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雪村の危機と揺れる心
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雪村での生活もはや数日が過ぎ、俺たち三人は次第に村人たちとも打ち解けてきた。
あれこれ雑用をこなしながら日銭を稼ぎ、温泉付きの宿でリリアとサフィーラに挟まれ、毎晩イチャイチャしながら過ごす日々は、まさに夢のようだ。
今朝も、リリアが俺の腕に寄り添い、毛布の中で甘えてくる。
「悠斗、昨日はちょっと激しすぎたよ……でも、幸せだった」
彼女が耳元で囁き、頬を赤らめる。
昨夜、暖炉の前で彼女のドレスを脱がせ、白い肌を炎の明かりに照らした時の感触がまだ手に残ってる。
「ふふ、リリアちゃんったら大胆だね。私だって負けてないよ?」
サフィーラが俺の背中に抱きつき、熱い吐息を首筋に吹きかけてくる。
彼女の褐色の肌が毛布越しに密着し、豊満な胸の柔らかさが伝わる。
二人に囲まれて、俺は朝から理性が試される。
いや、最近全く理性君仕事してないね?!
そんな穏やかな時間が一変したのは、正午過ぎだった。
村の外で突如として爆音が響き、宿の窓から見えたのは雪煙と黒い影。
村長が慌てて飛び込んできた。
「大変だ! 氷狼団が襲ってきた! 村の食料を奪う気だ!」
「氷狼団?」
「この雪原を荒らす盗賊だよ。最近勢力を増してて、村を狙ってたらしい。助けてくれ、悠斗殿!」
俺はリリアとサフィーラを見た。二人が頷く。
「分かった。俺たちで何とかするよ」
ブレスレットパワーでなんとかなるだろう。たぶん、きっと。
村の入り口で、俺たちは氷狼団と対峙した。
毛皮を纏った大男たちが十数人、剣や斧を手に哄笑してる。
いや、こえーわ。大丈夫か俺?せめて2人のことは護らないと......
荒くれたちのリーダーらしき男が前に出てきた。
「へぇ、よそ者が英雄気取りか? お前らじゃ俺たちの相手は務まらねえよ!」
俺はブレスレットを握り、力を引き出そうとする。
水の壁が発動し、敵の突進を阻んだが、数が多い。
サフィーラが素早く動き、踊り子の身軽さで敵の足を掻き乱す。
リリアは俺の隣で震えながらも、貴族育ちの知識を活かして指示を出す。
「悠斗、あの大きな男を先に倒して! あいつが本当の元締めっぽいよ!」
その声に俺は応え、ブレスレットの光で氷の刃を飛ばした。
おっかねぇ、そんなもんも出せるんかこれ。
硬い氷が直撃したリーダーがなすすべもなく倒れると、盗賊たちは動揺し始め、後ろで武器を持って見守っていた村人たちと協力して何とか撃退できた。
戦いが終わり、村が安堵に包まれる。
でも、リリアの様子がおかしい。宿に戻っても、彼女は俺から距離を取っていた。
「リリア、どうしたんだ?」
「……悠斗、私、役に立たなかったよね。戦ってる時、怖くて足が震えて……、悠斗のことが大切なのに、こんな時何もできないなんて」
彼女が俯く。
俺は近づこうとしたが、リリアが手を振り払う。
「私、悠斗のそばにいる資格ないのかも……置いてかれちゃうよ……」
その言葉に、俺は言葉を失った。そんなこと、考えたこともない。
何とか伝えたかったが、あまりに消沈したリリアの様子では、言葉は無力に思えた。
だから、リリアが部屋を出て行く背中を見送るしかなかった。
夜、俺は暖炉の前で一人考え込んでいた。
サフィーラが隣に座ってくる。
「悠斗、リリアちゃんのこと心配してるね?」
「ああ。お前はどう思う?」
サフィーラが俺の肩に手を置き、柔らかい胸を寄せてくる。
「リリアちゃん、貴族だった過去に縛られてるんだよ。自分に自信が持てなくて、悠斗に迷惑かけたくないって思ってる。でもさ、私だって踊り子だった頃、失敗ばっかりだった。逃げ出した時、自分が情けなくて泣いた夜もあったよ」
彼女の声が優しい。
俺はサフィーラの手を握り返した。
「それでも、お前は強くなったってことだろ。俺には頼りになるよ」
「ふふ、ありがと。悠斗がそう言ってくれるなら、私、もっと頑張れるよ。でね、リリアちゃんも同じ。悠斗が必要だって伝えてあげなよ。私が間を取り持つからさ」
サフィーラがウインクし、俺の唇に軽くキスしてきた。
熱い感触にドキッとするが、彼女の笑顔に背中を押され、リリアときちんと話そうと決意する。
サフィーラに連れられ、俺は温泉の裏にある小屋にリリアを呼び出した。
彼女は俯いたまま、俺を見ようとしない。サフィーラがリリアの肩を叩く。
「リリアちゃん、聞いて。悠斗はさ、お前がいないとダメなんだよ。私一人じゃ悠斗を支えきれないし、三人一緒が一番だろ?」
「……でも、私、戦いで何もできなくて……」
「そんなことないよ、リリア。お前がリーダーを指摘してくれたから、俺は勝てた。あの時のお前の声がなかったら、俺、わけもわからず混乱してたよ」
俺が近づくと、リリアが涙ぐんだ目を上げる。
「本当に? 私、悠斗の役に立ててる?」
「当たり前だ。お前は俺の大事な仲間で、俺にはお前が必要なんだ」
俺がリリアを抱き寄せると、彼女が小さく頷き、俺の胸に顔を埋めてくる。
柔らかい髪が頬に触れ、いつもの甘い香りが広がる。
サフィーラがニヤリと笑い、俺たちの間に割り込んだ。
「よし、仲直りだね! じゃあ、私も混ぜてよ!」
彼女が俺とリリアの間に体を滑り込ませ、二人を同時に抱きしめる。
リリアが少し照れながら笑い、俺の首に腕を回してきた。
「悠斗、私、もっと頑張るから……そばにいてね?」
「もちろん。お前がいなきゃ俺はダメだよ」
俺がリリアの唇にキスすると、彼女が目を閉じて応える。
柔らかく舌が絡み合い、熱い吐息が漏れる。
負けじとサフィーラが俺の背中に手を這わせ、耳を甘噛みしてくる。
「私も忘れないでね、悠斗。ほら、リリアちゃん、私と一緒に悠斗を気持ちよくしてあげよ?」
サフィーラがリリアの手を取り、俺の胸に導く。
二人の指が絡み合い、俺の肌を撫で回す。リリアの白い手と、サフィーラの褐色の指が交錯する光景が妙にエロティックで、俺の下半身が熱くなる。
「悠斗、私、怖かったけど……こうやってると安心するよ」
リリアがドレスの裾を少し捲り、太ももを俺の脚に擦り付けてくる。
サフィーラが俺の腰に手を回し、布越しに熱い肌を押し付ける。
「ふふ、私たちがいる限り、悠斗は一人じゃないよ」
二人の甘い声と柔らかな感触に包まれ、俺は完全に彼女たちに溺れていた。
その時、ブレスレットが光り出す。また転移か。
「マジかよ、今か!?」
って毎回そんな感じだけども
光に包まれ、次の世界へ。
三人の絆は、すれ違いを乗り越えてさらに強くなった気がする。
――続く
あれこれ雑用をこなしながら日銭を稼ぎ、温泉付きの宿でリリアとサフィーラに挟まれ、毎晩イチャイチャしながら過ごす日々は、まさに夢のようだ。
今朝も、リリアが俺の腕に寄り添い、毛布の中で甘えてくる。
「悠斗、昨日はちょっと激しすぎたよ……でも、幸せだった」
彼女が耳元で囁き、頬を赤らめる。
昨夜、暖炉の前で彼女のドレスを脱がせ、白い肌を炎の明かりに照らした時の感触がまだ手に残ってる。
「ふふ、リリアちゃんったら大胆だね。私だって負けてないよ?」
サフィーラが俺の背中に抱きつき、熱い吐息を首筋に吹きかけてくる。
彼女の褐色の肌が毛布越しに密着し、豊満な胸の柔らかさが伝わる。
二人に囲まれて、俺は朝から理性が試される。
いや、最近全く理性君仕事してないね?!
そんな穏やかな時間が一変したのは、正午過ぎだった。
村の外で突如として爆音が響き、宿の窓から見えたのは雪煙と黒い影。
村長が慌てて飛び込んできた。
「大変だ! 氷狼団が襲ってきた! 村の食料を奪う気だ!」
「氷狼団?」
「この雪原を荒らす盗賊だよ。最近勢力を増してて、村を狙ってたらしい。助けてくれ、悠斗殿!」
俺はリリアとサフィーラを見た。二人が頷く。
「分かった。俺たちで何とかするよ」
ブレスレットパワーでなんとかなるだろう。たぶん、きっと。
村の入り口で、俺たちは氷狼団と対峙した。
毛皮を纏った大男たちが十数人、剣や斧を手に哄笑してる。
いや、こえーわ。大丈夫か俺?せめて2人のことは護らないと......
荒くれたちのリーダーらしき男が前に出てきた。
「へぇ、よそ者が英雄気取りか? お前らじゃ俺たちの相手は務まらねえよ!」
俺はブレスレットを握り、力を引き出そうとする。
水の壁が発動し、敵の突進を阻んだが、数が多い。
サフィーラが素早く動き、踊り子の身軽さで敵の足を掻き乱す。
リリアは俺の隣で震えながらも、貴族育ちの知識を活かして指示を出す。
「悠斗、あの大きな男を先に倒して! あいつが本当の元締めっぽいよ!」
その声に俺は応え、ブレスレットの光で氷の刃を飛ばした。
おっかねぇ、そんなもんも出せるんかこれ。
硬い氷が直撃したリーダーがなすすべもなく倒れると、盗賊たちは動揺し始め、後ろで武器を持って見守っていた村人たちと協力して何とか撃退できた。
戦いが終わり、村が安堵に包まれる。
でも、リリアの様子がおかしい。宿に戻っても、彼女は俺から距離を取っていた。
「リリア、どうしたんだ?」
「……悠斗、私、役に立たなかったよね。戦ってる時、怖くて足が震えて……、悠斗のことが大切なのに、こんな時何もできないなんて」
彼女が俯く。
俺は近づこうとしたが、リリアが手を振り払う。
「私、悠斗のそばにいる資格ないのかも……置いてかれちゃうよ……」
その言葉に、俺は言葉を失った。そんなこと、考えたこともない。
何とか伝えたかったが、あまりに消沈したリリアの様子では、言葉は無力に思えた。
だから、リリアが部屋を出て行く背中を見送るしかなかった。
夜、俺は暖炉の前で一人考え込んでいた。
サフィーラが隣に座ってくる。
「悠斗、リリアちゃんのこと心配してるね?」
「ああ。お前はどう思う?」
サフィーラが俺の肩に手を置き、柔らかい胸を寄せてくる。
「リリアちゃん、貴族だった過去に縛られてるんだよ。自分に自信が持てなくて、悠斗に迷惑かけたくないって思ってる。でもさ、私だって踊り子だった頃、失敗ばっかりだった。逃げ出した時、自分が情けなくて泣いた夜もあったよ」
彼女の声が優しい。
俺はサフィーラの手を握り返した。
「それでも、お前は強くなったってことだろ。俺には頼りになるよ」
「ふふ、ありがと。悠斗がそう言ってくれるなら、私、もっと頑張れるよ。でね、リリアちゃんも同じ。悠斗が必要だって伝えてあげなよ。私が間を取り持つからさ」
サフィーラがウインクし、俺の唇に軽くキスしてきた。
熱い感触にドキッとするが、彼女の笑顔に背中を押され、リリアときちんと話そうと決意する。
サフィーラに連れられ、俺は温泉の裏にある小屋にリリアを呼び出した。
彼女は俯いたまま、俺を見ようとしない。サフィーラがリリアの肩を叩く。
「リリアちゃん、聞いて。悠斗はさ、お前がいないとダメなんだよ。私一人じゃ悠斗を支えきれないし、三人一緒が一番だろ?」
「……でも、私、戦いで何もできなくて……」
「そんなことないよ、リリア。お前がリーダーを指摘してくれたから、俺は勝てた。あの時のお前の声がなかったら、俺、わけもわからず混乱してたよ」
俺が近づくと、リリアが涙ぐんだ目を上げる。
「本当に? 私、悠斗の役に立ててる?」
「当たり前だ。お前は俺の大事な仲間で、俺にはお前が必要なんだ」
俺がリリアを抱き寄せると、彼女が小さく頷き、俺の胸に顔を埋めてくる。
柔らかい髪が頬に触れ、いつもの甘い香りが広がる。
サフィーラがニヤリと笑い、俺たちの間に割り込んだ。
「よし、仲直りだね! じゃあ、私も混ぜてよ!」
彼女が俺とリリアの間に体を滑り込ませ、二人を同時に抱きしめる。
リリアが少し照れながら笑い、俺の首に腕を回してきた。
「悠斗、私、もっと頑張るから……そばにいてね?」
「もちろん。お前がいなきゃ俺はダメだよ」
俺がリリアの唇にキスすると、彼女が目を閉じて応える。
柔らかく舌が絡み合い、熱い吐息が漏れる。
負けじとサフィーラが俺の背中に手を這わせ、耳を甘噛みしてくる。
「私も忘れないでね、悠斗。ほら、リリアちゃん、私と一緒に悠斗を気持ちよくしてあげよ?」
サフィーラがリリアの手を取り、俺の胸に導く。
二人の指が絡み合い、俺の肌を撫で回す。リリアの白い手と、サフィーラの褐色の指が交錯する光景が妙にエロティックで、俺の下半身が熱くなる。
「悠斗、私、怖かったけど……こうやってると安心するよ」
リリアがドレスの裾を少し捲り、太ももを俺の脚に擦り付けてくる。
サフィーラが俺の腰に手を回し、布越しに熱い肌を押し付ける。
「ふふ、私たちがいる限り、悠斗は一人じゃないよ」
二人の甘い声と柔らかな感触に包まれ、俺は完全に彼女たちに溺れていた。
その時、ブレスレットが光り出す。また転移か。
「マジかよ、今か!?」
って毎回そんな感じだけども
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――続く
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