黒髪が王族の証という異世界に転移しました、自重は致しません。

クレハ

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二章

セド、強化週間③

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ーAランクダンジョン内ー

「うぉりゃー!」

ドシンッ!!

「ふぅ、あらかた邪魔してくる魔物は討伐完了かなぁ」

倒した魔物達をマジックバックに収納し、ガレアさんに頼まれた薬草を必要な分採取して行く

「あー、今頃レオンとセドは騎士団で剣術の稽古かぁー。うぅー、レオンと早く会いたいよぉー。」

それにしてもこの間レオンにぶつかった旅人、なんかちょっと怪しかったなぁ。

レオンの周りには今でも警戒しすぎなくらい警戒してるけど、なんか不安だからもっと気をつけないと。

そんなことを考えているとすぐに薬草が集まったので足早くAランクダンジョンを後にする

てか、洋服デザインの防具に薬草って必要なの?

鍛冶のことはさっぱりだから分からないな。

ま、早くこれをガレアさんに届けに行こう!









「ガレアさーん!取ってきたよー!」

「おー、ちと今手が離せないから鍛冶場に持ってきてくれ」

「え、鍛冶場に入っていいの?」

「ああ、お前さんなら大丈夫だ」

「んじゃ、お邪魔しまーす!」

..........あっつ!!

「え、今作ってるの洋服だよね!?なんでこんなに暑いの!?」

「馬鹿タレ!見た目は洋服でも立派な防具だ!」

「ほ、ほぅ、なるほど?」

「薬草は取ってきたか」

「ああ、ほら。頼まれた分。あ、あと採取を邪魔してきた魔物の素材使う?」

「なんの魔物だ?」

「ワーム」

ワシはマジックバックの中から数体取り出した。

するとガレアさんはようやくこちらを向いた

「ふむ、状態は悪くねぇな。こいつの吐く糸が丈夫だから使い道はあるな、よし、この素材も今作っている防具に組み込もう。」

「へぇー、そうなんだ。ガレアさんは物知りだね」

そう言うとガレアさんは呆れた表情でワシに言う

「はぁ、あのなぁ、仮にもお前さん冒険者でAランクなんだからそのくらいのことは知っておけ!魔物図鑑全種、この本貸してやるから全部頭に叩き込んどけ!!」

「え、借りていいのかい?」

「おぅ、この後予定がなにもないならそこで茶でも飲みながら読んでいけ」

ガレアさん、天使!?

「お前今変なこと考えなかったか」

「いえいえ!あ、ガレアさん、ついでに武器も作ってもらえないかな?」

「何だ、イサギのか?」

「いや、ワシはここに売ってある籠手とかで充分なんだけど」

「二人の分か」

「そう、セドは騎士団で剣術を習ってて、レオンも少し参加してる。でもレオンはどちらかと言うと魔法を主に使う感じになると思う。」

「うーん、そうだな、セドには騎士団で剣術を身につけているのであれば騎士団で使っている剣と似たようなやつがいいな。レオンはー...」

「小刀は?」

「そうだな、魔法が主であればその辺が妥当だな。」

「追加注文だけど大丈夫かな?」

「別にこのくらいの追加注文どうってことねぇ、素材調達には贅沢にもAランク冒険者を容赦なくこき使えるからな」

そう言ってニヤリと笑うガレアさん。

「お、お手柔らかに」

そう言ったワシにさっさと魔物図鑑読んで少しでも知識つけろと言われたので大人しくテーブルに着く。

好きに飲めと言われた紅茶をズズッとすすりながら本をめくる

ワシは瞬間記憶ができるのでこのとんでもなく分厚い魔物図鑑もすぐ読めるだろう
















ペラペラとページが捲れる音がどれくらい続いただろうか

「...い、...おい...イサギ!」

「はっ!」

「何が『はっ!』だ、もう夜遅いぞ」

なんだと!?

ヤバっ!本当だ!もうこんな時間!?

魔物図鑑の最後のページを読み切り、パタンと本を閉じ、急いで帰り支度をはじめる。

「もう少し早く声かけてよガレアさん!」

「そんなこと知るか!とっとと帰れ!...ん?おい、もう魔物図鑑読んでしまったのか?」

「え?ああ、そうだな、とてもためになった、ありがとう!」

「真面目に読んだのか?流し読みじゃなくて?」

「あ、ワシ瞬間記憶持ちだから!んじゃ、また顔出すよ!」

「あ、あぁ。」

そう言ってガレアさんのお店を急いで出ると走ってセドの家を目指す

やばいやばい、こんなに遅くなったことないから心配かけてるかも!

途中屋根を足場に道を短縮しながら走っているとセドの家が見えてきた

セドの家の扉の前にレオンらしき小さな姿とセドの姿が見えた

「レオン!」

そう叫んで屋根からストンッと飛び降りてレオンとセドの目の前に姿を見せた

突然のことで二人とも呆然としていたが正気に戻るのが早かったのはレオンだった。

「ふっ、うぅっ、おにぃちゃっ!!うわぁぁぁあん!」

あちゃー!やっぱり心配かけちゃったかー!

「ごめんねレオン!お兄ちゃん遅くなっちゃって!」

そう言って地面に膝をつきレオンをギュッと抱きしめる

「イサギさん、こんなに遅かったのは初めてだったからとても心配したよ、どこも怪我とかしてないっ!?」

いつもより声色に動揺が混ざっているセドを見上げ、あぁ、セドにもとても心配をかけたようだと反省した。

大丈夫、心配してくれてありがとう、ごめんねとセドにも謝ると

「よっと!」

レオンを抱き上げ皆んなでとりあえず家の中に入る。

「あら、イサギさん、今日は遅かったから心配したのよ?」

「ミリーさん、かなり心配かけたみたいでごめんね。」

「無事ならいいのよ、冒険者だもの、こんな日もあるわ、ご飯温め直すからちょっと待ってね!」

「ありがとう」

そう言ってレオンを抱えたまま椅子に座るとセドも椅子に座る。

「今日は忙しかったの?イサギさん」

「いやぁ、ちょっと用事が立て込んでて、本当はもっと早く帰る予定だったんだけど」

「ほら、レオン、大丈夫だっただろ?」

「ん...グズッ」

セドが優しくレオンに話しかける

「ほら、涙をふいてごらん。そして今日の訓練の話を聞かせて?」

「ん...。きょ、はね...」

レオンからセドがどの位凄いとか、レオンはまだまだだとかそう言う話を聞きながらワシはミリーさんのご飯を食べる

今日も穏やかな1日だったな。










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