依存の魔法使い

豚骨

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第1章 奇跡の始まり

真相の話 2

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愛した、愛した、うふふ、愛した、・・・・・

クイースが壊れてたので頭を撫でて落ち着かせてから続きを促した。クイース?手を戻したいんですけど?
何で頭ごと付いて来るんですか?

『あたしはあり得ない味方からの攻撃にパニックを起こしていました。そこにフレイムスネークから炎を吹き掛けられたんです。』

あ、普通に話し出した。頭は撫で続けろなんですね。良いですけどね。

「それは想像するのも容易いな、魔物からしたら絶好の好機だろうから。」

ん?話を聞けば聞くほど窮地なんだけど、味方居ない、片手片足を失って炎に巻かれて・・・
逆に良く行きて帰れたな。

『ご主人様の今思っている事は、あたしにも解ります。良く生き残れたなってお思いに成られてるんですよね?それには理由が有るんです。』

なんだ?他のパーティーが偶々いて助けられたとかか?と思って居ると。

『あたしには病気の妹が居るんです。』

??。どういう脈絡が?

『主教会に病気の治療に効き目のあるスキル持ちが在籍してるんですが、その方達では治せませんでした。ですから方々で、噂話でもなんでも聞きながら、治せる方を探してたんですが。』

何だか先が見えてしまった気がする。

『ある日、こんな噂話が流れて来たんです。【どんな病でも治すスキル持ちが居るらしい】【そのスキル持ちは強欲で多額の謝礼金を請求する】【貧乏人は相手にされない】【金貨100枚払えば治してくれる】と』

ああ、殆ど確定だ。

『だから私はそれから一生懸命貯めました、妹は持ってあと2年だろうって言われてましたから。元々謝礼用に貯めていた金貨20枚から、妹の体力に余裕を残せる1年の間に目標額に到達させる為に、食べる物を切り詰めて、ソロでも狩りに出掛けました、狩れるギリギリの魔物を命懸けで狩り、解体して、売れる場所は意地でも全部持って帰りました。帰ってからも少しでも高額の依頼を成功させる為に、下準備を欠かしませんでした。依頼の合間に取れる薬草や、売れる木々すらも持ち帰り、寝る間際まで内職をしながら、あたしは100枚にあと少しまで貯めたんです。』

「・・・で、それを狙われたんだな?いや、最初から騙されてたんだろう?」

クイースが何故解ったんですかと言いたげな目で見ているが、私は怒りを抑えるのに必死だった。

「屑が良くやる手だ。救いを見せておいて地獄に突き落とす。昔から有る手口だが、人のやる事じゃ無い。」

『はい、本当に人でなしだと思いました。
それでお金のためにあたしを完全には殺さずに生き残らさせたんだと思います。弓で牽制しながら盾職が何とか守り切り、魔法使いの一撃でフレイムスネークを逃げ出す迄追い込んだそうです、その後はポーションで簡単な治療をして街まで数日掛けて戻ってみたいです。私は直ぐに入院しましたから泊まってた宿に入る理由としては完璧で、確かめてませんがお金は取られたんだと思います。』

「それで?貯めた金も全部奪われて。それでも奴隷商人に何も話さなかったのは妹を人質に取られたからか?話したら妹の身がどうなるかを考えろとでも言われたんだろう?」

私のただ流れから予想しただけの言葉に、かなり的外れな返答をクイースは返した。
 
『ご主人様は全てを見通せるのですか?凄いです。』

毒気を抜かれつつ、これからの事を本格的に考える。

『ご主人様、何だかお顔が怖いです。』

クイースが怯えて居るが私はどんな顔をしているんだろうか?だが良い、人でなしを駆除するんだ、鬼だろうが悪魔だろうが成ってやろう。

ああ、頭に徹底的なって言う形容詞が付いていたとはいえ、反省や後悔をさせる程度に抑えようと考えていたさっきまでの私を殴りたい。

確実に始末する。覚悟なぞせんで良いぞ屑共。そんな物はしてようがしていまいが関係無いのだからな。

私はそんな、人として、越えて良いのか悩む一線を越える決意を、心に刻むのだった。

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