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第1章 ダンジョン
第32話 家は中に住むために建てるのであって外から見るためではない
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<自宅ダンジョン第一層>
今朝は久しぶりに早起きをした。だが、仕事のために早出を強いられた時のような不愉快さは微塵もない。可愛らしい少女との待ち合わせに不満なんぞ何もない。
朝10時。マヤから駄目だしされた投槍込みのフル装備で身支度を整えた。
ダンジョン第1層の何時もの場所で透明オーブを手に取ると映像が写される。
間を置かずに像の中からマヤが出てきた。
未だこの状況に慣れなくて、やや気持ち悪い。
「おはよう」
「おはようございます」
無表情で声をかける俺と違い、マヤは笑顔を向けてくれる。ちょっと嬉しい。
「オーブとスクロールとアイテムがあっただけで敵性体はいなかったけれど、いちおう第1層も見て回る? 」
「必要ないと思います。それと、今日からはこの短槍をお持ちください。昨日ご要望のあった武器です」
「[鑑定(赤)]してもいい? 」
「どうぞ」
命中率が数パーセント上がり、追加ダメージが数パーセント上乗せされるのか、ゲームだと+1の魔法武器だな。
昨日今日で用意できなかったのかもしれないけれど、江戸切子ではなくて、3・4000円位の陶磁器でもよかったか。それとも日本の工芸品の価値がこちらとは違うのかな。これだけでは判断できないか……
「マジックアイテムってそれなりに高価な物という印象があるが、壊したら弁償代ってそっちの通貨でどれぐらいの金額になるの? 」
「それは、頂いた贈り物のお返しですので但馬さんの所有物となります。弁償の必要はございません」
「あぁ。気に入ってもらえたようでなにより。第2層に行くと即ゴブリン……だと思うけれど、人型で背の低いがっしりした体躯の奴が1体いる。そいつは君に任せる。というか、ほぼ全て丸投げでお願い。敵が複数体いるときは随時支援をするから。戦闘時に俺が使える魔法は矢と光がある。使う際には声を出すので気をつけて。基本的には投射武器か魔法を使いそうな奴か、飛行物相手への支援を考えている。投槍は投げる前に『2時』とか『10時』と言ってから1拍おいてその方向に投げるから、俺を起点に時計の文字盤があると仮定して、前にいる君が12時の位置なのだと念頭において欲しい。事前の打ち合わせはこんなものかな」
事前に考えていた戦術支援プロコトルを披露した。多分批判される余地はないだろう。そう思い俺はドヤ顔をマヤに見せた。
「え~と。何もしないでもらえませんか。お願いします」
マヤの申しわけなさそうな表情が、逆に俺の心に突き刺さる。
「……わかった」
ゴブリン、スケルトン、背後から襲われるのも嫌なので、コボルトのリポップする部屋にも立ち寄る。
マヤは苦も無く倒していく。俺の苦労は……
コボルトのいた部屋からスケルトンのいた大部屋に戻ってきた。リポップはまだのようだ。
通路を左へと曲がる。又、大岩のある部屋にでた。
マヤは慎重……なのだろうか、大岩の周りを1周すると黙って岩の上にあるオーブに俺の視線を誘導させた。
ほぼ従者に成り下がった俺としては、ご主人様の意図するところを正しくくみ取り、黙々と軟オーブ(橙)を5個拾い上げ、バックパックの直ぐだせる場所の軟オーブ(赤)と取り換えていく。直ぐにだせるのは軟オーブ(橙)が3個と軟オーブ(赤)が1個だ。残りはバックパックの中に放り込む。
俺の作業が終えるのを確認したのかしていないのか、微妙なタイミングでマヤはスタスタと部屋を出て行こうとする。
「ごめん。ちょっと待って!」
「どうかいたしましたか? 」
「ダンジョンの地図を書き足していきたいのだけれど、迷惑かな? 」
「地図ですか? 」
「うん」
マヤは何か考え込みはじめた。
「わかりました。書き終えたら声をかけてください」
「その少し先のスケルトンのいた大部屋で待っていて」
そう言うと俺は今いる部屋とコボルトのいた部屋まで通ってきた方向に引き返して、方位磁石で方向を確認しながら歩測で通路や部屋を地図に書き込み、マヤが待っている大部屋に戻る。
「マヤは[危険感知]か[邪悪感知]のような魔法を使っているの? 」
「いいえ使っていません。ですが、この程度のダンジョンであれば何となくモンスターや罠の有無は分かります」
「あぁそうなんだ」
「進んでもかまいませんか? 」
「ありがとう。お願い」
大岩があるなぁと俺が岩の方を見ていると、マヤが素早く突進し、体長が5・60cm位の子犬? を屠っていた。
「ダイア・ラットです。噛まれると高確率で病気になるので注意してください」
マヤが倒した大ネズミの話をしながら落ちている固体、マヤが言うところの魔石を見ている。もちろん拾うのは従者である俺の仕事だ。もうわかってきたが、モンスターのいる部屋の大岩には何もなかった。ゴブリンとスケルトンのいた部屋には何故大岩がなかったのだろう?
四度スケルトンのいた部屋に戻ってきた。まだ行っていない最後の出入り口に入って行く。幾つかの小部屋を通り抜けるとやや大きな部屋にでた。目の前に1メートル四方位の岩がある。
部屋の中に踏み込むと左後方にまで部屋がつながっているのが見えた。かなり広大な部屋のようだ。が、マヤは臆せずにズンズンと進んでいく。
部屋の一番奥まで来た。スケルトンのいた部屋よりも広大な空間だが大岩が鎮座しているだけだった。
大岩の上に灯りが反射してピカピカと光る何かがある。
どこかで見たような、具体的に言うとマヤの左上腕にあるアームレットに似ている。それとスクロールが6本と透明オーブ。マヤの視線が鋭い。触っても大丈夫なのだろうか。
「マヤ? 」
「はい。なんでしょうか? 」
「手に取っても問題ない? 」
「問題ありません。お使いになられるのですか? 」
「スクロールは今開いて取得したいけれど、透明オーブは使うと君が出入りしている球冠鏡につながるのかな? 」
「わかりません。別の球冠鏡につながる可能性もあります。ここは第1層よりも魔素が濃いでしょうから、オールバラ領よりも遠距離の球冠鏡につながる可能性もあります」
とりあえず、スクロールを確認する。
・永遠光 直径18メートルの光球を術者から36メートル以内にだす。物品に使用
することで松明・蝋燭・油が不要になる。
光量は晴れた日の屋外程度。
・蜘蛛の巣 魔法・炎を除いて破壊が難しい。3メートル四方の立方体を術者から
12メートル以内に数分間つくりだす。
・不可視 術者と身に着けている衣服、物品を透明化させることができる。音を出
すと効果は消滅する。最大持続時間は24時間。
・沈黙 50メートル以内を起点に9メートル四方の無音空間をつくりだす。物や
生物を起点にすることも可能。
・罠発見 30分間、術者から9メートル以内の罠を発見する。解除はできない。
・空中浮揚 術者は1時間の間、空中を上下に移動できる。
永遠光はありがたい。しかし俺が魔法で無双するのは当分先かな。
「第3層への入り口はなかったね」
「あちらに通路はまだ続いています」
「あぁ気づかなかったよ。地図を書いている間は休んでいて。広いね、この部屋」
「どうぞごゆっくり」
やや皮肉っぽい言い方に聞こえたのは気のせいだろうか……
書き終えたのでマヤのところに戻る。
「進んでもよろしいですか? 」
「うん。お願い」
少し進むとスケルトン部屋位の大きさの部屋にでた。
銀白色霧状の出入り口もある。
「進みますか? 」
「その前に、透明オーブを使ってもいい? 」
「……どうぞ」
映像が壁に投射される。神経質そうな小男が画像の中でこちらに近づいてくる。
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The Outsider ーmemorandumーにて、
自宅ダンジョン 第2層 取得物一覧を公開しております。
今朝は久しぶりに早起きをした。だが、仕事のために早出を強いられた時のような不愉快さは微塵もない。可愛らしい少女との待ち合わせに不満なんぞ何もない。
朝10時。マヤから駄目だしされた投槍込みのフル装備で身支度を整えた。
ダンジョン第1層の何時もの場所で透明オーブを手に取ると映像が写される。
間を置かずに像の中からマヤが出てきた。
未だこの状況に慣れなくて、やや気持ち悪い。
「おはよう」
「おはようございます」
無表情で声をかける俺と違い、マヤは笑顔を向けてくれる。ちょっと嬉しい。
「オーブとスクロールとアイテムがあっただけで敵性体はいなかったけれど、いちおう第1層も見て回る? 」
「必要ないと思います。それと、今日からはこの短槍をお持ちください。昨日ご要望のあった武器です」
「[鑑定(赤)]してもいい? 」
「どうぞ」
命中率が数パーセント上がり、追加ダメージが数パーセント上乗せされるのか、ゲームだと+1の魔法武器だな。
昨日今日で用意できなかったのかもしれないけれど、江戸切子ではなくて、3・4000円位の陶磁器でもよかったか。それとも日本の工芸品の価値がこちらとは違うのかな。これだけでは判断できないか……
「マジックアイテムってそれなりに高価な物という印象があるが、壊したら弁償代ってそっちの通貨でどれぐらいの金額になるの? 」
「それは、頂いた贈り物のお返しですので但馬さんの所有物となります。弁償の必要はございません」
「あぁ。気に入ってもらえたようでなにより。第2層に行くと即ゴブリン……だと思うけれど、人型で背の低いがっしりした体躯の奴が1体いる。そいつは君に任せる。というか、ほぼ全て丸投げでお願い。敵が複数体いるときは随時支援をするから。戦闘時に俺が使える魔法は矢と光がある。使う際には声を出すので気をつけて。基本的には投射武器か魔法を使いそうな奴か、飛行物相手への支援を考えている。投槍は投げる前に『2時』とか『10時』と言ってから1拍おいてその方向に投げるから、俺を起点に時計の文字盤があると仮定して、前にいる君が12時の位置なのだと念頭において欲しい。事前の打ち合わせはこんなものかな」
事前に考えていた戦術支援プロコトルを披露した。多分批判される余地はないだろう。そう思い俺はドヤ顔をマヤに見せた。
「え~と。何もしないでもらえませんか。お願いします」
マヤの申しわけなさそうな表情が、逆に俺の心に突き刺さる。
「……わかった」
ゴブリン、スケルトン、背後から襲われるのも嫌なので、コボルトのリポップする部屋にも立ち寄る。
マヤは苦も無く倒していく。俺の苦労は……
コボルトのいた部屋からスケルトンのいた大部屋に戻ってきた。リポップはまだのようだ。
通路を左へと曲がる。又、大岩のある部屋にでた。
マヤは慎重……なのだろうか、大岩の周りを1周すると黙って岩の上にあるオーブに俺の視線を誘導させた。
ほぼ従者に成り下がった俺としては、ご主人様の意図するところを正しくくみ取り、黙々と軟オーブ(橙)を5個拾い上げ、バックパックの直ぐだせる場所の軟オーブ(赤)と取り換えていく。直ぐにだせるのは軟オーブ(橙)が3個と軟オーブ(赤)が1個だ。残りはバックパックの中に放り込む。
俺の作業が終えるのを確認したのかしていないのか、微妙なタイミングでマヤはスタスタと部屋を出て行こうとする。
「ごめん。ちょっと待って!」
「どうかいたしましたか? 」
「ダンジョンの地図を書き足していきたいのだけれど、迷惑かな? 」
「地図ですか? 」
「うん」
マヤは何か考え込みはじめた。
「わかりました。書き終えたら声をかけてください」
「その少し先のスケルトンのいた大部屋で待っていて」
そう言うと俺は今いる部屋とコボルトのいた部屋まで通ってきた方向に引き返して、方位磁石で方向を確認しながら歩測で通路や部屋を地図に書き込み、マヤが待っている大部屋に戻る。
「マヤは[危険感知]か[邪悪感知]のような魔法を使っているの? 」
「いいえ使っていません。ですが、この程度のダンジョンであれば何となくモンスターや罠の有無は分かります」
「あぁそうなんだ」
「進んでもかまいませんか? 」
「ありがとう。お願い」
大岩があるなぁと俺が岩の方を見ていると、マヤが素早く突進し、体長が5・60cm位の子犬? を屠っていた。
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部屋の中に踏み込むと左後方にまで部屋がつながっているのが見えた。かなり広大な部屋のようだ。が、マヤは臆せずにズンズンと進んでいく。
部屋の一番奥まで来た。スケルトンのいた部屋よりも広大な空間だが大岩が鎮座しているだけだった。
大岩の上に灯りが反射してピカピカと光る何かがある。
どこかで見たような、具体的に言うとマヤの左上腕にあるアームレットに似ている。それとスクロールが6本と透明オーブ。マヤの視線が鋭い。触っても大丈夫なのだろうか。
「マヤ? 」
「はい。なんでしょうか? 」
「手に取っても問題ない? 」
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することで松明・蝋燭・油が不要になる。
光量は晴れた日の屋外程度。
・蜘蛛の巣 魔法・炎を除いて破壊が難しい。3メートル四方の立方体を術者から
12メートル以内に数分間つくりだす。
・不可視 術者と身に着けている衣服、物品を透明化させることができる。音を出
すと効果は消滅する。最大持続時間は24時間。
・沈黙 50メートル以内を起点に9メートル四方の無音空間をつくりだす。物や
生物を起点にすることも可能。
・罠発見 30分間、術者から9メートル以内の罠を発見する。解除はできない。
・空中浮揚 術者は1時間の間、空中を上下に移動できる。
永遠光はありがたい。しかし俺が魔法で無双するのは当分先かな。
「第3層への入り口はなかったね」
「あちらに通路はまだ続いています」
「あぁ気づかなかったよ。地図を書いている間は休んでいて。広いね、この部屋」
「どうぞごゆっくり」
やや皮肉っぽい言い方に聞こえたのは気のせいだろうか……
書き終えたのでマヤのところに戻る。
「進んでもよろしいですか? 」
「うん。お願い」
少し進むとスケルトン部屋位の大きさの部屋にでた。
銀白色霧状の出入り口もある。
「進みますか? 」
「その前に、透明オーブを使ってもいい? 」
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