10 / 68
第5話(3) 聖なる日のちょっと変わったお客様※
しおりを挟む
同じく聖バレンタインデー。可愛らしいお客様、少し変わった男子学生…青年に引き続き、またこの店に引き寄せられるかのようにやって来たお客様。ガラガラガラッ!と豪快に引き戸を開けて、しきりにキョロキョロしながら中に入って来た、1人のちょっとツリ目な長い髪の女の子。
その時、何故か再度来店しちょうど居合わせた例の青年が店の商品を見るフリしながら、その子の可憐さをチラ見して思わず暫し見とれる。
店主は女の子に告げる。
『いらっしゃい。ゆっくり見ていっとくれ?』
女の子(年齢不詳)は店内を暫くじぃっと睨むように見つめていたが、やがて店主に問いかけてきた。
『このみせには“ちょこ”とやらはないのか?』
その声のあまりのハスキーさに、店主も耳にした青年も面食らった。だが、店主は己の仕事を忘れることは無かった。
『あるよ?…どんなのが欲しいんだい?』
するとその子は、意外な言葉を口にした。なんの恥じらいもなく。
『おんなのはだかのむねのかたちをした、できるだけほんものにちかいものがほしい。』
傍らで聞いてた青年は、“そんな物、あるのかよ!?”と一瞬考えたが、ここは『何でも屋』。無さそうな物も有るのが当然である。
すると店主は答えた。
『あるよ?ちょっと高いけども嬢ちゃん、金は持ってるのか?』
すると女の子は自慢げに、懐から10000円札を3枚出して、ショーケースの上に並べて店主に見せた。そしてこう言った。
『とりあえずこれだけある。…たりないか?』
店主の顔色を伺いながら。店主はにこやかに笑い、女の子を安心させた。
『それだけあれば、他の物も買えるよ?やはり、プレゼント用かい?』
店主がそう聞くと、女の子はホッとしてコクリと頷いた。
店主は再度、タラコ唇さんと交代し彼女にラッピングを任せた。そしてまた3分位した頃
『お嬢ちゃん!出来たよ?』
女の子はタラコ唇さんを恐れる事無く綺麗にラッピングされた商品を受取り、代金を忘れずに支払い何処かウキウキを隠せない様子で店を出て行った。
(この話の後程は別のお話の何処かにあります。さぁ!皆で当ててみましょう♪)←当てても残念な事に何も出ませぬ。
一部始終を見ていた青年、こころの中で思う。
”あの子から例のチョコを貰えるヤツ、羨まし過ぎるぞ……!?“青年は今の女の子に一目惚れをしてしまっていた。
その子の現状を青年が知ることになる……考えただけでも気の毒過ぎるっ!!
→まぁ、青年と彼女との出会いは後にも先にもこれっきりでございましたが。
その時、何故か再度来店しちょうど居合わせた例の青年が店の商品を見るフリしながら、その子の可憐さをチラ見して思わず暫し見とれる。
店主は女の子に告げる。
『いらっしゃい。ゆっくり見ていっとくれ?』
女の子(年齢不詳)は店内を暫くじぃっと睨むように見つめていたが、やがて店主に問いかけてきた。
『このみせには“ちょこ”とやらはないのか?』
その声のあまりのハスキーさに、店主も耳にした青年も面食らった。だが、店主は己の仕事を忘れることは無かった。
『あるよ?…どんなのが欲しいんだい?』
するとその子は、意外な言葉を口にした。なんの恥じらいもなく。
『おんなのはだかのむねのかたちをした、できるだけほんものにちかいものがほしい。』
傍らで聞いてた青年は、“そんな物、あるのかよ!?”と一瞬考えたが、ここは『何でも屋』。無さそうな物も有るのが当然である。
すると店主は答えた。
『あるよ?ちょっと高いけども嬢ちゃん、金は持ってるのか?』
すると女の子は自慢げに、懐から10000円札を3枚出して、ショーケースの上に並べて店主に見せた。そしてこう言った。
『とりあえずこれだけある。…たりないか?』
店主の顔色を伺いながら。店主はにこやかに笑い、女の子を安心させた。
『それだけあれば、他の物も買えるよ?やはり、プレゼント用かい?』
店主がそう聞くと、女の子はホッとしてコクリと頷いた。
店主は再度、タラコ唇さんと交代し彼女にラッピングを任せた。そしてまた3分位した頃
『お嬢ちゃん!出来たよ?』
女の子はタラコ唇さんを恐れる事無く綺麗にラッピングされた商品を受取り、代金を忘れずに支払い何処かウキウキを隠せない様子で店を出て行った。
(この話の後程は別のお話の何処かにあります。さぁ!皆で当ててみましょう♪)←当てても残念な事に何も出ませぬ。
一部始終を見ていた青年、こころの中で思う。
”あの子から例のチョコを貰えるヤツ、羨まし過ぎるぞ……!?“青年は今の女の子に一目惚れをしてしまっていた。
その子の現状を青年が知ることになる……考えただけでも気の毒過ぎるっ!!
→まぁ、青年と彼女との出会いは後にも先にもこれっきりでございましたが。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
Zinnia‘s Miracle 〜25年目の奇跡
弘生
現代文学
なんだか優しいお話が書きたくなって、連載始めました。
保護猫「ジン」が、時間と空間を超えて見守り語り続けた「柊家」の人々。
「ジン」が天に昇ってから何度も季節は巡り、やがて25年目に奇跡が起こる。けれど、これは奇跡というよりも、「ジン」へのご褒美かもしれない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
