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第1章
第1話 間違って魔王が討伐された世界を選んでしまった
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なんだ目の前にいるこの脂ぎっとぎっとの髪2本のジジイは。
それにこの空間はなんだ。荘厳な雰囲気を醸し出そうとしているのか、四方八方金ピカで集中することができん。
そのようなことを思っていると目の前のジジイが自分の正面で手を合わせて口を開いた。
「すまん!! 間違ってお主を転生させることになったー!」
「………………………………は」
「いやー失敬失敬。本来ならば他の者を天の導きと生じて転生させるのだが、ミスってお主を選んでしまったよ。失敗失敗大好きなのはおっ○い。なんつって」
いわゆる「てへ」ポーズを取っている目の前の脂ギトギトジジイに対していろんなことにストレスが溜まるが、まずは。
「…………おいハゲ。転生ってなんだよ」
「異世界に行って魔王倒してもらうことじゃよ」
即答だった。ただその早さで回答されても頭は追いつかない。
「お主らの世界で自分の人生に絶望している者をピックアップして、異世界に飛ばしえんじょーいライフを送ってもらう。それがワシの仕事であり天の導きじゃよ。」
「……………………」
「そんでもって今日先ほど今さっき、この世に絶望している者を見つけてな、その者をひょいとピックアップして異世界に誘おうとした。んじゃが、どうやら手を滑らせてしまって他の者、つまりお主をピックアップしてしまったんじゃ。不覚じゃ不覚」
「…………話が空想すぎて理解が追いつかないんだが、これだけは分かる。お前のせいで俺は異世界に飛ばされると…………?」
「そうじゃ! 正解正解大正解! お主頭良いの」
「ふざっけんじゃねぇぞ! ハゲテメェ! ミスならさっさと元いた世界に戻せ!」
「そりゃ無理じゃ」
きょとんと可愛い子がやったら最高の動作をハゲ脂は躊躇なくする。
「ルールで決まってるんじゃ。転生させた人を現世に戻す場合の条件が」
「それはあくまで適切な人を転生させる時だろ? 誤ってピックアップした場合は問答無用で戻せねぇのか?」
「そうじゃな。そのーないんじゃよ誤ピックアップの時の対処法が」
「は」
「だって普通間違ってピックアップしないじゃもん! がははははは」
「テメェ何笑ってんだごらぁぁぁ!!!」
殴ッッ!! 俺は怒りのまま脂ギトギトのジジイに拳をぶつけた。
「いったい!! 何するんじゃお主!」
「何するんじゃは俺のセリフだ貴様!! じゃあ俺はどうすればいいんだよ!!」
殴られた頬を擦りながらジジイは笑う。
「先ほど言った転生者を現世に戻す条件を満たしてもらうしかない」
「…………どうせ碌なものじゃないだろ」
「ふふ、そういうな。簡単な話じゃよ。転生先の魔王を倒す。たったそれだけでお主は現世に戻れる権利を得ることができる」
ほら碌なものじゃねぇ。何が魔王だ。音楽の授業じゃねぇんだから。
「というわけでお主は魔王を倒してもらうぞい。このままお主と話すのも楽しそうだが、1話なのでぱっぱ進ませたいの」
「…………何言ってんだテメェ。それに俺はまだ異世界に行くことを了承してねぇぞ」
「了承しなくてもいいが、その場合お主はワシと一緒に永遠のランデブーじゃぞ」
「異世界に行かせてもらいます!!!」
そんなわけで俺の異世界ランデブーが一瞬で決まってしまった。
「おい脂ハゲ」
「なんじゃ人生おもんない奴」
「…………異世界に行くってならあれをくれよ。チート能力!」
異世界といえば、チート、美女、最強の3拍子だ。
世の中には無限に3拍子を揃えた作品がある。
「…………ないぞ」
「なんだって?」
「ルールには転生に値する人にはチート能力を渡すとあるが、そもそもお主は誤タップで選ばれた適切な転生者ではない。だからお主にはチート能力をあげることはできん」
今この瞬間に俺は人生の絶望を感じた。このタイミングならば転生者に選ばれるくらいの絶望だ。
「ふっざけんじゃねぇぞハゲ脂ゴミクソやろう!!!!」
「どんなに言葉を荒げてもダメじゃ。それに能力なしでもなんやかんや強い異世界主人公作品はごまんとある。お主がそれであることを願っておるぞい」
ほい。というと脂ジジイは自身の近くにあるボタンに触れた。
刹那、俺の体が眩い光に包まれた。
「…………じゃあいってらっしゃいみてらっしゃい。お主……赤増成和の幸せを祈っておるぞい! 無事魔王を倒して現世に戻れることを願っておるぞーーーーい」
腑抜けた言葉が消えたと思ったら、俺の視界が完全に光で遮られた。
「あ、間違って魔王が討伐された世界を選んでしまったー!!!」
そんな声と共に俺が完全に光に飲まれた。
それにこの空間はなんだ。荘厳な雰囲気を醸し出そうとしているのか、四方八方金ピカで集中することができん。
そのようなことを思っていると目の前のジジイが自分の正面で手を合わせて口を開いた。
「すまん!! 間違ってお主を転生させることになったー!」
「………………………………は」
「いやー失敬失敬。本来ならば他の者を天の導きと生じて転生させるのだが、ミスってお主を選んでしまったよ。失敗失敗大好きなのはおっ○い。なんつって」
いわゆる「てへ」ポーズを取っている目の前の脂ギトギトジジイに対していろんなことにストレスが溜まるが、まずは。
「…………おいハゲ。転生ってなんだよ」
「異世界に行って魔王倒してもらうことじゃよ」
即答だった。ただその早さで回答されても頭は追いつかない。
「お主らの世界で自分の人生に絶望している者をピックアップして、異世界に飛ばしえんじょーいライフを送ってもらう。それがワシの仕事であり天の導きじゃよ。」
「……………………」
「そんでもって今日先ほど今さっき、この世に絶望している者を見つけてな、その者をひょいとピックアップして異世界に誘おうとした。んじゃが、どうやら手を滑らせてしまって他の者、つまりお主をピックアップしてしまったんじゃ。不覚じゃ不覚」
「…………話が空想すぎて理解が追いつかないんだが、これだけは分かる。お前のせいで俺は異世界に飛ばされると…………?」
「そうじゃ! 正解正解大正解! お主頭良いの」
「ふざっけんじゃねぇぞ! ハゲテメェ! ミスならさっさと元いた世界に戻せ!」
「そりゃ無理じゃ」
きょとんと可愛い子がやったら最高の動作をハゲ脂は躊躇なくする。
「ルールで決まってるんじゃ。転生させた人を現世に戻す場合の条件が」
「それはあくまで適切な人を転生させる時だろ? 誤ってピックアップした場合は問答無用で戻せねぇのか?」
「そうじゃな。そのーないんじゃよ誤ピックアップの時の対処法が」
「は」
「だって普通間違ってピックアップしないじゃもん! がははははは」
「テメェ何笑ってんだごらぁぁぁ!!!」
殴ッッ!! 俺は怒りのまま脂ギトギトのジジイに拳をぶつけた。
「いったい!! 何するんじゃお主!」
「何するんじゃは俺のセリフだ貴様!! じゃあ俺はどうすればいいんだよ!!」
殴られた頬を擦りながらジジイは笑う。
「先ほど言った転生者を現世に戻す条件を満たしてもらうしかない」
「…………どうせ碌なものじゃないだろ」
「ふふ、そういうな。簡単な話じゃよ。転生先の魔王を倒す。たったそれだけでお主は現世に戻れる権利を得ることができる」
ほら碌なものじゃねぇ。何が魔王だ。音楽の授業じゃねぇんだから。
「というわけでお主は魔王を倒してもらうぞい。このままお主と話すのも楽しそうだが、1話なのでぱっぱ進ませたいの」
「…………何言ってんだテメェ。それに俺はまだ異世界に行くことを了承してねぇぞ」
「了承しなくてもいいが、その場合お主はワシと一緒に永遠のランデブーじゃぞ」
「異世界に行かせてもらいます!!!」
そんなわけで俺の異世界ランデブーが一瞬で決まってしまった。
「おい脂ハゲ」
「なんじゃ人生おもんない奴」
「…………異世界に行くってならあれをくれよ。チート能力!」
異世界といえば、チート、美女、最強の3拍子だ。
世の中には無限に3拍子を揃えた作品がある。
「…………ないぞ」
「なんだって?」
「ルールには転生に値する人にはチート能力を渡すとあるが、そもそもお主は誤タップで選ばれた適切な転生者ではない。だからお主にはチート能力をあげることはできん」
今この瞬間に俺は人生の絶望を感じた。このタイミングならば転生者に選ばれるくらいの絶望だ。
「ふっざけんじゃねぇぞハゲ脂ゴミクソやろう!!!!」
「どんなに言葉を荒げてもダメじゃ。それに能力なしでもなんやかんや強い異世界主人公作品はごまんとある。お主がそれであることを願っておるぞい」
ほい。というと脂ジジイは自身の近くにあるボタンに触れた。
刹那、俺の体が眩い光に包まれた。
「…………じゃあいってらっしゃいみてらっしゃい。お主……赤増成和の幸せを祈っておるぞい! 無事魔王を倒して現世に戻れることを願っておるぞーーーーい」
腑抜けた言葉が消えたと思ったら、俺の視界が完全に光で遮られた。
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