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二章
セド、強化週間④
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それから早いもので3ヶ月と爆速で時が過ぎ去った。
いえ、待ってくださいみなさん。
別にこれまでの出来事を説明するのが面倒くさくなった訳ではないからね!?
セドが思いのほか剣術や格闘技の習得が早かったのでそろそろ対魔物戦に向けての訓練をするらしい。
レオンも訓練をし、セドほどではないが、まあ及第点をもらえるくらいには成長した。
自己防衛くらいは出来るだろうとのこと。
それよりレオンは魔術の才能があるのでそちらを伸ばそうとの事なので急遽魔術師団の方から人が派遣され、追い込みの修行をしているらしい。
レオンにはあまり無理させたくないがこれもレオンがまた嫌な思いをしないためにはと思い心を鬼にして毎朝セドとレオンを送り出している。
セドに対魔物戦の指導をしてくれている人は第三騎士団所属のアノレ・テイラーという人らしい。
伯爵家次男で対魔物戦に関してはずば抜けた才能の持ち主。
うん、良い人を見繕ってくれたみたいで安心だ。
そしてレオンに魔術の指導をしてくれているのは、魔術師団師団長のアリア・ロンドリーゼ、見た目は幼女なのだが、年齢不詳、出自不明。
最初は不安だったが今ではレオンもアリア師匠と呼んでいるらしいのでまあ良しとしよう。
凄いスピードで二人は成長している。
ワシもうかうかしていられない。
という訳でワシも少し魔法の練習をしてみようと思い山奥に来ている。
水属性と火属性かぁ...
魔力量が900しかないからなぁ
いかに効率よく使うか...
「まぁ、やるだけ色々やってみるか」
ワシはガレアさんのところで購入した籠手を手にはめると拳に火属性の魔力を纏わせる
「ふむ、熱くなると思ったけど熱くない」
「やってみるか!」
はい、あれから水属性と火属性の魔法を拳に纏わせて色々な技を試してみたけど...
「うん、やり過ぎた、環境破壊ダメ、絶対。」
でも、ワシに合った魔法を使えるようになったので良しとする。
以前広範囲殲滅魔法を使ったけど疲れたんだよねー
まあ、あれはあれで使い道があるからいいんだけど。
出来るなら使いたくないなって話。
それにしてもこの籠手かなり質がいいな
あんだけ岩ぶん殴ったりしたのに傷ひとつついてない。
ガレアさんに感謝感激!
「そろそろ夕方かー、ガレアさんのところに寄ろうかなぁ」
「おーい、ガレアさーん」
「お、なんだどうしたイサギ」
「いやね、改めてこの籠手凄いなぁって思って感想言いに来たよ」
「そりゃおめー、当たり前だ。俺が丹精込めて作った最高品質の籠手だし、自動修復機能もついてるからな」
「.......は!?何それ初耳!」
なるほど、岩ぶん殴ったりしても傷がつかない訳だわ!
「因みにお前さんが俺に頼んできた防具や武器にも備わってるぞ。」
「ひぇっ!そーなの!?」
金額がヤバそう
ん...?金額?あ!そう言えば!
「ガ、ガレアさん!そう言えば金額の相談してない!」
「あぁ、安心しろ、殆どは魔物の素材を現物で調達してもらってるからな、そんなに値段はかからん。が、まあそこらの駆け出し冒険者がおいそれと手が出せる金額でもねーがな。」
...ですよねー
「見積もり出すか?」
「一応お願いするよ」
「まぁ茶でも飲んで待ってろ」
そう言うとガレアさんはガサゴソと棚を漁り出した。
言われた通りお茶を飲んでいると
「こんなもんだな、イサギ。」
ヒラリと紙を見せてきたのでごくりと喉を鳴らしおそるおそる金額を見てみる。
---金貨90枚---
ホッ
「よ、よかったー!払える金額で!」
「特殊な加工が必要だからな、まあ今回の依頼は俺も楽しめたから少し安くしておいたぞ」
「ありがとう、ガレアさん」
そう言って完成間近の洋服(防具)と武器を見る。
レオンには結局小刀と魔法を使うときの媒体の杖を追加で作ってもらった
後から知ったが、杖がある方が魔法使いには色々と便利らしい。
なのでレオンの身長を軽く越すくらいの杖を作ってもらった。
実はこの杖普段はアクセサリーの様に変形する優れもの!
ガレアさんいい仕事するぅ!
洋服(防具)はサイズ自動調節付きなので、セドやレオンが成長してサイズが合わなくなっても大丈夫だ。
服のデザインは二人とも白を基調に銀の刺繍がところどころポイントで入れている。
セドはグレーの長ズボンでレオンはボルドーのハーフパンツ。
レオンのハーフパンツだけはどうしても譲れなかった!
いずれもう少し成長したら見られなくなるのだから今だけはいいだろう!?
おっと、話が逸れてしまったが、それとお揃いの外套の色は黒にポイントで銀の刺繍を入れてもらった。
黒は高貴な色だからあまり使う奴はいないとガレアさんに聞いたが、カッコいいからいいじゃんとゴリ押しした。
そして肝心のレオンの杖は普段は銀細工の腕輪にしてもらった。
うん、二人の装備はこれで満足のいくものになったのでワシとしてはやりきったと思っている。
「イサギ、まぁお前さんの外套にも魔法無効化の効果はついてるがせめて物理耐性の物も身に付けとけ。」
二人の洋服(防具)には物理耐性の付与が当たり前だが付いている。多少のほつれも治る機能もついてるしサイズ自動調節付きでもある。
「まぁ確かに、魔法無効化の性能だけだと少し不安があるかなぁ?」
「ほらっ」
ヒュッと何かを投げてきたガレアさん。
パシッと受け取るとそれは真珠のネックレスだった。
「ガレアさんこれは?」
「物理耐性効果のあるネックレスだ。今回は面白い依頼だったと言っただろ、ついでだからそのネックレスはタダでやる。」
「ガ、ガレアさんっ!マジラブ!」
そう言ってガレアさんに飛び付く
「やめろ!気持ち悪い!くっつくな!」
「ありがとー!!」
「わーかったからやめろー!!!」
いえ、待ってくださいみなさん。
別にこれまでの出来事を説明するのが面倒くさくなった訳ではないからね!?
セドが思いのほか剣術や格闘技の習得が早かったのでそろそろ対魔物戦に向けての訓練をするらしい。
レオンも訓練をし、セドほどではないが、まあ及第点をもらえるくらいには成長した。
自己防衛くらいは出来るだろうとのこと。
それよりレオンは魔術の才能があるのでそちらを伸ばそうとの事なので急遽魔術師団の方から人が派遣され、追い込みの修行をしているらしい。
レオンにはあまり無理させたくないがこれもレオンがまた嫌な思いをしないためにはと思い心を鬼にして毎朝セドとレオンを送り出している。
セドに対魔物戦の指導をしてくれている人は第三騎士団所属のアノレ・テイラーという人らしい。
伯爵家次男で対魔物戦に関してはずば抜けた才能の持ち主。
うん、良い人を見繕ってくれたみたいで安心だ。
そしてレオンに魔術の指導をしてくれているのは、魔術師団師団長のアリア・ロンドリーゼ、見た目は幼女なのだが、年齢不詳、出自不明。
最初は不安だったが今ではレオンもアリア師匠と呼んでいるらしいのでまあ良しとしよう。
凄いスピードで二人は成長している。
ワシもうかうかしていられない。
という訳でワシも少し魔法の練習をしてみようと思い山奥に来ている。
水属性と火属性かぁ...
魔力量が900しかないからなぁ
いかに効率よく使うか...
「まぁ、やるだけ色々やってみるか」
ワシはガレアさんのところで購入した籠手を手にはめると拳に火属性の魔力を纏わせる
「ふむ、熱くなると思ったけど熱くない」
「やってみるか!」
はい、あれから水属性と火属性の魔法を拳に纏わせて色々な技を試してみたけど...
「うん、やり過ぎた、環境破壊ダメ、絶対。」
でも、ワシに合った魔法を使えるようになったので良しとする。
以前広範囲殲滅魔法を使ったけど疲れたんだよねー
まあ、あれはあれで使い道があるからいいんだけど。
出来るなら使いたくないなって話。
それにしてもこの籠手かなり質がいいな
あんだけ岩ぶん殴ったりしたのに傷ひとつついてない。
ガレアさんに感謝感激!
「そろそろ夕方かー、ガレアさんのところに寄ろうかなぁ」
「おーい、ガレアさーん」
「お、なんだどうしたイサギ」
「いやね、改めてこの籠手凄いなぁって思って感想言いに来たよ」
「そりゃおめー、当たり前だ。俺が丹精込めて作った最高品質の籠手だし、自動修復機能もついてるからな」
「.......は!?何それ初耳!」
なるほど、岩ぶん殴ったりしても傷がつかない訳だわ!
「因みにお前さんが俺に頼んできた防具や武器にも備わってるぞ。」
「ひぇっ!そーなの!?」
金額がヤバそう
ん...?金額?あ!そう言えば!
「ガ、ガレアさん!そう言えば金額の相談してない!」
「あぁ、安心しろ、殆どは魔物の素材を現物で調達してもらってるからな、そんなに値段はかからん。が、まあそこらの駆け出し冒険者がおいそれと手が出せる金額でもねーがな。」
...ですよねー
「見積もり出すか?」
「一応お願いするよ」
「まぁ茶でも飲んで待ってろ」
そう言うとガレアさんはガサゴソと棚を漁り出した。
言われた通りお茶を飲んでいると
「こんなもんだな、イサギ。」
ヒラリと紙を見せてきたのでごくりと喉を鳴らしおそるおそる金額を見てみる。
---金貨90枚---
ホッ
「よ、よかったー!払える金額で!」
「特殊な加工が必要だからな、まあ今回の依頼は俺も楽しめたから少し安くしておいたぞ」
「ありがとう、ガレアさん」
そう言って完成間近の洋服(防具)と武器を見る。
レオンには結局小刀と魔法を使うときの媒体の杖を追加で作ってもらった
後から知ったが、杖がある方が魔法使いには色々と便利らしい。
なのでレオンの身長を軽く越すくらいの杖を作ってもらった。
実はこの杖普段はアクセサリーの様に変形する優れもの!
ガレアさんいい仕事するぅ!
洋服(防具)はサイズ自動調節付きなので、セドやレオンが成長してサイズが合わなくなっても大丈夫だ。
服のデザインは二人とも白を基調に銀の刺繍がところどころポイントで入れている。
セドはグレーの長ズボンでレオンはボルドーのハーフパンツ。
レオンのハーフパンツだけはどうしても譲れなかった!
いずれもう少し成長したら見られなくなるのだから今だけはいいだろう!?
おっと、話が逸れてしまったが、それとお揃いの外套の色は黒にポイントで銀の刺繍を入れてもらった。
黒は高貴な色だからあまり使う奴はいないとガレアさんに聞いたが、カッコいいからいいじゃんとゴリ押しした。
そして肝心のレオンの杖は普段は銀細工の腕輪にしてもらった。
うん、二人の装備はこれで満足のいくものになったのでワシとしてはやりきったと思っている。
「イサギ、まぁお前さんの外套にも魔法無効化の効果はついてるがせめて物理耐性の物も身に付けとけ。」
二人の洋服(防具)には物理耐性の付与が当たり前だが付いている。多少のほつれも治る機能もついてるしサイズ自動調節付きでもある。
「まぁ確かに、魔法無効化の性能だけだと少し不安があるかなぁ?」
「ほらっ」
ヒュッと何かを投げてきたガレアさん。
パシッと受け取るとそれは真珠のネックレスだった。
「ガレアさんこれは?」
「物理耐性効果のあるネックレスだ。今回は面白い依頼だったと言っただろ、ついでだからそのネックレスはタダでやる。」
「ガ、ガレアさんっ!マジラブ!」
そう言ってガレアさんに飛び付く
「やめろ!気持ち悪い!くっつくな!」
「ありがとー!!」
「わーかったからやめろー!!!」
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