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異母妹のシリア※
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私はロベリア=ハルヴァ。
このハルヴァ国の第二王女としてこの世に生を受けた。両親譲りの金髪の髪と碧色に輝く瞳。
三つ歳上のお姉様とお父様、お母様とお付きの者達……周りの人総てがとても良い人で私はとても幸せに育てられたと思う。
それが私が九つの時に、お母様が突然病に倒れた。
かなり重度の病におかされ、程なくしてお母様は天へと召されてしまった。
とても優しいお母様。
お姉様と二人で来る日も悲しみに咽び泣いていると、お父様がある日、綺麗な女の人を城へ連れて帰って来た。
『私の可愛い娘達、この人がお前達の新しいお母様だよ?』
お母様を亡くした悲しみから、私はその頃から食事の量が次第に増えていった。
…………新しいお母様となる人をお父様が連れて来てからは、更に食事の量がハンパない事になっていた。
当時私は十歳となっていた。
私もまだお母様がご健在の頃は可愛らしい女の子だったのに……
そのお父様が連れて来た継母は私を紫に光る目で見下し、冷たく嘲笑っていたのを今でも私は忘れない。
『まぁ!こんなところに可愛らしい子豚ちゃんが一匹紛れ込んでるわ?』
その陰からそっとこっちを伺うようにしていた女の子が、その日から私とお姉様の「異母妹」となる事となったシリアであった。
肩までのさらりとした栗色の髪に紫暗色に輝く瞳。
シリアはこの継母から生まれてきたとは思えない程に控えめでこころの優しい女の子ではあった。
お姉様がその一年程後にお父様にこんな突拍子の無いお願いを申し出た。
『そうだ、お父様。あたし達専属のメイドさんが一人欲しいのですわ!
それもどうせならば赤の他人よりも身近な人の方が都合が良いのです。』
私達に極甘なお父様はならば……と言うのだった。
『シリアをお前達の専属メイドにしよう。』
けれどもそれを聞いて面白くないのは継母だ。
我が可愛い娘にそんな事はさせられまいと反論する。
『メイドなら、わざわざシリアにしなくとも周りにたくさんいるじゃない?』
心根が優しいシリアはそう自らを庇おうとする母親にこう言った。
『良いのですお母様、それがお異母姉様方の望みならば……
私は喜んでお異母姉様方に尽くしますわ!』
そしてその日からシリアは「異母妹兼私達の専属メイド」となったのであった。
異母妹で無くなった翌朝、彼女の髪は短く切り揃えてあった。
その素人が切ったような様から、シリア自らの手により切られたのだと思われる。
お姉様がきっと私を思ってそうお父様にお願いしてくれたのだと思う。
私は少しだけこころに刺さるモノを感じながら、数々の雑用をシリアに命じた。
幾つもの年月が、シリアの存在を「私の異母妹」から「城に大勢いるメイドのうちの一人」という肩書きに変換してしまっていた。
「何故?一体何故なの?
私と言うものがありながら………
よりによってメイドに手を出すなんて!」
私は城の物置部屋と化している部屋にコソコソと入っていく二人を目で追い……
そしていけないと分かっていながら部屋を覗いてしまった!
秘密の二人の陰事を目の当たりにした私は早々とその場から立ち去った。
このハルヴァ国の第二王女としてこの世に生を受けた。両親譲りの金髪の髪と碧色に輝く瞳。
三つ歳上のお姉様とお父様、お母様とお付きの者達……周りの人総てがとても良い人で私はとても幸せに育てられたと思う。
それが私が九つの時に、お母様が突然病に倒れた。
かなり重度の病におかされ、程なくしてお母様は天へと召されてしまった。
とても優しいお母様。
お姉様と二人で来る日も悲しみに咽び泣いていると、お父様がある日、綺麗な女の人を城へ連れて帰って来た。
『私の可愛い娘達、この人がお前達の新しいお母様だよ?』
お母様を亡くした悲しみから、私はその頃から食事の量が次第に増えていった。
…………新しいお母様となる人をお父様が連れて来てからは、更に食事の量がハンパない事になっていた。
当時私は十歳となっていた。
私もまだお母様がご健在の頃は可愛らしい女の子だったのに……
そのお父様が連れて来た継母は私を紫に光る目で見下し、冷たく嘲笑っていたのを今でも私は忘れない。
『まぁ!こんなところに可愛らしい子豚ちゃんが一匹紛れ込んでるわ?』
その陰からそっとこっちを伺うようにしていた女の子が、その日から私とお姉様の「異母妹」となる事となったシリアであった。
肩までのさらりとした栗色の髪に紫暗色に輝く瞳。
シリアはこの継母から生まれてきたとは思えない程に控えめでこころの優しい女の子ではあった。
お姉様がその一年程後にお父様にこんな突拍子の無いお願いを申し出た。
『そうだ、お父様。あたし達専属のメイドさんが一人欲しいのですわ!
それもどうせならば赤の他人よりも身近な人の方が都合が良いのです。』
私達に極甘なお父様はならば……と言うのだった。
『シリアをお前達の専属メイドにしよう。』
けれどもそれを聞いて面白くないのは継母だ。
我が可愛い娘にそんな事はさせられまいと反論する。
『メイドなら、わざわざシリアにしなくとも周りにたくさんいるじゃない?』
心根が優しいシリアはそう自らを庇おうとする母親にこう言った。
『良いのですお母様、それがお異母姉様方の望みならば……
私は喜んでお異母姉様方に尽くしますわ!』
そしてその日からシリアは「異母妹兼私達の専属メイド」となったのであった。
異母妹で無くなった翌朝、彼女の髪は短く切り揃えてあった。
その素人が切ったような様から、シリア自らの手により切られたのだと思われる。
お姉様がきっと私を思ってそうお父様にお願いしてくれたのだと思う。
私は少しだけこころに刺さるモノを感じながら、数々の雑用をシリアに命じた。
幾つもの年月が、シリアの存在を「私の異母妹」から「城に大勢いるメイドのうちの一人」という肩書きに変換してしまっていた。
「何故?一体何故なの?
私と言うものがありながら………
よりによってメイドに手を出すなんて!」
私は城の物置部屋と化している部屋にコソコソと入っていく二人を目で追い……
そしていけないと分かっていながら部屋を覗いてしまった!
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