神の暇潰し~装飾品の中の霊獣達~

羽人

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一章

2話

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ロゼそして意図せず契約した九重正人、二人は公園の中でも人気のない場所に移動していた。

「ここならいいか。早速で悪いけど詳しく説明してくれる?何でこの指輪が本に挟まっていたか、そして何で俺が君と契約するはめになったのか」

近くの椅子に座り説明を求める。
ロゼは座らないのか目の前に立ち、上手く説明をしようとしてい眉間にシワを寄せ考えている。

『どこから説明すればわかってもらえるか、それすらもわかりませんので最初から説明しましょう』

ロゼはにこりと笑い話始める。

『遥か昔、神は百体の聖霊と聖獣を造りだし装飾品に宿しました。そして装飾品を適当に選んだ百人に偶然を装い渡しましす。『最後の一人になるまで戦い、最後の一人には願いを叶える』その言葉とともに開戦され、装飾品を手に入れた者達は自分の欲を、自分の願いを叶えるために戦いを始めます。徐々に人数は減り、最後の二人になったとき、神は最後に残った二人の元に姿を現します。しかし最後に残った二人はーーー。ーーーー。ーーーーーー』

最後の二人から時が止まったようにロゼの声が聞こえなくなり、ロゼは真顔で固まっている。

「ロゼ?おい大丈夫か?」
『ーーー。ーーーー。あれ?私どこまで話しましたか?』

最後に話していた前後の記憶が抜けているのか、ロゼは間抜けな表情で聞いてくる。
その神とやらのせいなのか、最後の二人が起こしたことは話せないらしい。
しかし俺は本を読んで知っている。最後の二人は神に使役している聖霊と聖獣を使い攻撃をしかけた。しかし最後のページが読めなかったせいで最後がわからず、その後の二人がどうなったかはわからない。

「もう説明はいいや。一番聞きたいことは、契約した事で俺もどこの誰かもわからない奴等と戦うのかという事だ」
『そうですね。装飾品を持つ者が近くにいると共鳴しお互いの居場所がわかるようになります。願いを叶えるため契約者は積極的に戦いを仕掛けてくるでしょう。そしてそうなれば命懸けの戦いになると思われます』

命懸けの戦い。その言葉に背中に冷や汗がたれる。願いを叶えるために命懸けの戦いをしなければいけない。
そうなった時、俺は生き残れるのか、それとも何もできずに死ぬのか。
体が小刻みに恐怖で震えだす。

『主人は私が守ります。死なせません。勝手に契約した私が悪いことはわかっています。しかし私は主人となら最後の一人になり願いを叶える。そんな事が出来ると思うのです』
「……何でそんなに言い切れる」
『んー、女の勘って奴ですかね。私の勘はかなり当たるんですよ?』

震えがピタリと止まる。目の前に立つ真っ白な鎧を着て腰に剣を差しているロゼの笑顔を見ていると、何故か震えが止まった。

『装飾品が百人に行き渡ったら、契約聖霊や聖獣を通し開戦が告げられます。そして最後の一人になるまで争いは止まりません。何ヵ月、何年経っても最後の一人になるまで終わりません』
「生き残るには最後の一人になるしかない。そういうことか?」
『そうです。負けは死を意味します。だから生き残るには勝つしかありません。なので私は強くならなければいきません。強くなるには聖霊、聖獣を倒すしかありません。私達聖霊や聖獣は本来の力を封印されていて、自分以外の聖霊や聖獣を倒すことで封印が1つずつ解かれていきます』

本来の力を取り戻す為に、何体の聖霊や聖獣を倒さなければいけないのかわからない。しかし生き残るには倒すしかない、それが結果人を殺すことになっちしても。
こんな事をしている神は本当にいい性格をしている。負ければ自分が死に、勝ったら人を殺すことになる。

「例えばなんだけど、聖霊や聖獣が戦っている時に契約者が攻撃して来る場合はあるのか?」
『勿論あります。なので主人には自衛手段を確保していただく必要があります。私が付きっきりで守れればいいんですが、そういう訳にはいかない時が必ずあります。その時に契約者同士が争い、命を奪われる、その時点で契約者は死に宝飾品が壊れ私達も消滅します』
「俺今まで何か武術してたって訳でもないし、てかインドア派なんだけど……」
『ある程度戦えるようになるまで私が教えます。剣の扱いから体術、倒せなくても自衛が出来るほどには教えます』

インドア派の俺からすれば自衛手段を確保するまでに死にそうな気もするが、そう言ってもいられない。
自衛できなければ、ロゼが相手を倒す前に殺される可能性もあるのだ。

『私のせいですいません……』
「まぁ確かにそうだけど、こうなったら覚悟決めてやるしかない」
『そうですね。それでは開戦が告げられるまで毎日特訓しましょう。そして必ず最後まで生き残り願いを叶えましょう』

俺の願いそれはまだ決まっていない。そんなことは後から決めればいい。それよりも優先することは生き残ること、すぐに負けて死にましたじゃ駄目だ。

「ちなみにロゼって他の人、契約者以外に見えるのか?」
『姿を見せようと思えば見せれますし。このように触れることもできます』

そう言いロゼは俺の頬に優しく触れる。
その瞬間俺の顔は沸騰したお湯に入れられたタコのように真っ赤になり、ロゼの手を頬から払いのける。

「いきなり頬に触るとか何考えてるんだよ!?」
『私なにか悪いことしました?』
「悪いっていうか、いや悪くないけど、やっぱり急に触れてくるのは……」
『主人は女性に免疫がないのですね。ならこんなこともーー』

俺の視線に入る場所に移動して一瞬で鎧を消し黒いドレスの姿になるロゼ。
黒いドレスの裾を徐々に持ち上げ中から細くて真っ白な脚が現れる。

「なっな、何してんの!?」
『主人は可愛いですね、脚を出しただけでこの反応』

徐々に頭がクラクラとしてくる。こういう事には慣れていないのだ。いや慣れているのも問題だが。
今まで彼女も出来たこともない、女友達もいない俺には刺激が強すぎる、

『触ってもいいんですよ……?』
「ーーーーーーーッ!」

俺は声にもならない叫びをあげて意識を失う。最後に目に写ったのは楽しそうに、本当に楽しそうに笑っているロゼの笑顔だった。
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