【完結】パラレルハーレム・トラベラー

きゅちゃん

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新天地の試練と甘い再会

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ブレスレットの光に包まれた俺たち三人は、次の瞬間、緑豊かな丘陵地帯に立っていた。
穏やかな風が草を揺らし、遠くに川がキラキラと輝く。
雪村の寒さから一転した暖かい気候に、リリアが笑顔を見せる。
毎回こういう転移でお願いしたいところだよ。

「うわ、気持ちいいね、ここ!」

彼女が手を広げると、ドレスの裾が風に揺れ、白い太ももがチラリと覗く。
俺は目を細め、サフィーラを見ると、彼女も深呼吸して胸を張っていた。
薄い布が豊満な曲線を強調し、視線を奪う。

「ふふ、いい場所だね。悠斗、また三人で楽しめそうだよ」

サフィーラがウインクしてくるが、その笑顔にはどこか翳りがある気がした。
その夜、川辺でキャンプを張り、焚き火を囲んだ。

リリアが俺の肩に寄りかかり、甘えてくる。

「悠斗、私、雪村でのこと反省してるよ。もっと強くなって、役に立ちたい」

彼女が俺の手を握り、紫の瞳で見つめてくる。
俺は髪を撫でながらキスした。柔らかい唇がじっとりと熱を帯び、甘いせつない吐息が漏れる。

「リリア、お前がいてくれるだけで嬉しいよ。もっと近くなりたいな」

「うん……私も、悠斗ともっと……」

リリアがドレスの肩紐をずらし、白い肌を露わにした。
鎖の痕が残る手首を差し出し、俺がなぞると小さく喘ぐ。
ここを責められるのが、すっかり癖になっているみたいだ。

サフィーラは少し離れて焚き火を見つめ、いつもなら割り込むのに静かだ。
今日は気分が乗らないのだろうかと思っているうちに、リリアしか見えなくなっていく。
そのまま愛を確かめ合っているうちに、眠り込んでしまったらしい。

翌朝、目を覚ますとサフィーラの姿がない。
明らかに荷物の量が減っていて、リリアが慌てて俺を起こす。

「悠斗、サフィーラさんがいないよ! これ、見て!」

彼女が差し出したのは、サフィーラがいつも身につけていた金の腕輪と手紙だ。

「悠斗、リリアちゃん、ごめんね。私、二人を見てて思ったんだ。こんなに仲良い二人に、私、邪魔かもしれないって。踊り子だった私が、こんな幸せなパーティにいていいのか分からないよ。ありがとう、楽しかった。またどこかでね。――サフィーラ」

「何!? サフィーラ、勝手に……!」

くそっ、なんで勝手に思い詰めるんだか!
俺は急いで立ち上がり、リリアと一緒に彼女を探しに出た。

川沿いを歩いていると、突然地面が揺れ、遠くから叫び声が聞こえた。
丘の向こうで煙が上がってる。急いで向かうと、小さな集落が炎に包まれていた。
獣のような咆哮を上げ、角を生やした巨大な魔物が暴れている。
住民たちが逃げ惑う中、俺たちは即座に動いた。

「悠斗、あの魔物、頭の角が弱点っぽいよ!」

リリアが貴族らしく知識や分析を活かし、冷静に指示を出す。
俺はブレスレットを握り、光を放つ。氷の刃が魔物の角を貫き、動きが止まる。

リリアが俺の腕にしがみつき、サフィーラがいない不安を押し殺して戦う姿に、俺は彼女の成長を感じた。

「サフィーラがいたら、もっと楽に倒せたかな……」

リリアが呟き、俺の手を強く握る。
集落を救った後、住民から礼を言われつつ、サフィーラの行方を尋ねたが、誰も見ていないという。
何としても早く見つけないと。
焦る気持ちを抑えながら、俺たちは丘を越えた。

数時間後、ようやく川の支流沿いで足跡を見つけた。
間違いなくサフィーラのものだ。たどっていくと、彼女がぼんやりと岩に座って遠くを見ていた。
俺が近づくと、サフィーラが苦笑する。

「悠斗、リリアちゃん……見つけるの早いね。もう少し一人でいたかったんだけど」

「何だよ、あの手紙! 勝手にいなくなるなんてありえないだろ!」

思わず俺が詰め寄ると、サフィーラが目を逸らす。

「私さ、踊り子だった頃のこと、ちゃんと話してなかったよね。実は、砂漠の都で一番だったって言ったけど、最後は裏切られたんだ。貴族に気に入られて、都を追い出される前に仲間たちに売られた。オアシスに流れ着くまで、ずっと一人で……だから、悠斗とリリアちゃんの絆見てたら、私、場違いな気がしてさ」

彼女の声が震え、褐色の肌に陽が映る。
いつもは見せたことがない、どこか寂しげな表情が胸に刺さった。
リリアがサフィーラの手を掴む。

「サフィーラさん、違うよ! 私、雪村で何もできなかった時、あなたが戦ってくれたから勝てた。さっきの魔物だって、あなたがいればもっと危なげなく勝てたかもしれない。私にはできないこと、いっぱいできるよ。悠斗だって、あなたが必要だって言ってたよね?」

「……でも、私がいるとお前たちの時間が減っちゃうだろ?」

「そんなことない! 三人一緒が一番楽しいよ。サフィーラさんがいなくなったら、私、寂しいもん!」

リリアがサフィーラを抱きしめ、小さな体で肩にしがみつく。
俺も近づき、サフィーラの手を取った。

「サフィーラ、お前がいないと俺たちのパーティは成り立たない。お前の過去も、今も、全部ひっくるめて俺には大事な仲間だ」

「……悠斗、リリアちゃん……」

サフィーラの瞳が潤み、俺たちの手を握り返す。

「分かったよ。私、残る。こんな優しい二人に置いてかれる方が辛いもん」

三人が抱き合い、絆が再び繋がったような気がした。
その夜、焚き火の前でリリアがニヤリと笑う。

「でも、サフィーラさん、勝手にいなくなろうとしたのは許せないよ。悠斗と私の気持ち無視した罰、受けてもらおうかな?」

「え? 罰って……何?」

サフィーラが目を丸くすると、リリアが耳元で囁く。

「サフィーラさんの弱いとこ、私、知ってるよ。こうやって……ね?」

リリアがサフィーラの首筋に唇をつーっと這わせ、軽く吸う。

「ひゃっ!? リ、リリアちゃん!?」

サフィーラが体を震わせ、リリアが悪戯っぽく笑う。

「ふふ、悠斗に教えてもらったの。サフィーラさん、ここ弱いよね?」

彼女がサフィーラの布をずらし、褐色の肩についばむようにキスを落とす。
サフィーラが顔を赤らめて喘ぐ。

「や、やめてよ、リリアちゃん……恥ずかしいって……んっ!」

「罰なんだから我慢してね。悠斗、見ててよ。サフィーラさん、可愛くするから」

リリアがサフィーラの腰に手を回し、布をさらにずらす。
豊満な胸が露わになり、火光に揺れる。俺はゴクリと唾を飲み、二人の絡みを見守る。

「悠斗、助けて……って、リリアちゃん、ほんとやめてぇ……!」

サフィーラが俺に助けを求めるが、リリアが手を押さえ、首筋から鎖骨へと舌を這わせる。

「だーめ。サフィーラさん、私と悠斗のこと疑ったでしょ? こうやって気持ちよくしてあげるんだから」

サフィーラの吐息が激しく乱れ、潤んだ瞳で俺を見つめる。
俺は我慢できず、二人の間に割って入った。

「リリア、サフィーラが可愛そうだから、もう許してやれよ。でも、この罰、俺も参加していいよな?」
俺がサフィーラの唇にキスすると、リリアが背中に抱きつき、三人で絡み合う。
甘い声と熱い肌が混ざり、夜は更けていった。
――続く
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