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第27話 新しい靴
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とある初秋。古典式扇風機を使い(※団扇です)、店主が束の間の涼を求めていた。
ガラガラガラっ…とそこに引き戸が開き、夫婦と手を繋ぎ…嬉しそうに女の子が現れた。(推定小学生)
そこに遅れて“ニャアーン♪”とのたまの挨拶。
その声でたまの存在に気付いた女の子が瞳を耀かせて、
『かぁわいい~♡』
少し大きくなった手でたまを撫でる。
それを柔らかな眼差しで見つめる夫婦。
『いらっしゃい。…また来てくれたんだな』
店長は夫婦に声をかける。
すると夫の方が、
『はい…なんか、この店の虜になってしまって。女の子用の、運動靴とか…ありますよね?』
と店主に聞いてきた。
店主は即座に、
『あるよ、…いろいろあるけど…』
と、今流行りの女の子戦士のキャラがプリントされたものや、ベーシックな運動靴、ゆるキャラみきゅんがプリントされたものなどをショーケースの上に並べる。
『キヨラ、どの靴が良い?』
母親が娘に問いかける。それまでたまに夢中であったその子は、途端に靴の物色を始め…
『ママ、あたしこれがいい!!』
少し悩んでゆるキャラみきゅんを彼女は選んだ。
店主は女の子に、
『お嬢ちゃんはお目が高いな、これはウチのオリジナル商品なんだよ』
と、女の子に運動靴を袋に入れて手渡した。
女の子は嬉しそうに、商品をその胸に抱きしめた。
『で、お幾らお支払いすればいいですか?』
父親の問いかけに店主は答えた。
『これは1500円ってとこだな』
すると父親は、財布から代金を取り出し店主に支払った。
『可愛い靴が見つかって、良かったねぇ』
にこやかに母親が娘に話しかける。
すると娘は、
『うんっ!!あたし、みきゅん大好き♡ママ、今からはいても良い?』
娘がその場での着衣を望んだ。
『……と言う事なんですが、店主、構いませんか?』
と父親が店主に確認する。
店主は、
『履き心地とかも確認して欲しいし、構わないよ』
と言う。
『うわぁ…!!なんかくつの重さを全く感じないよ!足にくつがしっかりすいついてくる感じで…とってもはきごこちが良い♡』
女の子は1度履いただけで、その運動靴を“お気に入りの靴” に指定したようだ。
『良かったなぁ!それを履いてしっかり運動会、頑張るんだぞ?』
そう言って、娘の頭をクシャっと撫でる父親に、
『うん!あたし頑張る!!』
近々来たる運動会での活躍に、思いを馳せる。
ー運動会当日ー
運動が密かに苦手なその女の子は、(常にぶっちぎりのドンケツ)かけっこに出場し…その靴の隠された能力で見事!ぶっちぎりで一等賞を勝ち取ったのは言うまでもない。
応援する夫婦も、抱き合って泣いて喜んだ。
ガラガラガラっ…とそこに引き戸が開き、夫婦と手を繋ぎ…嬉しそうに女の子が現れた。(推定小学生)
そこに遅れて“ニャアーン♪”とのたまの挨拶。
その声でたまの存在に気付いた女の子が瞳を耀かせて、
『かぁわいい~♡』
少し大きくなった手でたまを撫でる。
それを柔らかな眼差しで見つめる夫婦。
『いらっしゃい。…また来てくれたんだな』
店長は夫婦に声をかける。
すると夫の方が、
『はい…なんか、この店の虜になってしまって。女の子用の、運動靴とか…ありますよね?』
と店主に聞いてきた。
店主は即座に、
『あるよ、…いろいろあるけど…』
と、今流行りの女の子戦士のキャラがプリントされたものや、ベーシックな運動靴、ゆるキャラみきゅんがプリントされたものなどをショーケースの上に並べる。
『キヨラ、どの靴が良い?』
母親が娘に問いかける。それまでたまに夢中であったその子は、途端に靴の物色を始め…
『ママ、あたしこれがいい!!』
少し悩んでゆるキャラみきゅんを彼女は選んだ。
店主は女の子に、
『お嬢ちゃんはお目が高いな、これはウチのオリジナル商品なんだよ』
と、女の子に運動靴を袋に入れて手渡した。
女の子は嬉しそうに、商品をその胸に抱きしめた。
『で、お幾らお支払いすればいいですか?』
父親の問いかけに店主は答えた。
『これは1500円ってとこだな』
すると父親は、財布から代金を取り出し店主に支払った。
『可愛い靴が見つかって、良かったねぇ』
にこやかに母親が娘に話しかける。
すると娘は、
『うんっ!!あたし、みきゅん大好き♡ママ、今からはいても良い?』
娘がその場での着衣を望んだ。
『……と言う事なんですが、店主、構いませんか?』
と父親が店主に確認する。
店主は、
『履き心地とかも確認して欲しいし、構わないよ』
と言う。
『うわぁ…!!なんかくつの重さを全く感じないよ!足にくつがしっかりすいついてくる感じで…とってもはきごこちが良い♡』
女の子は1度履いただけで、その運動靴を“お気に入りの靴” に指定したようだ。
『良かったなぁ!それを履いてしっかり運動会、頑張るんだぞ?』
そう言って、娘の頭をクシャっと撫でる父親に、
『うん!あたし頑張る!!』
近々来たる運動会での活躍に、思いを馳せる。
ー運動会当日ー
運動が密かに苦手なその女の子は、(常にぶっちぎりのドンケツ)かけっこに出場し…その靴の隠された能力で見事!ぶっちぎりで一等賞を勝ち取ったのは言うまでもない。
応援する夫婦も、抱き合って泣いて喜んだ。
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