5 / 6
さくらの秘密
しおりを挟む
前回のおさらい
突然かえでの元へ現れたさくら。そしていきなり来たさくらを心配するかえでに対し、さくらは最近いつも学校サボってるとも言い出す。それを聞いたかえでは驚きを隠せない様子だったが、次第に怒りへと変わってゆく。だが、よくよく話を聞くと、さくらにも事情があるようだった。
さくらはジュースを飲み、集中した後、静かに話を始めた。
「まず、分かっててもらわないといけないこと。というか分かっててもらいたいことがあるの。」
「分かっててもらいたいこと?」
さくらの顔は曇っていた。
「うん。あ、あのね。本当にごめんね。」
「えっ!何が?」
「私ね。か、かえでにさっき嘘ついてた。こんな話する気なかったから、私さっきたしか妖精使いの、、、こ、子どもって言ったよね?」
「うん」
「あれね。嘘なの。私は………。私の正体は、人間じゃ、、、ない。」
「えっ!に、人間じゃないって、妖精使いってこと?」
「ううん。ちがう。妖精使いでも人間でもない。さっきというかずっとだましてたことになるよね。本当にごめんなさい。」
「いや。あの。えっ。い、意味わかんない」
「だから!私はに、人間じゃなくて。妖精なの」
えっ!よ、妖精…?
「嘘だ!」
「嘘じゃない!本当、、、なんだよ……」
「………」
「ずっと言わなきゃって思ってた。けど、かえでと仲良くなればなるほど言えなくなってた。私が、人間じゃないなんて知ったら、もう友達じゃ居られなくなるんじゃないかって、、、、、」
もうさくらは今にも泣き出しそうだった。
「さくら…そんなことあるわけないでしょ。そりゃあー、いきなり私妖精なんだ。なんて言われておどろかないはずはないけど、でもだから何?さくらはさくらでしょ?それにこんなにずうーっと一緒にいたら切りたくても切れないよ友情はね!」
「……」
「でもびっくりしたなー。妖精について話しだすかと思ったらまさかの私妖精です発言まいったまいった。」
そう言って私は笑ってみせた。もちろん驚かなかったわけでも、騙されてたんだという怒りがなかったわけではない。だが、さくらの悲しそうな表情をみてると、そんな気持ちも吹っ飛んでいってしまった。
「ごめんね。かえで。」
「ううん。で?私がなんで妖精使いに?」
「実は詳しいことは今は言えない。だから私のふるさとに来てほしいの。そこでまずテストだけ受けて。お願い。無理言ってるのも、自分勝手なのも分かってるでもあなたが妖精使いじゃないとどうしても話せない。それが、おきてだから」
「おきて…」
「うん。厳しくてさ。破るともうこっちに来れなくなるから。それだけは嫌なの。だからお願い。手伝うから妖精使いになってください」
そう言ってさくらは頭を下げてきた。こんなに真剣なさくらは見たことなかった。
「でも、勉強とか何していいのかもわかんないのに、テストなんて、、、」
「大丈夫。私が一から教える。なんだったらこっちくる?」
「こっち?」
「私のふるさと。妖精の住む街へ。そこならお母さんもいる。専門の先生もいる。私が教えるより良いかもしれない。」
確かにきちんと教えてくれるなら私にもできるかもしれない。
「分かった。さくらのふるさとで勉強してみる。」
「本当に?!」
「うん。でも勉強してて、無理と思ったら遠慮なくやめるから。妖精使いにはならない」
「うん。それでもいい。それでもいいから。ほんとうにありがとう。私なんかのわがままにつきあってくれて。」
「うんん。私も少し妖精のことは気になるしね。でもいつ行くの?さくらのふるさとなんて」
「じゃあ今度、連休の日にチェリーとおいで。」
「分かった。」
こうして私は、今度の連休妖精の住む街にいくことになったのだった。
突然かえでの元へ現れたさくら。そしていきなり来たさくらを心配するかえでに対し、さくらは最近いつも学校サボってるとも言い出す。それを聞いたかえでは驚きを隠せない様子だったが、次第に怒りへと変わってゆく。だが、よくよく話を聞くと、さくらにも事情があるようだった。
さくらはジュースを飲み、集中した後、静かに話を始めた。
「まず、分かっててもらわないといけないこと。というか分かっててもらいたいことがあるの。」
「分かっててもらいたいこと?」
さくらの顔は曇っていた。
「うん。あ、あのね。本当にごめんね。」
「えっ!何が?」
「私ね。か、かえでにさっき嘘ついてた。こんな話する気なかったから、私さっきたしか妖精使いの、、、こ、子どもって言ったよね?」
「うん」
「あれね。嘘なの。私は………。私の正体は、人間じゃ、、、ない。」
「えっ!に、人間じゃないって、妖精使いってこと?」
「ううん。ちがう。妖精使いでも人間でもない。さっきというかずっとだましてたことになるよね。本当にごめんなさい。」
「いや。あの。えっ。い、意味わかんない」
「だから!私はに、人間じゃなくて。妖精なの」
えっ!よ、妖精…?
「嘘だ!」
「嘘じゃない!本当、、、なんだよ……」
「………」
「ずっと言わなきゃって思ってた。けど、かえでと仲良くなればなるほど言えなくなってた。私が、人間じゃないなんて知ったら、もう友達じゃ居られなくなるんじゃないかって、、、、、」
もうさくらは今にも泣き出しそうだった。
「さくら…そんなことあるわけないでしょ。そりゃあー、いきなり私妖精なんだ。なんて言われておどろかないはずはないけど、でもだから何?さくらはさくらでしょ?それにこんなにずうーっと一緒にいたら切りたくても切れないよ友情はね!」
「……」
「でもびっくりしたなー。妖精について話しだすかと思ったらまさかの私妖精です発言まいったまいった。」
そう言って私は笑ってみせた。もちろん驚かなかったわけでも、騙されてたんだという怒りがなかったわけではない。だが、さくらの悲しそうな表情をみてると、そんな気持ちも吹っ飛んでいってしまった。
「ごめんね。かえで。」
「ううん。で?私がなんで妖精使いに?」
「実は詳しいことは今は言えない。だから私のふるさとに来てほしいの。そこでまずテストだけ受けて。お願い。無理言ってるのも、自分勝手なのも分かってるでもあなたが妖精使いじゃないとどうしても話せない。それが、おきてだから」
「おきて…」
「うん。厳しくてさ。破るともうこっちに来れなくなるから。それだけは嫌なの。だからお願い。手伝うから妖精使いになってください」
そう言ってさくらは頭を下げてきた。こんなに真剣なさくらは見たことなかった。
「でも、勉強とか何していいのかもわかんないのに、テストなんて、、、」
「大丈夫。私が一から教える。なんだったらこっちくる?」
「こっち?」
「私のふるさと。妖精の住む街へ。そこならお母さんもいる。専門の先生もいる。私が教えるより良いかもしれない。」
確かにきちんと教えてくれるなら私にもできるかもしれない。
「分かった。さくらのふるさとで勉強してみる。」
「本当に?!」
「うん。でも勉強してて、無理と思ったら遠慮なくやめるから。妖精使いにはならない」
「うん。それでもいい。それでもいいから。ほんとうにありがとう。私なんかのわがままにつきあってくれて。」
「うんん。私も少し妖精のことは気になるしね。でもいつ行くの?さくらのふるさとなんて」
「じゃあ今度、連休の日にチェリーとおいで。」
「分かった。」
こうして私は、今度の連休妖精の住む街にいくことになったのだった。
0
あなたにおすすめの小説
クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました
藤永ゆいか
児童書・童話
中学2年生になったある日、澄野星奈に許嫁がいることが判明する。
相手は、頭が良くて運動神経抜群のイケメン御曹司で、訳あって現在絶交中の幼なじみ・一之瀬陽向。
さらに、週末限定で星奈は陽向とふたり暮らしをすることになって!?
「俺と許嫁だってこと、絶対誰にも言うなよ」
星奈には、いつも冷たくてそっけない陽向だったが……。
「星奈ちゃんって、ほんと可愛いよね」
「僕、せーちゃんの彼氏に立候補しても良い?」
ある時から星奈は、バスケ部エースの水上虹輝や
帰国子女の秋川想良に甘く迫られるようになり、徐々に陽向にも変化が……?
「星奈は可愛いんだから、もっと自覚しろよ」
「お前のこと、誰にも渡したくない」
クールな幼なじみとの、逆ハーラブストーリー。
未来スコープ ―キスした相手がわからないって、どういうこと!?―
米田悠由
児童書・童話
「あのね、すごいもの見つけちゃったの!」
平凡な女子高生・月島彩奈が偶然手にした謎の道具「未来スコープ」。
それは、未来を“見る”だけでなく、“課題を通して導く”装置だった。
恋の予感、見知らぬ男子とのキス、そして次々に提示される不可解な課題──
彩奈は、未来スコープを通して、自分の運命に深く関わる人物と出会っていく。
未来スコープが映し出すのは、甘いだけではない未来。
誰かを想う気持ち、誰かに選ばれない痛み、そしてそれでも誰かを支えたいという願い。
夢と現実が交錯する中で、彩奈は「自分の気持ちを信じること」の意味を知っていく。
この物語は、恋と選択、そしてすれ違う想いの中で、自分の軸を見つけていく少女たちの記録です。
感情の揺らぎと、未来への確信が交錯するSFラブストーリー、シリーズ第2作。
読後、きっと「誰かを想うとはどういうことか」を考えたくなる一冊です。
転生妃は後宮学園でのんびりしたい~冷徹皇帝の胃袋掴んだら、なぜか溺愛ルート始まりました!?~
☆ほしい
児童書・童話
平凡な女子高生だった私・茉莉(まり)は、交通事故に遭い、目覚めると中華風異世界・彩雲国の後宮に住む“嫌われ者の妃”・麗霞(れいか)に転生していた!
麗霞は毒婦だと噂され、冷徹非情で有名な若き皇帝・暁からは見向きもされない最悪の状況。面倒な権力争いを避け、前世の知識を活かして、後宮の学園で美味しいお菓子でも作りのんびり過ごしたい…そう思っていたのに、気まぐれに献上した「プリン」が、甘いものに興味がないはずの皇帝の胃袋を掴んでしまった!
「…面白い。明日もこれを作れ」
それをきっかけに、なぜか暁がわからの好感度が急上昇! 嫉妬する他の妃たちからの嫌がらせも、持ち前の雑草魂と現代知識で次々解決! 平穏なスローライフを目指す、転生妃の爽快成り上がり後宮ファンタジー!
生贄姫の末路 【完結】
松林ナオ
児童書・童話
水の豊かな国の王様と魔物は、はるか昔にある契約を交わしました。
それは、姫を生贄に捧げる代わりに国へ繁栄をもたらすというものです。
水の豊かな国には双子のお姫様がいます。
ひとりは金色の髪をもつ、活発で愛らしい金のお姫様。
もうひとりは銀色の髪をもつ、表情が乏しく物静かな銀のお姫様。
王様が生贄に選んだのは、銀のお姫様でした。
しょうてんがいは どうぶつえん?!
もちっぱち
児童書・童話
しょうがくせいのみかちゃんが、
おかあさんといっしょに
しょうてんがいにいきました。
しょうてんがいでは
スタンプラリーをしていました。
みかちゃんとおかあさんがいっしょにスタンプをおしながら
しょうてんがいをまわるとどうなるか
ふしぎなものがたり。
作
もちっぱち
表紙絵
ぽん太郎。様
王女様は美しくわらいました
トネリコ
児童書・童話
無様であろうと出来る全てはやったと満足を抱き、王女様は美しくわらいました。
それはそれは美しい笑みでした。
「お前程の悪女はおるまいよ」
王子様は最後まで嘲笑う悪女を一刀で断罪しました。
きたいの悪女は処刑されました 解説版
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる