依存の魔法使い

豚骨

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第1章 奇跡の始まり

始まり

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坊ちゃん起きて下さいねー。と声がする。

「・・・うぁ?」

おはよう御座います、もうとっくに朝ですよ。
と元気に声を掛けてきたのは、この屋敷に住み込んでいる家政婦のミズリだ。

身長は成人にしては少し背が低い、そして極端な童顔だ。

まるで中学生に成ったばかりの様な顔立ちだが
彼女より可愛い人を私は知らない。

胸は、異様に大きくも、小さくも無い。Cくらいかな?彼女に丁度良いって感じるサイズだ(私判定)。

そんな容姿にも関わらず、未婚で歳は24才、この世界では行き遅れである。

柔らかな微笑みを携えた彼女に、軽く頭を撫でられ起床を促される。

「・・うん、おはようミズリ。今日も元気だねぇ」

元気だけが取り柄ですから。と更に笑顔を見せた彼女だが、私は逆にミズリに出来ない事有るの?と聞きそうに成ってしまった。

そうなのだ、彼女は家事全般は勿論の事。
剣や魔法まで使えるのだ。
(共に一般的な兵士レベルを超えてるらしい)

「さて、今日はいよいよ12才の誕生日だ。
どんなスキル候補が得られるのかなぁ?」

『坊ちゃん移動も有りますから今日は無理ですよ。』

ああ、そうだったと言いながら考える。

この世界では異世界転生物の定番
HPやMPと言った、所謂ステータスと呼ばれる分かり易い指針は無い。
その為、努力や経験が重要視される。
但し例外として神から授かるスキルが有るのだ。

坊ちゃんはきっと素晴らしいスキル候補を授かりますよ。と言われたが私は現実的だった。

「そうは言っても当たりの確率は低いんだよね?」

スキル候補は様々な言葉の候補の中からランダムに2つ選ばれる。彼女のスキル候補は《成長》と《大きい》だったと言う。
ソレだけだと意味の範囲が広すぎる為、使い勝手が悪い。
肉体が成長して大きく成りすぎたりするのだ。
なのでランダムに選ばれたスキル候補を調整しながらスキルに昇華する必要がある。
ミズリは《成長》は能力の成長として受け入れた。
そして《大きい》の方を《成長》に関連付けて合わせた結果。
2つのスキルは能力を成長させるという《成長促進》へと昇華されたのだ。
言わずもがな、当たりである。

同じ《成長促進》に辿り着いても昇華させるまでの調整を間違うと大変な事に成る。

大雑把に成長するイメージしかせず調整を行うと年齢を速く重ねてしまったり。
成長のイメージを植物の様なイメージで調整すると、植物の成長にしか効果が無かったりする。

形の無い能力を成長させるイメージは通常では成功させにくく、ミズリも含めて成功させた人の話を聞いても『こう、ぐわわ~んってイメージです』とか『こう、この辺にある妙な力がさ、こうブワッとさ解るでしょ?』とか要領を得ないらしい。

因みにスキルの判定には神器と呼ばれる教会の秘宝が使用されるとの事だ。

平均すると役に立たないスキルも数多く存在し、七割はハズレ判定(教会はその様な判定はしない)を受ける。
最たるものがマイナス要素である、ランダムで選ばれる候補にはマイナス要素も含まれるのだ。
《圧政》や《祭り》に《鬱》なんかは
プラスに転じた組み合わせすら見つかって無い。

それでも坊ちゃんならば。と期待が重いミズリに、うん。ありがとうね。と礼を返しながら身支度を整えて貰った。
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