【R18】ウブな小鳥と奔放な兎とツンな猫は猛獣と猛禽類と仲良くお勉強をします

枯枝るぅ

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騙された男

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「……なぁんか良質な恋愛ドラマ見させられとった気分だわ。ていうかこの後とかめっちゃやりづら!」

「別に、俺は俺がやりたいようにやったんだから、ケイもケイがやりたいようにやったらいいだろ」

「んもー、シュンくんたら男前ぇ♡」


俺と場所を交代しながら、茶化しているのか本気なのか分からない言葉を投げかけてくるケイ。

それにしても、こいつはやっぱり顔がいい。

ユウをベッドにエスコートしているところも様になっているし、こんなふうに優しくされたら世のネコ達、女性達はきっとイチコロなんだろうなと思う。

前回は、最初だからと言って遠慮してあまり積極的に触れていなかったけど、彼が本気を出したら一体どんな感じになるのか、純粋に興味があった。

経験豊富そうなケイのことだ、きっとすごいテクを持っているに違いない。

そう思っていたのに。

ケイの持ち時間が始まっても、ただユウの肩を抱いて髪を撫でたり、唇を親指でフニフニと押したりするだけで、一向にキスをする気配が無い。


「あの……ケイくん?どうしたの?」

「え……?な、なにが?」

「え、いや、なにがって……ちゅー、しないのかな、って」


ユウも、なかなかキスをしてこないケイを不思議に思ったようだ。

そして、キスしないのかとユウが訊ねた途端、何故だかケイは明らかに動揺し始めた。


「……あ、ああ、チューね、そうね、するする、するけど、ユウちゃん疲れとるだろうし、ゆっくりでいいかなーと思ってさぁ」

「……ボク別に疲れてないよ?」

「……あ、そ、そうなん?」

「……ケイくん、もしかして、ボクが相手なの嫌だった……?」

「はぁ?違う違う!んな訳ないって!」

「じゃあ、どうして?」
 

なんだか的外れなことばかり言い続けるケイに、もしかしたら自分とは組みたくなかったのにくじ引きで決まってしまって渋々相手してくれているのではと不安になったのか、ユウが眉を下げた切なげな表情で自分が相手なのが嫌だったのかとケイに訊ねたが、その可能性はケイ本人によって食い気味に否定された。

だとしたら尚のこと何故手を出さないのか、俺でも気になるのだから当事者であるユウは気になって仕方ないようだ。

それでもケイはユウの問に対し、
 

「……ごめん、それはちょっと……言えない。でも、ユウちゃんが相手なのが嫌とかそういうんじゃないから!それだけは信じて?」
 

と、なんだか悲しそうな、苦しそうな顔でそう答えた。

そんな顔でそんなふうに言われてしまっては、ユウもそれ以上深入りすることは出来ず。
 

「……わかった。でも、もし言えるようになったら、理由、教えてね?」


困ったように笑って、そう言った。
 
どうやら、ケイが前回あまり積極的にリンに触れなかったのも、今回一向にユウにキスする気配が無かったのも、何やらワケあってのことだったようだ。

もしかしたら彼は、それを何とかする為にここに来たのかもしれない、なんとなくだけど、そう思った。


「じゃあさ……ボクからちゅーするのは、平気?」

「え、なん、ユウちゃんから?してくれんの?」

「うん。ケイくんが大丈夫なら、せっかくだし。あ、でも、嫌なら無理にとは言わな……」

「ぜんぜん、全然OK!嫌なわけないじゃん、むしろ大歓迎!もう、どんどんしちゃってー!」


ユウからの提案に食い気味で返しているところを見ると、ケイはキスをすること自体が苦手と言う訳では無さそうだ。


「……じゃあ、するね?」


ユウはそう言って、よいしょという小さな掛け声と共にソファに座るケイの膝を跨ぎ、向かい合う形でその膝の上に腰を下ろした。


「気持ち良いか分かんないけど……」

「そんなの気にせんでええし。シュンくんの受け売りみたいになってまうけど、ユウちゃんがやりたいようにしてくれたらええよ」


ケイの言葉に嬉しそうに笑ったユウは、ケイを見下ろすような体勢のまま彼の首に両腕をまわした。

その瞬間、またしてもユウを包む空気がピンク色に変わった。

見た目だけならネコ三人の中で一番純粋そうに見えて、普段はいたって普通の好青年、といった感じのユウだけど、流石AV男優なだけあって一度スイッチが入ると途端に妖艶なオーラを振り撒き始める。

ゴクリと唾を飲み込んだケイを薄く開けた目で見つめながら、ユウはケイの下唇をチュッと吸った。

自分の上唇をケイの唇の隙間に捩じ込むようにしながら、何度も下唇を吸い、途中でかぷかぷと甘噛みをする。

そうしているうちにどんどんケイの唇の隙間が広がっていき、待ってましたとばかりにその隙間に舌を差し込んだユウは、くちゅくちゅと音を立ててケイの舌に自分の舌を絡ませながら、ケイの鍛え上げられた胸筋をタンクトップの上からゆっくりと撫で、逞しい腹筋に自分の股間を擦り付けるように膝立ちになり、腰を揺らし始めた。


「んっ…………ん…………」


ユウの鼻から漏れる、少し掠れた声がなんとも官能的で、見ているだけで下腹部に熱が集まるのを感じる。

瞬きをするのも忘れてその光景を目に焼き付けていると、終了の時間を告げるアラームが鳴り、我に返った。


「あはっ、ケイくんの身体セクシー過ぎて興奮しちゃったよ」

「……ねぇ……なんなんこの子……エロすぎるって……どうすんのコレ…...」


そう言って天を仰ぐケイが『コレ』と指さした先にあったソコは、すっかり勃ち上がってグイグイとズボンを押し上げている。

でもまあ、無理もない。

あんなにエロいキスをされた上に自分の腹を使って自慰のようなことまでされてしまったら、俺だってきっとそうなる。

結局、ユウに良いように弄ばれたケイだけでなくその様を見せつけられた俺達もしっかり股間を膨らませたまま、今回の実技講習は終了の時間を迎え、やや前屈み気味に部屋を後にする羽目になった。
 
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