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第5章:王子と令嬢、そして未来の名前
第80話「そして物語は、“次のページ”へ」
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物語は、いつか終わる。
けれど、“終わり”の先には、必ず“次のページ”がある。
誰かのために泣いた少女と、
誰かを愛して変わった少年が選んだ未来は、
いま、新たな幕を開けようとしていた。
***
王宮・東塔の最上階。
窓から見下ろせば、王都の景色が一望できた。
その一角に、ふたりだけの“書斎”がある。
椅子がふたつ。机がひとつ。
そして、真ん中には――未だ白紙の一冊の本。
「これが……“未来の記録簿”?」
セシリアはページをそっとめくる。
厚手の紙は、まだ何も綴られていない。
けれど、それは“国王と王妃の歩み”を記録するために作られた特別な書だった。
「……この本に記される言葉は、歴史に残るの?」
「うん。でも、書くのは僕たちだよ。
“王室報道官”でも、“文官”でもない。
これは、ふたりの物語を書くための本なんだ」
アレンのその言葉に、セシリアは笑う。
「……なら、“あの頃のわたし”にも見せてあげたかった。
こんなページが、自分の手にあるなんて、夢にも思ってなかったから」
「じゃあ、最初の一行は君が書いて」
差し出された羽ペン。
セシリアは少し迷ってから、白紙のページに静かに記す。
『この記録は、誰かに誇るためではなく――
ふたりが“何を選び、どう歩んだか”を、未来に残すものである』
書き終えて顔を上げると、アレンが微笑んでいた。
「……すごく君らしい始まりだ」
「続きはあなたの番よ?」
アレンは受け取り、隣に文字を刻む。
『そして、どんな日も“ふたりで選んだ日”である限り、
それがこの国にとっての希望になる。』
ふたりは顔を見合わせ、ページを閉じた。
物語の“プロローグ”は、もう終わった。
王子と悪役令嬢は出会い、愛し合い、数え切れない困難を越えてきた。
そしていま――
“国王と王妃”として、
真の本編がここから始まる。
***
塔の窓から吹き込む風が、ページの角を揺らす。
その音は、まるで“これから書かれる物語”を祝福するように優しかった。
ページはまだ白く、自由で、
そして何より――希望に満ちていた。
けれど、“終わり”の先には、必ず“次のページ”がある。
誰かのために泣いた少女と、
誰かを愛して変わった少年が選んだ未来は、
いま、新たな幕を開けようとしていた。
***
王宮・東塔の最上階。
窓から見下ろせば、王都の景色が一望できた。
その一角に、ふたりだけの“書斎”がある。
椅子がふたつ。机がひとつ。
そして、真ん中には――未だ白紙の一冊の本。
「これが……“未来の記録簿”?」
セシリアはページをそっとめくる。
厚手の紙は、まだ何も綴られていない。
けれど、それは“国王と王妃の歩み”を記録するために作られた特別な書だった。
「……この本に記される言葉は、歴史に残るの?」
「うん。でも、書くのは僕たちだよ。
“王室報道官”でも、“文官”でもない。
これは、ふたりの物語を書くための本なんだ」
アレンのその言葉に、セシリアは笑う。
「……なら、“あの頃のわたし”にも見せてあげたかった。
こんなページが、自分の手にあるなんて、夢にも思ってなかったから」
「じゃあ、最初の一行は君が書いて」
差し出された羽ペン。
セシリアは少し迷ってから、白紙のページに静かに記す。
『この記録は、誰かに誇るためではなく――
ふたりが“何を選び、どう歩んだか”を、未来に残すものである』
書き終えて顔を上げると、アレンが微笑んでいた。
「……すごく君らしい始まりだ」
「続きはあなたの番よ?」
アレンは受け取り、隣に文字を刻む。
『そして、どんな日も“ふたりで選んだ日”である限り、
それがこの国にとっての希望になる。』
ふたりは顔を見合わせ、ページを閉じた。
物語の“プロローグ”は、もう終わった。
王子と悪役令嬢は出会い、愛し合い、数え切れない困難を越えてきた。
そしていま――
“国王と王妃”として、
真の本編がここから始まる。
***
塔の窓から吹き込む風が、ページの角を揺らす。
その音は、まるで“これから書かれる物語”を祝福するように優しかった。
ページはまだ白く、自由で、
そして何より――希望に満ちていた。
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