移動販売の加地さん。

みのる

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オマケ話 加地くん、如何にも怪しげなバザー会場に潜入だ!

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『暑い……………もう10月なのに!なんでこないに暑いだか?(一歩動く度に額を流れる汗)』

もう暦は『秋』なハズであるのに、照りつける日差しの強さはまだ夏そのものである。
なぁ加地くん……かき氷、今でも売れるんじゃないのか?(ナレーター岡田の素朴な疑問)

加地くんはしっかりと保冷剤を仕込んだ容器に弁当やおにぎり、飲み物を詰め込んで、自称「おしゃれまふらぁ」を首にかけ……何時もの装備でとある建物の前で懸命に引っ張って来た長距離号を止める。


『ココで、今日確か……バザーが執り行われる予定だぁよ……』

5階建て位のパッと見、「如何にも普通のビル」を見上げる加地くん。
既にそのビルの1階入口付近はかなりの数の人でごった返していた。
3つ位のおっきなテーブルには、これでもか!って程の服が盛られていた。
おそらく此処は、服のバザーが主役なのであろう。(ナレーター岡田の見解)
そして入口にはデカデカと

「ちゃりてぃばざー会場」

…………なんか…如何にも怪しくないか?

ん?………んんんーーー⁉️な、なぁ!加地くん‼あの建物内のスミッコの方で……なんか細々と売ってる感じの…1度見たら!絶対に忘れられない感じのバカデカいタラコ唇の姉やん、、、俺絶っっっ対に見たことある………よな?(でも一応加地くんに確認するナレーター岡田)

『ん?タラコ唇の姉やん?どらどら…………(言われた方を確認な加地くん)……オラ、誰の事だかサッパリだが……(実は!人の顔を覚えるのが超‼苦手行為な加地くん)』

……………加地くん、それでよく銀行員が務まったな………(ある意味感心しているナレーター岡田)

そこで自らの腕時計を確認する加地くん。

『お?11時だな……そろそろ早い人は空腹サイレンを鳴らし始める頃だよ。ココで待機してお客さんを呼び込むだ‼』


ーところがー

『いらっしゃいませー!
今日の日替わり弁当はエビフライ弁当と麻婆豆腐丼ですよぉー‼
当店自慢の焼肉弁当ももちろんご用意しております!
如何ですかぁーーー‼‼』

漸くその怪しげなバザー会場から外に出てきた人達に必死で呼びかけるも……なんと加地くんをガン無視!

おかしいだ………(腑に落ちない感満載加地くん)バザーで買い物して体力消耗して!空腹MAXでおかしく無いハズなのに‼
そろそろ時刻は正午を回ろうとしている。
だがどのお客さんの顔も、既に満たされた感MAX♡といった様子である。


そして時計の針が1時を示そうとしていた矢先に!
何か大荷物を抱えた……(やはり内ひとりにはどうしても!忘れられない「何か」をナレーター岡田は感じる)親子のような2人組が建物を出てくる様が見受けられた。
2人組のバカデカい唇を持つ女子は母親らしきオバサマに語っていた。

『(加地くんの長距離号を見ながら)こげなところで!ニギリメシ売ってるだぁよ?ココのバザーでは、ニギリメシ1つ50円だって言うのにな?(嘲笑)
他にも色々とたんまり食らえて、超‼お得価格で済むっつーのに……
そこら辺!しっかりと調査しねぇといけねぇな(笑)』

※実際のバカデカい唇を持つ女子は……こんなに性格極悪ではございませぬ。(……多分……)

加地くんはその女子の言葉を耳にし、暫くその場に呆然と立ち尽くしていた。

し……しまった………‼(愕然)ココはバザー会場!戦に挑んだ武士達が、腹も満たさずにそのまんまで帰るハズがねぇだ‼(迂闊)

加地くんは来る時持って来た商品をまんま!長距離号に乗せ…遠路はるばるやって来た道のりを、とぼとぼとまた歩いて帰るのであった。


…………なんというか…その…加地くん………俺も全く気づかなくって…済まなかったな……(ナレーター岡田、初の謝罪⁉️)
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