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小話(2) 暗雲立ち込める夫婦
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すっかり常連となった青年と店主が他愛ない話をしてると、ガラガラガラッと引き戸の開く音が聞こえ、
『こんにちは』
と巨乳の可愛いお姉さんが来店した。それを見た店主がにやりと笑うやいなや奥から店主の奥さんが出てきて、
『悪いんだけどちょっと手伝ってちょうだい?』
と店主の耳を引っ張りながら奥へ連れていった。
青年は店主の弱味を握ったと思い口角を上げ肩を震わせながら店主が出てくるのを待っていると、店主の代わりに奥さんが出てきて青年の方をギロッと睨んだ。目が合った瞬間蛇に睨まれた蛙の様に青年の体はピタリと固まり、身体から脂汗が噴き出した。
青年は重い口を何とか動かし、
『あ、あの~店主は…』
と聞くと奥さんが、
『私にはわからないから代わりに奥で荷物の整理をしてもらってるの♡』
と返答された。
青年が恐る恐る、
『さ、先程何か割れる様な音と、バタンと凄い音が聞こえた様でしたが…』
奥さんが何でもない事のように、
『あ~あれね、あの人が躓いてこけた拍子に持ってた食器を割ってしまったのよ』
と言いながらにた~っと笑う。
青年は背筋に冷たいものを感じながら、“いやいやいやおかしいだろ!?物が割れた音がしてから何か倒れたような音がしたぞ!?そう言えば奥さんが出てきたときに目がキラーンと光ってたような…いやいやいやきっと気のせいだ、それに今も店主の呻き声の様なのものが聞こえるのもきっと幻聴だろう!”と思い込む事にした。そしてこれは言ってはならないことの様な気がした。
青年はこの出来事をそっと自らのこころの中に閉まっておくことにした。
『こんにちは』
と巨乳の可愛いお姉さんが来店した。それを見た店主がにやりと笑うやいなや奥から店主の奥さんが出てきて、
『悪いんだけどちょっと手伝ってちょうだい?』
と店主の耳を引っ張りながら奥へ連れていった。
青年は店主の弱味を握ったと思い口角を上げ肩を震わせながら店主が出てくるのを待っていると、店主の代わりに奥さんが出てきて青年の方をギロッと睨んだ。目が合った瞬間蛇に睨まれた蛙の様に青年の体はピタリと固まり、身体から脂汗が噴き出した。
青年は重い口を何とか動かし、
『あ、あの~店主は…』
と聞くと奥さんが、
『私にはわからないから代わりに奥で荷物の整理をしてもらってるの♡』
と返答された。
青年が恐る恐る、
『さ、先程何か割れる様な音と、バタンと凄い音が聞こえた様でしたが…』
奥さんが何でもない事のように、
『あ~あれね、あの人が躓いてこけた拍子に持ってた食器を割ってしまったのよ』
と言いながらにた~っと笑う。
青年は背筋に冷たいものを感じながら、“いやいやいやおかしいだろ!?物が割れた音がしてから何か倒れたような音がしたぞ!?そう言えば奥さんが出てきたときに目がキラーンと光ってたような…いやいやいやきっと気のせいだ、それに今も店主の呻き声の様なのものが聞こえるのもきっと幻聴だろう!”と思い込む事にした。そしてこれは言ってはならないことの様な気がした。
青年はこの出来事をそっと自らのこころの中に閉まっておくことにした。
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