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3月15日の何でも屋。
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ンがーっっっ!ンごーっっっ‼
何でも屋の店内を聞き捨てならない音が響き渡る。
特に何でもない日のお昼過ぎ………
昨日はホワイトデーで、何でも屋も些か賑わったものであるが…今日は何も無い故に、何でも屋には「何時もの平穏」←(要するに暇)が訪れる。
つい今しがたお昼ご飯の”奥さん特製オムライス♡“をお腹いっぱいに平らげた店主中村の腹も瞼も弛む。
こくり……こくり。と項垂れる頭…手にしたビグホでも独り虚しくタラコ社長がしゃべってる。
『Zzzz………』
ハイ、店主中村…夢に落ちました。
奥ではそれにも気づかずにとらと戯れる奥さん。
ガラガラガラっっっ‼
『こんにちはーーーっ!』
中村ご夫妻~~~っ⁉お客さんですよぉぉぉ?
『グがーーーっっっ!……ん……むにゃ…まい~……おれもぉくえねぇよ……』
寝てる店主中村にシビレを切らしたお客さんが、起こしにかかる。
『あの~~~?すみませぇん!』
少し大きめな声を出したのにも関わらずに、一向に起きる気配の無い店主中村。
『仕事放棄な店主だな……だったら……』
こっちにも考えがある!とばかりにお客さんは構える。
す~~~~~、は~~~~~。
『すぅみぃまぁせぇぇぇぇぇん‼』
事もあろうにその客人は、店主の耳元で遠慮なく大声で叫ぶ。←※もちろんやってはいけません‼
『うぉぉぉぉぉおおお‼‼‼(どビクゥっ)』
さすがに仕事中だという事を思い出した店主中村。恨めしげに客人を見る。
(………???どっかの執事風な男なんだけども……リストにはなぁんにも書いてないぞ?)
そのお客さんは起床した(というかさせた)店主に訊ねる。
『この店には…「ホワイトデー」のお返しは置いてますよね⁉』
あるのが当然の如くに聞いてくる。
そこで!『新規お客さん』と暫定した店主は一応‼表情を正して答える。
『まぁ、ウチは「何でも屋」だしな。どんなのが要るんだい?(でもホワイトデーは昨日だぜ?)』
するとお客さんは少し迷いながら答えた。
『何を贈るか……全っぜん!アタマに浮かばないんです。何か変わったモノ……無いですかね?』
店主中村はそこで、とりあえずお客さんに商品リストを差し出した。
『何か見たいモノとか……出てきたら遠慮なく言ってくれよ!現物を出すからさ。』
『うーーーーーーーーーーーーーむ……』
お客さんがやって来てかれこれ1時間は経とうとしている。
しかしお客さんは商品リストを見つめたまま動こうとはしない。
『兄ちゃん!まだ何にするか決まんねぇのか⁉』
ちょっとイラついて店主中村は声を荒らげた。
漸くアタリをつけたお客さんは何か一声叫んだと思うと……店主中村に次のモノを見せて欲しいと依頼した。
『人の顔くらいあるペロちゃんキャンディ(ピンクと白のウズ巻き)1つ、メータンシロップ(トリプルベリー味)1つ、メータンシロップ(プレーン味)2つをお願いします。』
お客さんは買うものを前記の通りに決め、奥さんのラッピングの上で……商品を受け取ると、スキップしそうな程に軽やかな足取りで店を出ていった。
※元・店主……サエキグループのお嬢様(元?)の名前は把握しているが、使用人の名前までは記憶していないので……顧客リストには使用人は掲載されていない。
(けして元・店主がめんどくさがった訳ではない)
何でも屋の店内を聞き捨てならない音が響き渡る。
特に何でもない日のお昼過ぎ………
昨日はホワイトデーで、何でも屋も些か賑わったものであるが…今日は何も無い故に、何でも屋には「何時もの平穏」←(要するに暇)が訪れる。
つい今しがたお昼ご飯の”奥さん特製オムライス♡“をお腹いっぱいに平らげた店主中村の腹も瞼も弛む。
こくり……こくり。と項垂れる頭…手にしたビグホでも独り虚しくタラコ社長がしゃべってる。
『Zzzz………』
ハイ、店主中村…夢に落ちました。
奥ではそれにも気づかずにとらと戯れる奥さん。
ガラガラガラっっっ‼
『こんにちはーーーっ!』
中村ご夫妻~~~っ⁉お客さんですよぉぉぉ?
『グがーーーっっっ!……ん……むにゃ…まい~……おれもぉくえねぇよ……』
寝てる店主中村にシビレを切らしたお客さんが、起こしにかかる。
『あの~~~?すみませぇん!』
少し大きめな声を出したのにも関わらずに、一向に起きる気配の無い店主中村。
『仕事放棄な店主だな……だったら……』
こっちにも考えがある!とばかりにお客さんは構える。
す~~~~~、は~~~~~。
『すぅみぃまぁせぇぇぇぇぇん‼』
事もあろうにその客人は、店主の耳元で遠慮なく大声で叫ぶ。←※もちろんやってはいけません‼
『うぉぉぉぉぉおおお‼‼‼(どビクゥっ)』
さすがに仕事中だという事を思い出した店主中村。恨めしげに客人を見る。
(………???どっかの執事風な男なんだけども……リストにはなぁんにも書いてないぞ?)
そのお客さんは起床した(というかさせた)店主に訊ねる。
『この店には…「ホワイトデー」のお返しは置いてますよね⁉』
あるのが当然の如くに聞いてくる。
そこで!『新規お客さん』と暫定した店主は一応‼表情を正して答える。
『まぁ、ウチは「何でも屋」だしな。どんなのが要るんだい?(でもホワイトデーは昨日だぜ?)』
するとお客さんは少し迷いながら答えた。
『何を贈るか……全っぜん!アタマに浮かばないんです。何か変わったモノ……無いですかね?』
店主中村はそこで、とりあえずお客さんに商品リストを差し出した。
『何か見たいモノとか……出てきたら遠慮なく言ってくれよ!現物を出すからさ。』
『うーーーーーーーーーーーーーむ……』
お客さんがやって来てかれこれ1時間は経とうとしている。
しかしお客さんは商品リストを見つめたまま動こうとはしない。
『兄ちゃん!まだ何にするか決まんねぇのか⁉』
ちょっとイラついて店主中村は声を荒らげた。
漸くアタリをつけたお客さんは何か一声叫んだと思うと……店主中村に次のモノを見せて欲しいと依頼した。
『人の顔くらいあるペロちゃんキャンディ(ピンクと白のウズ巻き)1つ、メータンシロップ(トリプルベリー味)1つ、メータンシロップ(プレーン味)2つをお願いします。』
お客さんは買うものを前記の通りに決め、奥さんのラッピングの上で……商品を受け取ると、スキップしそうな程に軽やかな足取りで店を出ていった。
※元・店主……サエキグループのお嬢様(元?)の名前は把握しているが、使用人の名前までは記憶していないので……顧客リストには使用人は掲載されていない。
(けして元・店主がめんどくさがった訳ではない)
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