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オアシスの決戦と永遠の旅路
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砂漠の昼下がり、オアシスの水辺に仲間たちの笑い声が響いていた。太陽が青い砂を黄金に染め、水面が穏やかに揺れる。リリアが水をかき分けて笑い、サフィーラが彼女を追いかけて水しぶきを上げる。ミレアが水辺の岩に腰かけ、剣に布を当てて刃を磨く。セリーナが水に足を浸し、書物のページをそっとめくる。レイラが俺の隣で水に手を差し入れ、黒髪を濡らしながら静かに微笑む。試練の疲れを癒すこの一時は、まるで永遠に続くかのように感じられた。だが、その瞬間、空が不自然に翳り、風が急に冷たくなる。俺の腕のブレスレットが熱を帯び、鋭い光を放ち始める。俺が立ち上がり、仲間たちに叫ぶ。
「みんな、構えろ! 何かおかしい!」
水面が波立ち、砂が渦を巻く。オアシスの空に裂け目が生じ、光の柱が轟音と共に降り注ぐ。そこから現れたのはやはり創造神だった。長い白髪が風に舞い、透き通る青い瞳が凍てつく威圧感を放つ。氷のように白い肌に薄い光の衣が纏わり、絶世の美貌が太陽さえ霞ませる。彼女の存在は空気を凍らせ、水辺の鳥たちが一斉に飛び立つ。創造神の声が、冷たくも甘美にオアシスを震わせる。
「選ばれし者、悠斗。そろそろ遊びは終わりだ。この世界の歪みは限界を超えているのでな、新たな創造が必要だ」
レイラが水から跳び上がり、黒い炎を両手に宿す。
「悠斗、創造神だ! 私たちが時間を稼ぐ!」
ミレアが剣を手に水辺を駆け、サフィーラが素早く砂を蹴って側面へ回る。リリアが水魔法を構え、セリーナが書物を開いて呪文を唱え始める。俺がブレスレットを握り、氷の刃を放つ。だが、創造神が片手を軽く振ると、光の奔流がオアシスを襲う。リリアの魔法が砕け、彼女が水面に倒れる。サフィーラが光に弾かれ、砂に埋もれて呻く。ミレアが剣で防ごうとするが、膝をつき、セリーナの呪文が途切れて彼女も水辺に崩れる。レイラの黒い炎が創造神に届く前に消え、反動で砂に叩きつけられる。俺の氷の刃も光に呑まれ、水辺の浅瀬に倒れ込んでしまった。
仲間たちがあっという間にやられてしまい、オアシスの水が血と混じる。創造神が水面を歩くように近づき、俺を見下ろす。彼女の白髪が風に揺れ、光の衣が薄く透けて美しい肉体を露わにする。青い瞳が俺を貫き、甘く冷たい声が耳に絡みつく。
「悠斗、お前たちの絆は見事だ。だが、それもここまでだ。そなたに最後の選択を与えよう。お前のその力...これまでの贄とは違う事はよくわかった。お前は特別なのだ。だから、全てを投げ捨てて私のもとに下るなら、この世界の半分を支配する権利をやろう。そして、私を抱く権利もな。お前一人ですべてを手にできる。どうだ?」
彼女が光の衣をさらに薄くし、氷のような肌が陽光に輝く。完璧な曲線を描く身体が俺を誘い、青い瞳が深く俺を見つめる。彼女の手が俺の頬に触れ、冷たい指先が心を揺さぶる。世界の半分と美しい彼女の誘惑が、俺の意志を試すように迫る。だが、水辺でリリアが這い上がり、サフィーラが砂から顔を上げる。ミレアが剣にすがり、セリーナが杖を握り直していた。レイラが血を吐きながら俺を見つめ、呻く。
「悠斗……私たちを……信じろ……!」
その声がするどく胸を刺す。オアシスの住民たちの笑顔、アルテミシアが俺をかばった瞬間、そして死に際に残した言葉、仲間たちとの旅の日々が頭を駆け巡る。俺は創造神の手を振り払い、立ち上がる。ブレスレットを握り、叫ぶ。
「創造神よ、お前の誘惑は甘いかもしれない。だが、俺には仲間たちがいる! 守るべき人たちの笑顔がある! お前が世界をリセットするなら、俺がそれを止める。仲間たちを裏切るなんて、絶対にしない!」
創造神の青い瞳が冷たく細まり、彼女が両手を広げる。
「愚かな選択だ。人の絆など、歪みを増やすだけ。お前をここで消し、新たな世界を創る!」
光の柱が天から落ち、俺を包み込む。だが、その瞬間、ブレスレットが黄金の輝きを放ち、全身が熱に包まれる。身体が浮かび、氷の刃が黄金の剣に変わる。何かが覚醒した力だ。それだけはわかった。俺が創造神を見据え、叫ぶ。
「仲間たちの想い、この世界の命、お前なんかに終わらせない! これが俺たちの力だ!」
俺が黄金の剣を振り上げ、光の柱に突き進む。水辺が割れ、砂が舞う。創造神が光の槍を放つが、俺の剣がそれを両断する。彼女の障壁に剣が届き、衝撃がオアシスを揺らす。創造神の白髪が乱れ、光の衣が裂ける。彼女が絶叫し、光が爆発する。
「悠斗! この力……私のサイクルを……!」
爆発が収まり、砂が静かに降りる。創造神が水辺に倒れ、力を失った姿が現れる。白髪はそのままに、青い瞳が弱々しく揺れ、神々しさはいずこかへ消え、そこにいるのはただ華奢な美少女の姿だった。彼女が水に膝をつき、震える声で呟く。
「私の力……サイクルが……終焉したのか? お前はいったい何者だ?」
俺が黄金の剣を収め、彼女に近づく。
「創造神、お前のサイクルは終わった。世界をリセットするのはもう終わりだ。ここからは、歪みがあろうと人が自らの力で切り開くしかない。お前は、どうする?」
仲間たちが水辺に這い寄り、俺を取り囲む。リリアが涙を流しながら俺に抱きつき、声を震わせる。
「悠斗、信じてたよ……悠斗が創造神を倒してくれた! 私、怖かったけど、悠斗がいてくれたから頑張れたんだ!」
サフィーラが砂を払い、俺の背中を叩いて笑う。
「悠斗、最高だよ! お前があんな力出すなんてさ、私、鳥肌立っちゃった! これで勝ちだね!」
ミレアが剣を手に立ち上がり、血を拭いながら静かに言う。
「悠斗、お前は私たちの誇りだ。この剣にかけて誓うよ。この世界が歪んでいようとも......絶対に守ってみせる」
セリーナが書物を胸に抱き、目を潤ませて呟く。
「悠斗、サイクルが終わるなんて……私が読んだどの書物にもない結末だよ。悠斗が切り開いた未来、私、ずっと追いかけるからね」
レイラが俺の肩に手を置き、紫の瞳で深く見つめる。
「悠斗、お前は私の孤独を埋めてくれた。お前が創造神を倒した瞬間、私の中で何かが変わったよ。私、お前と共に生きることを選ぶ」
かつて創造神と呼ばれた少女が水辺に座り、膝を抱えて俯く。彼女が震える声で言う。
「私のサイクルが人の絆に敗れた……お前たちの力が、私をここまで追い詰めた。私はもう何者でもない......悠斗、お前たちは私をどうする気だ?」
俺が彼女に手を差し伸べ、水辺に立つ。
「創造神よ、別にお前を殺したりしない。お前が力を失ったなら、もう敵じゃない。この世界には歪みも困りごとも残るだろう。それを一緒に解決していこうじゃないか。お前も俺たちの仲間になれよ」
彼女が青い瞳を上げ、俺の手を見つめる。ためらいながらも手を伸ばし、俺の手を取る。立ち上がり、微かに笑う。
「仲間だと? 創造神だった私にそんな道が……だが、お前たちの絆は確かに私を打ち砕いた。ならば神の名を捨てるよ。エリスと呼んでくれ。私はお前たちと旅を続ける」
エリスが仲間たちに近づき、リリアが彼女の手を握り、涙を拭う。
「エリスちゃん、仲間だよ! 私、怖かったけど、これから一緒に笑えるよね?」
サフィーラがエリスの肩に腕を回し、ニヤリと笑う。
「エリス、いいねえ! お前も一緒にこの世界、もっと楽しくしちゃおうよ!」
ミレアが剣を手にエリスを見据え、力強く言う。
「エリス、お前が力を失ったなら、私が守る側に回る。お前もこの世界のために戦え。約束だ」
セリーナが書物を手にエリスに近づき、目を輝かせる。
「エリス、私、歪みの先にある未来を知りたい。エリスもエリスなりにこの世界を大事に思っていたんだよね?なら、道を一緒に探そうね」
レイラがエリスの前に立ち、紫の瞳で静かに言う。
「エリス、お前が敵だった時、私の炎は届かなかった。だが、今、お前を仲間として信じるよ。悠斗の選択を、私も支える」
エリスが仲間たちを見回し、青い瞳に人間らしい温もりが宿る。彼女が俺に近づき、深く息を吐く。
「悠斗、お前たちの絆は私に敗北を認めさせた。この世界が歪みを抱えても、人が切り開く姿を見たい。私、その旅の一部になるよ。初めてだ、こんな気持ち……ありがとう」
俺が仲間たちとエリスを見渡し、水辺に立つ。太陽がオアシスを再び照らし、風が穏やかに吹き抜ける。俺が拳を握り、叫ぶ。
「創造神のサイクルは終わりだ! ここからは俺たちの手で世界を切り開くしかない。歪みがあっても、困りごとがあっても、一緒に乗り越えていく。この旅はずっと続くんだ。行くぞ、みんな!」
仲間たちが拳を上げ、エリスが小さく頷く。リリアが涙を拭い、サフィーラが笑い、ミレアが剣を掲げ、セリーナが書物を手に微笑む。レイラが俺の手を握り、エリスが俺の隣に立つ。オアシスの水が静かに輝き、新たな旅路が始まる。物語はここで一端終わりだ。この世界がどうなるか、俺たちがどうなるのかは誰も知らない。
ただ、胸にはしっかりと希望が刻まれていた。
――終わり
「みんな、構えろ! 何かおかしい!」
水面が波立ち、砂が渦を巻く。オアシスの空に裂け目が生じ、光の柱が轟音と共に降り注ぐ。そこから現れたのはやはり創造神だった。長い白髪が風に舞い、透き通る青い瞳が凍てつく威圧感を放つ。氷のように白い肌に薄い光の衣が纏わり、絶世の美貌が太陽さえ霞ませる。彼女の存在は空気を凍らせ、水辺の鳥たちが一斉に飛び立つ。創造神の声が、冷たくも甘美にオアシスを震わせる。
「選ばれし者、悠斗。そろそろ遊びは終わりだ。この世界の歪みは限界を超えているのでな、新たな創造が必要だ」
レイラが水から跳び上がり、黒い炎を両手に宿す。
「悠斗、創造神だ! 私たちが時間を稼ぐ!」
ミレアが剣を手に水辺を駆け、サフィーラが素早く砂を蹴って側面へ回る。リリアが水魔法を構え、セリーナが書物を開いて呪文を唱え始める。俺がブレスレットを握り、氷の刃を放つ。だが、創造神が片手を軽く振ると、光の奔流がオアシスを襲う。リリアの魔法が砕け、彼女が水面に倒れる。サフィーラが光に弾かれ、砂に埋もれて呻く。ミレアが剣で防ごうとするが、膝をつき、セリーナの呪文が途切れて彼女も水辺に崩れる。レイラの黒い炎が創造神に届く前に消え、反動で砂に叩きつけられる。俺の氷の刃も光に呑まれ、水辺の浅瀬に倒れ込んでしまった。
仲間たちがあっという間にやられてしまい、オアシスの水が血と混じる。創造神が水面を歩くように近づき、俺を見下ろす。彼女の白髪が風に揺れ、光の衣が薄く透けて美しい肉体を露わにする。青い瞳が俺を貫き、甘く冷たい声が耳に絡みつく。
「悠斗、お前たちの絆は見事だ。だが、それもここまでだ。そなたに最後の選択を与えよう。お前のその力...これまでの贄とは違う事はよくわかった。お前は特別なのだ。だから、全てを投げ捨てて私のもとに下るなら、この世界の半分を支配する権利をやろう。そして、私を抱く権利もな。お前一人ですべてを手にできる。どうだ?」
彼女が光の衣をさらに薄くし、氷のような肌が陽光に輝く。完璧な曲線を描く身体が俺を誘い、青い瞳が深く俺を見つめる。彼女の手が俺の頬に触れ、冷たい指先が心を揺さぶる。世界の半分と美しい彼女の誘惑が、俺の意志を試すように迫る。だが、水辺でリリアが這い上がり、サフィーラが砂から顔を上げる。ミレアが剣にすがり、セリーナが杖を握り直していた。レイラが血を吐きながら俺を見つめ、呻く。
「悠斗……私たちを……信じろ……!」
その声がするどく胸を刺す。オアシスの住民たちの笑顔、アルテミシアが俺をかばった瞬間、そして死に際に残した言葉、仲間たちとの旅の日々が頭を駆け巡る。俺は創造神の手を振り払い、立ち上がる。ブレスレットを握り、叫ぶ。
「創造神よ、お前の誘惑は甘いかもしれない。だが、俺には仲間たちがいる! 守るべき人たちの笑顔がある! お前が世界をリセットするなら、俺がそれを止める。仲間たちを裏切るなんて、絶対にしない!」
創造神の青い瞳が冷たく細まり、彼女が両手を広げる。
「愚かな選択だ。人の絆など、歪みを増やすだけ。お前をここで消し、新たな世界を創る!」
光の柱が天から落ち、俺を包み込む。だが、その瞬間、ブレスレットが黄金の輝きを放ち、全身が熱に包まれる。身体が浮かび、氷の刃が黄金の剣に変わる。何かが覚醒した力だ。それだけはわかった。俺が創造神を見据え、叫ぶ。
「仲間たちの想い、この世界の命、お前なんかに終わらせない! これが俺たちの力だ!」
俺が黄金の剣を振り上げ、光の柱に突き進む。水辺が割れ、砂が舞う。創造神が光の槍を放つが、俺の剣がそれを両断する。彼女の障壁に剣が届き、衝撃がオアシスを揺らす。創造神の白髪が乱れ、光の衣が裂ける。彼女が絶叫し、光が爆発する。
「悠斗! この力……私のサイクルを……!」
爆発が収まり、砂が静かに降りる。創造神が水辺に倒れ、力を失った姿が現れる。白髪はそのままに、青い瞳が弱々しく揺れ、神々しさはいずこかへ消え、そこにいるのはただ華奢な美少女の姿だった。彼女が水に膝をつき、震える声で呟く。
「私の力……サイクルが……終焉したのか? お前はいったい何者だ?」
俺が黄金の剣を収め、彼女に近づく。
「創造神、お前のサイクルは終わった。世界をリセットするのはもう終わりだ。ここからは、歪みがあろうと人が自らの力で切り開くしかない。お前は、どうする?」
仲間たちが水辺に這い寄り、俺を取り囲む。リリアが涙を流しながら俺に抱きつき、声を震わせる。
「悠斗、信じてたよ……悠斗が創造神を倒してくれた! 私、怖かったけど、悠斗がいてくれたから頑張れたんだ!」
サフィーラが砂を払い、俺の背中を叩いて笑う。
「悠斗、最高だよ! お前があんな力出すなんてさ、私、鳥肌立っちゃった! これで勝ちだね!」
ミレアが剣を手に立ち上がり、血を拭いながら静かに言う。
「悠斗、お前は私たちの誇りだ。この剣にかけて誓うよ。この世界が歪んでいようとも......絶対に守ってみせる」
セリーナが書物を胸に抱き、目を潤ませて呟く。
「悠斗、サイクルが終わるなんて……私が読んだどの書物にもない結末だよ。悠斗が切り開いた未来、私、ずっと追いかけるからね」
レイラが俺の肩に手を置き、紫の瞳で深く見つめる。
「悠斗、お前は私の孤独を埋めてくれた。お前が創造神を倒した瞬間、私の中で何かが変わったよ。私、お前と共に生きることを選ぶ」
かつて創造神と呼ばれた少女が水辺に座り、膝を抱えて俯く。彼女が震える声で言う。
「私のサイクルが人の絆に敗れた……お前たちの力が、私をここまで追い詰めた。私はもう何者でもない......悠斗、お前たちは私をどうする気だ?」
俺が彼女に手を差し伸べ、水辺に立つ。
「創造神よ、別にお前を殺したりしない。お前が力を失ったなら、もう敵じゃない。この世界には歪みも困りごとも残るだろう。それを一緒に解決していこうじゃないか。お前も俺たちの仲間になれよ」
彼女が青い瞳を上げ、俺の手を見つめる。ためらいながらも手を伸ばし、俺の手を取る。立ち上がり、微かに笑う。
「仲間だと? 創造神だった私にそんな道が……だが、お前たちの絆は確かに私を打ち砕いた。ならば神の名を捨てるよ。エリスと呼んでくれ。私はお前たちと旅を続ける」
エリスが仲間たちに近づき、リリアが彼女の手を握り、涙を拭う。
「エリスちゃん、仲間だよ! 私、怖かったけど、これから一緒に笑えるよね?」
サフィーラがエリスの肩に腕を回し、ニヤリと笑う。
「エリス、いいねえ! お前も一緒にこの世界、もっと楽しくしちゃおうよ!」
ミレアが剣を手にエリスを見据え、力強く言う。
「エリス、お前が力を失ったなら、私が守る側に回る。お前もこの世界のために戦え。約束だ」
セリーナが書物を手にエリスに近づき、目を輝かせる。
「エリス、私、歪みの先にある未来を知りたい。エリスもエリスなりにこの世界を大事に思っていたんだよね?なら、道を一緒に探そうね」
レイラがエリスの前に立ち、紫の瞳で静かに言う。
「エリス、お前が敵だった時、私の炎は届かなかった。だが、今、お前を仲間として信じるよ。悠斗の選択を、私も支える」
エリスが仲間たちを見回し、青い瞳に人間らしい温もりが宿る。彼女が俺に近づき、深く息を吐く。
「悠斗、お前たちの絆は私に敗北を認めさせた。この世界が歪みを抱えても、人が切り開く姿を見たい。私、その旅の一部になるよ。初めてだ、こんな気持ち……ありがとう」
俺が仲間たちとエリスを見渡し、水辺に立つ。太陽がオアシスを再び照らし、風が穏やかに吹き抜ける。俺が拳を握り、叫ぶ。
「創造神のサイクルは終わりだ! ここからは俺たちの手で世界を切り開くしかない。歪みがあっても、困りごとがあっても、一緒に乗り越えていく。この旅はずっと続くんだ。行くぞ、みんな!」
仲間たちが拳を上げ、エリスが小さく頷く。リリアが涙を拭い、サフィーラが笑い、ミレアが剣を掲げ、セリーナが書物を手に微笑む。レイラが俺の手を握り、エリスが俺の隣に立つ。オアシスの水が静かに輝き、新たな旅路が始まる。物語はここで一端終わりだ。この世界がどうなるか、俺たちがどうなるのかは誰も知らない。
ただ、胸にはしっかりと希望が刻まれていた。
――終わり
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