6 / 11
『ヤツ』と王子カグラ※
しおりを挟む
身分を隠すため、密やかに入手した質素な衣服を着た俺は夜の酒場に繰り出して酒飲み友達に『今回の件』を愚痴る。
『……という訳で、
親父の幼なじみの娘を嫁にもらう事になりそうなんだよ。』
共に酒を飲み始めてもう幾年か経つヤツは、銀の髪を揺らしながら一杯目のウォッカを一息に呷るとこう言った。
『そんなの!お前がイヤならばハッキリと断ればいいじゃないか?』
俺はライムジンをチビリチビリを口に流しながら本音を語る。
『うん………そうなんだがな………
なんだろうな?やはり、結局は親の権力には逆らえない性格でな……』
ヤツは酒のお代わりを注文すると尚も言った。
『けど大事なのは結果!親じゃなく自分の気持ちだぜ?
じゃないと結婚しても離婚するハメになっちまうぞ?
………で、相手の女は可愛いのか?』
なんかハッキリと核心を直に突いてきたヤツに対して俺は苦笑う。
なんというか……この御時世は人間=外見で判する時代である。
まぁ、必ずしも『美しい』=『内面も美しい』とは限らないのはいつの時代も変わらない。
『うん……
まだ性格は良く分からないのだが……
気立ては良い娘らしい。
俺は人を外見で判したりはしない男だと自負していたのだが………』
そこでまた何となく気まずくなり、酒を一気に半分呷る。
その返答に対してヤツからはとんでもない言葉が返ってきたのだ。
『つまり!ハッキリ言えば美しいとは言えないんだな?
ぼくは結婚はまだしたいとは思わないが……
兄の嫁さんがそれは綺麗でな。
…………実はスキを見て味見しているんだ。
おっと、誰にも明かしてないから……お前だけのこころに秘めておいてくれよ?
ぼくは、どうせなら女は美しい方がこころの保養になると思うぞ?』
………ヤツの意外な秘密を知り……そして更に意味の分からない理論を語られてしまった。
ヤツの左耳の黄金の飾りが酒場の照明で妖しく輝いた。
俺もやはりこころの何処かでは『人間は容姿重視』とか俗っぽい事を気にしてるのだろうか?
その証拠に今回の婚礼を素直に受け入れれない自分がいる。
『…………まぁ、努力はしてみるよ。』
それだけヤツに伝えると店主に、
『俺とコイツの分、勘定頼む。』
そして絹の上着を羽織ると席を立った。
ヤツは更に酒をあおりながら俺に問いかける。
『ん?もう帰るのか?』
『あぁ、なんか飲みたい気分じゃ無くなってね。』
『ぼくはもう少し飲んでから次の店に向かうよ。
じゃあな、ごちそうさん。
お前がイヤな結婚ならちゃんと断れよ?』
更に追い討ちのような言葉が突き刺さる。
『あぁ、またな。』
ーさて、どうするか………ー
『……という訳で、
親父の幼なじみの娘を嫁にもらう事になりそうなんだよ。』
共に酒を飲み始めてもう幾年か経つヤツは、銀の髪を揺らしながら一杯目のウォッカを一息に呷るとこう言った。
『そんなの!お前がイヤならばハッキリと断ればいいじゃないか?』
俺はライムジンをチビリチビリを口に流しながら本音を語る。
『うん………そうなんだがな………
なんだろうな?やはり、結局は親の権力には逆らえない性格でな……』
ヤツは酒のお代わりを注文すると尚も言った。
『けど大事なのは結果!親じゃなく自分の気持ちだぜ?
じゃないと結婚しても離婚するハメになっちまうぞ?
………で、相手の女は可愛いのか?』
なんかハッキリと核心を直に突いてきたヤツに対して俺は苦笑う。
なんというか……この御時世は人間=外見で判する時代である。
まぁ、必ずしも『美しい』=『内面も美しい』とは限らないのはいつの時代も変わらない。
『うん……
まだ性格は良く分からないのだが……
気立ては良い娘らしい。
俺は人を外見で判したりはしない男だと自負していたのだが………』
そこでまた何となく気まずくなり、酒を一気に半分呷る。
その返答に対してヤツからはとんでもない言葉が返ってきたのだ。
『つまり!ハッキリ言えば美しいとは言えないんだな?
ぼくは結婚はまだしたいとは思わないが……
兄の嫁さんがそれは綺麗でな。
…………実はスキを見て味見しているんだ。
おっと、誰にも明かしてないから……お前だけのこころに秘めておいてくれよ?
ぼくは、どうせなら女は美しい方がこころの保養になると思うぞ?』
………ヤツの意外な秘密を知り……そして更に意味の分からない理論を語られてしまった。
ヤツの左耳の黄金の飾りが酒場の照明で妖しく輝いた。
俺もやはりこころの何処かでは『人間は容姿重視』とか俗っぽい事を気にしてるのだろうか?
その証拠に今回の婚礼を素直に受け入れれない自分がいる。
『…………まぁ、努力はしてみるよ。』
それだけヤツに伝えると店主に、
『俺とコイツの分、勘定頼む。』
そして絹の上着を羽織ると席を立った。
ヤツは更に酒をあおりながら俺に問いかける。
『ん?もう帰るのか?』
『あぁ、なんか飲みたい気分じゃ無くなってね。』
『ぼくはもう少し飲んでから次の店に向かうよ。
じゃあな、ごちそうさん。
お前がイヤな結婚ならちゃんと断れよ?』
更に追い討ちのような言葉が突き刺さる。
『あぁ、またな。』
ーさて、どうするか………ー
0
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
すべてはあなたの為だった~狂愛~
矢野りと
恋愛
膨大な魔力を有する魔術師アレクサンダーは政略結婚で娶った妻をいつしか愛するようになっていた。だが三年経っても子に恵まれない夫妻に周りは離縁するようにと圧力を掛けてくる。
愛しているのは君だけ…。
大切なのも君だけ…。
『何があってもどんなことをしても君だけは離さない』
※設定はゆるいです。
※お話が合わないときは、そっと閉じてくださいませ。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
姉の引き立て役の私は
ぴぴみ
恋愛
アリアには完璧な姉がいる。姉は美人で頭も良くてみんなに好かれてる。
「どうしたら、お姉様のようになれるの?」
「ならなくていいのよ。あなたは、そのままでいいの」
姉は優しい。でもあるとき気づいて─
背徳のミラールージュ(母と子 それぞれが年の差恋愛にのめり込んでいく鏡写し)
MisakiNonagase
恋愛
24歳の市役所職員・中村洋平には、自慢の恋人がいた。2歳年上の小学校教師、夏海。誰もが羨む「正解」の幸せの中にいたはずだった。
しかし、50歳になる母・美鈴が21歳の青年・翔吾と恋に落ちたとき、歯車は狂い出す。
母の恋路を「不潔だ」と蔑んでいた洋平だったが、気づけば自分もまた、抗えない引力に引き寄せられていた。
その相手は、母の恋人の母親であり、二回りも年上の柳田悦子。
純愛か、背徳か。4年付き合った恋人を捨ててまで、なぜ僕は「彼女」を求めてしまうのか。
交差する二組の親子。歪な四角関係の果てに、彼らが見つける愛の形とは――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
