秀と清美

みのる

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本編

ごちそう

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ひとりウサギさんと楽しそうに遊ぶ清美を、微笑ましい目で追いながら、自分は「ごちそうづくり」に取りかかる。
“お金はかけられないけれど、クリスマスを楽しんで欲しい”秀の願いだった。

(あ、昼ごはんは、ちゃんと食べましたよ~)

夕方6時くらいにようやく完成!3時間くらいかかったな(汗)
洋風ピラフ、チキンの照り焼き、コーンスープ、温野菜にドレッシングがけ(野菜も摂ってね、清美)


ー夕食ー
食卓に豪華な食事が並べられる。
清美はいつものように、瞳を輝かせながら見つめていた。“きょおは、ごちそうがたべられるのだな♪”
そんな清美のこころを見透かしたかのように、秀は答える。

『いつもではないよ(汗)』

ちょっとガッカリした様子の清美。(そんな贅沢な子に育てた覚えはありません‼)

『……………………(喜)』

『召し上がれ(ニコッ)』

チキンは骨もあったのだが、清美は綺麗にしゃぶりつくした。野菜も、特に嫌いではないらしい。ピラフも一番手のかかったコーンスープも綺麗に飲み尽くした。
秀は清美の口を拭きながら、問う。

『美味しかった?』

すると、清美は答えた。

『………まぁまぁだ。』

それが嬉しくて、”今日は、今日こそは清美とお風呂に入る‼“等と、良からぬ事を考えていた。
もちろん、清美を抱きしめて。

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