『サエキ家政夫紹介所』

みのる

文字の大きさ
18 / 24

そして!「新人家政夫小成」編※

しおりを挟む
うーーーん………(激悩)
今日に限って!!何故か母親の都合が悪いらしいんだよな……
とぉぉぉおおおっても!!
腸を切るような思いだけども……
致し方無い!!

五月二十四日(土)、この日は何がなんでもふたりだけで過ごさねばならない!

俺は未だに葛藤を続ける己のこころに言い聞かせて…マイビグホのダイヤルを押した。

『あ、サエキ家政夫紹介所ですか?私、クワバラというものですが………(鼻摘んでる)』



今日の依頼者は「クワバラ」さんという方らしいけど…………
一体どんな人なんでしょうね?(謎)
しかも!事務所の依頼の中でも最大の!!六時間ときたもんですから……
な………なんか……緊張しますね…………(ド緊張MAX)


こう言ってはクワバラさんに失礼に値するのですが……
かなり!年季の入った二階建てのアパート。

ひとり暮らし用か……多くてもふたりまででしょうね?

その建物を暫く見つめると、僕は初めてひとりで(輝!)そのアパートへと飲まれていった。

♪ぴ………ピンポンピンポぉン♪♪

ハッ!!インターホンが変な鳴り方しちゃいました!(滝汗)

「「はぁい!どちらさますかぁ~?」」

『あ……あのっ!わわわ私………サエキ家政夫紹介所から参りました「小成」というモノですが…………ッ
御依頼いただいたクワバラさんのお宅でお間違え無いでしょうか!?(ドキドキ)』

「「ハイ!そぉです!!
いまあけまぁ~す!」」


ガチャ☆


僕は終始緊張した面持ちで依頼者のお出ましを玄関にて待機します。

『『いらっしゃいませー!
きょおはよろしくおねがいします!!』』

中から姿を現したのは………

まさかの!お子さま!?
(しかも双子さん!!)
ふたりは声を揃えて尚も続けます。

『『とぅちゃんとかぁちゃんねぇ~、ふたりだけでおでかけしちゃったのぉ~!
きょおは「いいこにまってたら【こなり】ってゆーおじちゃんがごはんつくりにきてくれるからまってるんだよ?」って、
きのぉとぅちゃんがいってた☆』』

ひとりは髪をふたつに分けて高いところで縛ってる可愛い女の子で、もうひとりは女の子と同じ派手な色をした男の子です。
小学中学年くらいなのですかね?
ふたりとも見た目よりもしっかりとされてそうです。
僕などが此処に召喚される意味はあったのでしょうか?(謎)

女の子の方が僕に言うのです。

『ところでねぇ、おじちゃん♪
あたしたちまだお昼食べてないのぉ~……(ぐぅぅぅうううっ!)
なんかつくってちょおだい!』

…………アレ?
僕は疑問に思い、ふたりに訊ねるのです。

『ねぇねぇ、双子さん。
お父さんとお母さんは一体いつから居ないのですか?』

すると、衝撃的な言葉が僕に返って来たのです。

『あたしの名前は「ソラ」。
こっちは弟の「ダイチ」。
朝おきたら(ていってもさっきおきたとこだけども)とぅちゃんとかぁちゃん、いなかったぁ!(キッパリ)』

えぇぇ~~~っ!?
てことは……まさか!朝ご飯も食べていないのではないのですか!?

僕は慌てて装備を整え、戦闘態勢に入るのです。

『あ、あなた達………!!
お昼ご飯は何が食べたいですか?
(煮物とかは……多分お好きでは無いでしょうね?……とっ!得意料理なんですけども………)』

するとふたりは(双子さんだけにまた)声を揃えて言うのです。

『『はんばぁぐ~♪』』


まるで双子さんのお昼食べたいモノを透視されてたかの如くに!見事冷蔵庫の中にはその具材しか収められてはおりませんでした。
タマネギの皮を剥きながら、僕はまだ見ぬ依頼者に思いを馳せるのです。

クワバラさん…………
一体、アナタは何者ですか?

僕もサエキ家政夫紹介所で勤めるようになってもうじき二ヶ月経ちます。
それなりに(?)事務所にも貢献出来るようになったの……ですかね?(自信はあらず)

ありがたい事に、洗濯物はベランダに干してありました。
乾いたら取り込まないとですね。



『ハイ、お待たせしました。どうぞ召し上がれ♪』

『『いただきまぁす!(合掌)』』

モグモグ、モグモグ。

…………お、美味しい………ですか………?(緊張の瞬間)

『『とぅちゃんのつくったはんばぁぐのがおいし~い!』』

『そ、そうですか………(無念)』

暗いところへ堕ちてゆく僕に向かってソラちゃんからのフォローがそこで入ります。

『モグモグ……でもぉ!かぁちゃんのはんばぁぐよりはおいしくできてるよね?モグモグ。』

『うーん……そぉかな?モグモグ。おれはかぁちゃんのはんばぁぐのがすきだなぁ?モグモグ。』

その!僕と同じくらい料理上手なクワバラさんって一体…………!?


『土の吐息!十二の形!!
とぉぉぉおおおおおーーーーーう!!!』

『うわぁ!や~ら~れ~ま~し~た~~~!!(がくぅッ)』

お昼ご飯の後、食器をキチンと洗浄し…僕はダイチくんのお相手となります。
今巷で流行りのアニメ「オニゼツ」の虜となっているらしいダイチくん。
手に持つラップの芯にて僕に斬り掛かるのです。
もちろん!僕は悪者役です。

『ねぇねぇ!こんどはあたしとあそんでよぉっ!?』

ソラちゃんからももちろん「遊んでコール」が。
額に滲む汗を拭いながら時計を見て僕は丁重にそれをお断りします。

『ごめんなさいソラちゃん。
そろそろ僕は洗濯物を取り込まないと。
その後、オヤツの時間にしましょうか?』

むくれてたソラちゃんも『オヤツWORD』には敵わないのでしょうね?

『『オヤツ!?(輝くよっつの瞳)』』


柔らかい日差しが降りそそぐベランダに出て、僕はひとつひとつ確認しながら洗濯物を取り込んゆくのです。

このタオルは乾いてるし、
こっちのシャツも大丈夫でしょう。
………で………(激照!!)

僕は「ヘンタイさん」になった気持ちで「ソレ」もそっと取り込むのです。

まさか、「ソレ」だけ置き去りにする訳にはいかないでしょうし…………(困惑)


「ソレ」…………クワバラさんの身に着けるアンダーウェア下着!!?


ーその後ー
クワバラさんのお宅では、超!赤面しながら女性モノの下着を畳んでいる青年の姿が見受けられたという。
(それを遠目で眺めながらオヤツのポテトチップを貪る子どもたちの姿も………)


 
「「ピヨピヨ♪ピヨピヨ♪」」

タイマーがタイムアップを告げ、時計を確認するも……
クワバラさんはまだ!帰宅して来られません。

すると…………

『こなりさん、きょおはどぉもありがとうございました!
時間になったらとぅちゃんが「コレわたしてこなりさんにはかえってもらいなさい」ってぇ!』

ソラちゃんが僕に手渡してくれる茶色い封筒。
中には「今日の代金」が入っておりました。

『そ、そんな………(狼狽)
アナタ達子どもだけを置いて帰る訳にはいきません!』

けれどソラちゃんは強い口調で僕に言うのです。

『世の中は「時間げんしゅ」なんでしょお?
こなりさんも「次のおしごと」があるだろぉから!』


キィ。ガチャン!


僕は装備はそのままにクワバラさんのお宅から追い出されてしまうこととなりました。

『…………………………………………』


結局…………クワバラさんってどんな人だったのでしょうか………


鍵もかけられてしまいましたので、僕はトボトボと事務所への道を歩いてゆくのでした。


※別小説『桑原さん家の裏情事』もよろしくね♡

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします

二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位! ※この物語はフィクションです 流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。 当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

処理中です...