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パーカーの兄ちゃん
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とある暖かい日…新☆何でも屋店頭で店主中村と奥さん、更に旧・店主とその奥さんでとらを囲むように輪になり議論を繰り広げていた。
中村奥さんがまず第一声を放った。
『とら(※実はメス)……なんだかお腹が少し、大きくなったような気がするの……』
たまを撫でながら旧・店主奥さんも続く。
『もしかして………‼………かい?』
新旧店主も声を揃えて話に混ざる。
『『で……やはり……相手は???』』
その場にいた者の視線がたまに集中した。
たま(※そしてまさかのオス)は(無論悪びれる様子も無く)
『にゃあーん♪』
と一声鳴いた。
……ガラガラガラッ‼‼と何時もの音と共にお客さんの入店。
『『『『いらっしゃい!』』』』
店の者4人から一斉に声をかけられ、ややビビるひとりの男。
パーカーにジャージという動きやすそうな姿である。
店内をしきりに見回す男に店主中村が訊ねる。
『兄ちゃん、何が要るんだい?』
パーカーの兄ちゃんはそれは!低い声で店主中村がかろうじて聞き取れるようなボリュームで呟いた。
「タコ焼き……」
『タコ焼きだな!よし、お待ちどうさん‼』
威勢良く店の奥から何時もの手段で出来たてのタコ焼きを取り出し、パーカーの兄ちゃんに差し出す。
『300円だ!(で、妥当な値段だよなぁ……?)』
ーその頃、そのタコ焼きを取り扱っていた場所では…ー
タンクトップに半ズボンな男が、突然に姿を消した1つのタコ焼きについて職員に物申しているところだった。
「今………自分の目の前で……タコ焼きが1パック…忽然と消えたんだ…!」
パーカーの兄ちゃんよりも更に聞き取りづらいボリュームで。
『まぁ…消えるなんて事はないだろうけど…無くなってしまったモノは仕方ないから…もう1つ作ります!』
(元々厳しいけども)仕事になれば性格が一変する職員が後1パック分のタコ焼き生地を取り急ぎ用意をする。
(因みに、此処のタコ焼きは1つ200円ですよ?店主中村。)
ー一方何でも屋にてー
タコ焼きをもぐもぐしながら、更にそのパーカーの兄ちゃんは呟く。
「タコ焼き……具材……」(てか…美味い…)
そこで新☆何でも屋の奥さんは気がついた。そして口数が極度に少ないパーカーの兄ちゃんに助け舟を出す。
『アナタ…このパーカーのお兄さんは、タコ焼きを買いに来たのではなさそうよ。タコ焼きの…具材が欲しいみたい…』(この兄ちゃんとの会話には「通訳」が必要らしい)
そこでその兄ちゃんも、
「タコ焼き…具材…いろいろ…」
とことばを付け足してくる。
更に中村奥さんは閃いた。
『このお兄さんは、おそらく…タコ焼きの中身の具材をいろいろ揃えて…なにかをしたいのだと思うの!(分かんないけど)』
すると兄ちゃんは中村奥さんに黙ってジャパニーズ・マネー・ユキチを10枚程差し出した。
『まぁ…っ!そんなに…?』(通訳のお礼であろうか?)
※もちろん、そんなこたァ無い。
……その後……新☆何でも屋からおっきなダンボール箱1つずつを重たそうに抱えたパーカーの兄ちゃんとひとりの男が出て行く姿が確認された。
(パーカーの兄ちゃんの通訳からヘルプしてくれたらどんだけ良かったか…)
中村奥さんがまず第一声を放った。
『とら(※実はメス)……なんだかお腹が少し、大きくなったような気がするの……』
たまを撫でながら旧・店主奥さんも続く。
『もしかして………‼………かい?』
新旧店主も声を揃えて話に混ざる。
『『で……やはり……相手は???』』
その場にいた者の視線がたまに集中した。
たま(※そしてまさかのオス)は(無論悪びれる様子も無く)
『にゃあーん♪』
と一声鳴いた。
……ガラガラガラッ‼‼と何時もの音と共にお客さんの入店。
『『『『いらっしゃい!』』』』
店の者4人から一斉に声をかけられ、ややビビるひとりの男。
パーカーにジャージという動きやすそうな姿である。
店内をしきりに見回す男に店主中村が訊ねる。
『兄ちゃん、何が要るんだい?』
パーカーの兄ちゃんはそれは!低い声で店主中村がかろうじて聞き取れるようなボリュームで呟いた。
「タコ焼き……」
『タコ焼きだな!よし、お待ちどうさん‼』
威勢良く店の奥から何時もの手段で出来たてのタコ焼きを取り出し、パーカーの兄ちゃんに差し出す。
『300円だ!(で、妥当な値段だよなぁ……?)』
ーその頃、そのタコ焼きを取り扱っていた場所では…ー
タンクトップに半ズボンな男が、突然に姿を消した1つのタコ焼きについて職員に物申しているところだった。
「今………自分の目の前で……タコ焼きが1パック…忽然と消えたんだ…!」
パーカーの兄ちゃんよりも更に聞き取りづらいボリュームで。
『まぁ…消えるなんて事はないだろうけど…無くなってしまったモノは仕方ないから…もう1つ作ります!』
(元々厳しいけども)仕事になれば性格が一変する職員が後1パック分のタコ焼き生地を取り急ぎ用意をする。
(因みに、此処のタコ焼きは1つ200円ですよ?店主中村。)
ー一方何でも屋にてー
タコ焼きをもぐもぐしながら、更にそのパーカーの兄ちゃんは呟く。
「タコ焼き……具材……」(てか…美味い…)
そこで新☆何でも屋の奥さんは気がついた。そして口数が極度に少ないパーカーの兄ちゃんに助け舟を出す。
『アナタ…このパーカーのお兄さんは、タコ焼きを買いに来たのではなさそうよ。タコ焼きの…具材が欲しいみたい…』(この兄ちゃんとの会話には「通訳」が必要らしい)
そこでその兄ちゃんも、
「タコ焼き…具材…いろいろ…」
とことばを付け足してくる。
更に中村奥さんは閃いた。
『このお兄さんは、おそらく…タコ焼きの中身の具材をいろいろ揃えて…なにかをしたいのだと思うの!(分かんないけど)』
すると兄ちゃんは中村奥さんに黙ってジャパニーズ・マネー・ユキチを10枚程差し出した。
『まぁ…っ!そんなに…?』(通訳のお礼であろうか?)
※もちろん、そんなこたァ無い。
……その後……新☆何でも屋からおっきなダンボール箱1つずつを重たそうに抱えたパーカーの兄ちゃんとひとりの男が出て行く姿が確認された。
(パーカーの兄ちゃんの通訳からヘルプしてくれたらどんだけ良かったか…)
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