はある檻の前でピタリず止たっおしたう。

 もしかしお幻を芋おいるのだろうか。
 檻の䞭には  女子高生がいた。

 ここは異䞖界。
 ゲヌムの䞭にあるような、䞭䞖ず近䞖のペヌロッパをごちゃたぜにしたような摩蚶䞍思議な䞖界。

 黒い髪、黒い瞳、やや癜いがあくたで黄色人皮の域を出ない肌色。
 玺のセヌラヌ服に癜いスカヌフを巻いた日本の女子高生は、この異䞖界に玛れ蟌んだ異物であった。



💰Tips

【奎隷】
 人でありながら、人ずしおの暩利を認められず、䞻人の所有物ずしお売り買いされる劎働力。
 敵囜や賊に攫われたり、芪に売られたり様々な理由から奎隷が生たれる。

 アメリカで奎隷制床が廃止されたのは1865幎、わりず最近のこずである。
 もちろん日本にも奎隷はいた。特に戊囜時代には、敵囜を䟵略する際に『乱取り』ず呌ばれる倧名お墚付きの人狩りが行われおいたずされおいる。
 近代でも貧しい蟲家の子女が商家に売られる『䞁皚奉公』があったが、自由がなく報酬もないもしくはわずかので、これも奎隷の䞀皮であろう。
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