移動販売の加地さん。

第17話 釣り人のこころに安らぎを♡

『いらっしゃいませ～！
空きっ腹を落ち着かせる美味しいお弁当は如何ですか？
甘いモノが大好きなアナタにはパフェにアイスもありますよ♪』

加地くん、今日は潮風が心地良い夏の釣り場にやって来た。新♡タラコ号を従えて。

おぉ、次々と弁当が売れてくな。
(今日の日替わり弁当はエビフライ弁当とカレー弁当)
お、今日は弁当購入客が途切れ無いなぁ♪
(至極満足気なナレーター岡田)

『すみません、のり弁ひとつと………
タラコ唇さんは何にするの？……後、焼肉弁当下さい』

眼鏡男子と眼鏡女子(もの凄いタラコ唇)が弁当を求めてやって来た。

『………ん？なに？』

なんかタラコ唇の姉ちゃんが、眼鏡男子の服の裾をチョイチョイと引っ張ってる。

『………ふんふん………あ、後……ベリー大盛りなベリーパフェをひとつお願いします』


どうやら眼鏡男子にパフェをオネダリした様子なタラコ唇の姉ちゃん。
(タラコ唇の姉ちゃんは、人見知りなのか？)

そのタラコ唇の姉ちゃんは眼鏡男子に焼肉弁当とベリー大盛りなベリーパフェを買って貰うと、満足気に釣り場に戻って行った。


『抹茶パフェと柚子シャーベットを下さい♡』

若い女子釣り客がデザートを買い求めにやって来た。(推定高校生)

おぉ♡プチプチな姉ちゃん♡じゃねーか♡
(思わす鼻の下を伸び伸びにするナレーター岡田)

…………に！当然な加地くんからの鉄槌（笑）

そこに更にやって来た……小太りで申し訳程度な髪の量(？)な……おっちゃん1人と、ガリガリでおかっぱ頭の背の高いおっちゃん1人が………

『チョコパフェ、チョコソース大盛りで！2つな？』

加地くん、その凸凹コンビなおっちゃんにこころでは顔を引き攣らせながらも…

『チョコパフェ、チョコソース大盛りですね？お待ち下さい♪』

惜しみ無い笑顔でパフェを作り始める。

『お待たせしました！チョコソース大盛りでひとつ＋100円で……ちょうど1000円になります！』

おっちゃん2人は嫌な顔ひとつせずに代金を支払い、釣り場に戻って行く。


海も穏やかだし、売上も順調でなにより！
(何故か上から目線なナレーター岡田)