『サエキ家政夫紹介所』

みのる

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「見習い良」初☆ひとりでのお仕事。※

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『そそそそうです。野菜が柔らかくなってきたら、あああとは!みりんとしょうゆで味を付けて………』

ふむ、結構簡単じゃねぇの?
料理なんてオチャノコサイサイだぜ!!←フッ………甘いな、良よ。

オレは彼女に得意料理の"ニクジャガ"を教わり、それを極めた程度で「料理の世界を掌握した!」

………そう、壮大な勘違いをしていたらしい。


そして凍えるほどに冷たい空気の張りつめる二月の終わり。
 
『良く~ん!ご指名入りましたぁーーー♪』

ココに来て漸く!初めてオレ個人へのご指名を頂戴出来るようになった。


思えば………
ココご指名を受けるに至るまで!様々な努力を尽くして来たよな………オレ。(涙)

ポケットテッシュの中に事務所とオレの名前を印刷した紙を入れて、来る日も街角で配ったっけなぁ……(シミジミ)

地味~にカネにならない内職を、ポケットテッシュ千個分は頑張ったなぁ。
(もちろん!オレ独りで)


それ以外にも!
各家のポストにポケットテッシュ配り歩いたり………etc。
人知れぬ新人家政夫の努力は実り!!(感無量)



『え~と…………
ココの一軒家で………イイん………だよな?(謎)』

依頼者の名は確か「クボタ」さん。
白を基調とした、今風(?)な二階建ての家。

オレは緊張した面持ちで、小刻みに震える指をインターホンに向ける。


♪ピンポぉン♪♪

「「ハイ!どちら様ですか?」」

インターホン越しに中年っぽい←コラ!女の声が聞こえてくる。

『あっ!あの!!お………ゴフンっ!わ………私、「サエキ家政夫紹介所」から来ました……』

「「あぁ!『良』さんね?
時間通りだったわね?
どうぞ?」」

そう声がかかり目の前の白いドアがガチャリと開いた。
その声通り!やはり中年の←頭の色が派手目な感じの女がにこやかにオレに笑いかけた。

『娘が夕方の四時位に戻って来ると思うから………
それまでに……………』  



即!依頼者の家の台所へといざなわれる。

『…………という訳で、ヨロシクお願い出来るかしら?』

何故か超!上から目線な依頼者クボタさん。(まぁ、「依頼者」だけども)

『えぇ!初任務が私の趣味範囲だったので助かります、
オレ!!頑張りマス!!』

『本当?良かったわぁ♪
ポストに貴方の名前の紙が入ったポケットテッシュが入ってたからぁ?
ちょっと試しにお願いしてみたんだけど、、、
その方面が得意なお方で良かった~☆』

……………初めはちょっと怖い感じがしてけど、イイ人そうでねぇか?

更にクボタさんは口を開き続ける。

『実はね、今日は娘のお祝いがしたくて貴方を呼んだの♪
あたし、昔っからお料理とか好きじゃなくってね。
お菓子作りとか………ましてや

和菓子作りなんか!

しようとすら思わなくてね?
気づけば年月だけが流れていったわ………(遠い目)』

うーん…………
本当に!!
お菓子作りの為の道具が一切無いなぁ………(苦笑)

だが、アズキ、キナコ、マッチャetc………
和菓子作りに必要と思わしきモノは割と揃っている。
きっとクボタさんが手探りでいろいろと集めといてくれたのであろう。


オレは愛用のエプロンと三角巾を手早く装備すると、持参のタイマーをセットした。

~戦闘開始~



ーそして二時間経過ー

『今日は本当にありがとうございました!娘もきっと喜ぶわ♡』

『お役に立てればオレも嬉しいんですが………
それではこれで。(一礼)』

オレハゼンセイリョクヲツカイキッタ………(感動)


クボタ家を後にするオレのこころはやりきった感満載であった。



『ただいまぁー!
ぅわぁ♡母さん、この素敵な和菓子達は一体!?』

良さんを見送って暫しした後に萌香が学校より帰宅。
食卓にところ狭しと並べられた、彼女の大好物のジャパニーズ・スウィーツ達。

黒蜜きなこがたっぷりかかったあんみつをはじめ、水ようかんに昔懐かしアイスキャンデー(抹茶味)、和風抹茶パフェ等など盛りだくさんである♪

『貴女がこないだテストで百点取ってきたでしょ?そのお祝い☆』
 
その様子を遠巻きに見ていた弟、隼人も羨ましげだ。

『良いなぁ姉ちゃん、オレも百点取ったらば………』

そこに萌香からのキツいツッコミが飛ぶ。

『アンタにそんな実力あんの?(呆)』


※別小説『ー敢えての距離感ー』もよろしくね♡

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