先生に恋した私。

あめ

文字の大きさ
12 / 14

二人きり

しおりを挟む
「でも、チャイム……」
先生は私の腕をつかんだままじぃっと私を見ていた。なんだかドキドキしてきて顔が熱くなる。
「…わかりました。あと少しです。怒られない程度なら。」
そう伝えると先生はにっこりして、腕を離した。
「よかった。もう少し話していたいんだよ。」


その後は結構遅くまで話していた。何回も泣いてしまった。
その度に先生は私の頭をポンポンとしてくれた。


次の日学校に早く行った。私がくる時間は松倉先生がくる時間と同じだから。

今日の朝は松倉先生には会わなかった。でも、国語の授業があった。休み時間に松倉先生に会った。
「よぉ。」と手を挙げてきたから私も「こんにちは。」と手を挙げてハイタッチをした。その後気づかれなかったけど顔が真っ赤になった。
その日の放課後も空き教室に呼ばれた。今日は松倉先生と私、隣に座った。

私は冷静に今日あったことを報告した。「うん。」「そっか。」と、言われる度に安心して涙が出てきた。

「なんで泣くの?」
先生の一言でハッとした。
「え?」
「なんで俺がいるのに泣くの?」
そんな事言われて何をいえばいいのなわからなかった。
「俺がいるから、大丈夫だって。」
また、涙が出そうだった。
「先生が優しくしてくれるから、泣きたくなる。」と伝えると「なにそれー。」って笑ってくれた。私もおかしくて笑ってた。
先生の仕事が残っているらしくて、空き教室にパソコンを持ってきていた。
「ちょっとまってて。明日のプリントだけ作るから。」
と言って。カタカタとパソコンをいじる松倉先生は、いつも生徒の前に出ている松倉先生とは違った。
「_____。」
空き教室が静かになる。蛍光灯の音と時計の針、先生の打つキーボードの音だけが響く世界。
私は何をすればいいのかわからずただ、先生を見つめていた。


私の中での先生は、かなり大きい存在になっていた。
悩み事があれば松倉先生に頼っていて、泣いている時も先生がいる。
先生がいない世界なんて考えられない。
こうやって放課後に空き教室で話すのが、日課のようになっている。
今までの先生がいなかった人生、私は何をしていたのだろう?
この時間、家にいたら何をしていたっけ?
ボーッとしていたら、先生が「ふぅ。」と息をついた。
「ごめんね。終わったよ。」
「あ、大丈夫です。」
さっきまで考えていたことを思い出すと、先生の顔を見れなくなってしまう。
「?なんでこっちむいてないのー?」
先生、心が見えてるんですか?って言いたくなるくらい面白かった。
「なんでもないです。」
「そっか。」と笑っていた。
「それで、なんで泣いちゃうの?」
その質問は困った。本当に理由がわからない。
「わかりません。」
「うーーん。本人がそう言ってるならそうなんだろうな。」


今日は昨日よりも早く帰った。
家に帰って今日のことを思い返すとなぜかドキドキする。
お風呂から上がった時、隣のクラスの中村 かえで からLINEが来ていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

処理中です...