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大晦日(3)
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「………なんか……既に人、多めでないかい?」
思わず僕は呆然とする。
『遥君!迷子になったらいけないから、私の腕に掴まりなさい』
そう、先輩が「先輩命令」を下すものだから……
「じ、じゃあ……失礼します……(激照)」
さながら女子になった気分に陥りながら、先輩の細い腕にそぉっと掴まった。
しかし、皆大歌合戦見ないんだね……年末の恒例行事では無いか……
とかなんとか疑問を抱きながら出店の立ち並ぶ人混みの中を、颯爽とかき進む先輩にとにかく着いて行くだけの僕。
いよいよ神社内に入る事が出来た。更に群れを成す人。
『私から、離れるんじゃないわよ?』
先輩の勇ましい一言。
僕は立場の逆転さにやっぱり疑問を抱きながら、先輩の腕にしっかりとしがみつく。
そしてそこから、
『うぉりゃあぁぁぁぁぁああッッッ‼‼‼』
先輩は猛突進し始める。
せ…先輩!順番は……守らないと………(ド滝汗)
押し退けられる人々の白い目が痛く刺さる。
あっちゅーまに境内へと辿り着けた。
『さぁ!遥君、お願いするのよ‼』
『は……ハイ!』
お賽銭15円を取り出し、(あ、お参りの仕方……良くわかんないや……)
2回手を打ち、目を閉じる。
来年も、平和に過ごせますように………
『終わった?遥君。じゃあ戻るわよ?』
そして来た道をまた、猪が突き進むようにして戻って行く先輩。
あっちゅーまに出店ゾーンまで帰って来た。
『あ、遥君!ちょっと待ってなさい!』
途絶える事の無い人の波の中に紛れないように、道の隅で放置された僕。
何か分かんないけど……先輩が出店で買い物してる。
用を済ませた先輩はまた、その腕に僕をしがみつかせて入口へと猛進した。
漸く人から解放された僕達。でも先輩は僕を離そうとしない。
『あ……あの……も、もう大丈夫なんじゃ……?』
不思議になり、先輩に質問。
すると先輩は眉間にシワを寄せ、
『何?先輩命令がきけないの?』
それからも僕は先輩に引き回された。
が、少し歩いたと思うと…突然と立ちどまる先輩。
そして当然!定番で僕は先輩に突撃する羽目になる。
『ココよ』
……此処って……何処?(謎)
1つの、少し年代を感じるマンションに辿り着く。
先輩はニッコリ微笑い、言った。
『ココの3階なの』
僕は……いきなりの展開に思わず言葉を失った。
ま……まさか………‼僕は……
固まる僕に構わず、僕は3階に連れて行かれる。
そしてとある玄関の前に佇んでいた。
先輩は玄関の鍵を開け、中へと僕を押し入れる。
その扱いに僕は思わず、
まさか……僕は拉致されたの?(狼狽)
思わずには居られなかった。
先輩は買ったものの包みを台所のシンクの上に置くと、上着を脱いでそれを僕にも促す。
僕も言われるがままに上着を脱ぐと、先輩がハンガーにかけてくれた。
『コーヒーでも淹れるわね』
そのまま、慣れた手つきでカップを用意し始めた。
そこで漸く、僕は理解する。
あぁ、先輩の住むマンションに連れてこられたんだ……
そして今更の慌てぶり!
『せせせせ先輩‼此処はまさか……』
先輩は湯を沸かしながらさらっと答える。
『ぇ?私の家だけど?』
てか先輩……そこは初めて聞きました……OTL
生まれて初めて『女の人の家』なるものに足を入れた僕。
当然!僕の視線は某番組の「建造物探索」のようになる。
1つ1つにコメントを入れたくなってくる。
それにしても……あまり女子らしくない部屋だな……
整然と片付けられてはいるものの、ぬいぐるみとか女子ポイントの高いモノは一切!置いていない。
先輩が、モテないハズは無いと思うけどなぁ……
とかなんとか勝手に想像を張り巡らしている時に、
『ハイ、どうぞ♡砂糖とか入れるの?』
先輩が僕にコーヒーを勧めてくれた。
『あ、ありがとうございます。いえ、このままで構いません』
その場で立ってコーヒーを啜り始めた僕に、
『座れば良いのに?』
そう、勧めてくれる先輩。
そのお言葉に甘えて僕は1つの椅子に腰掛けようとする。……と、
『違う、遥君。ソコじゃないわ♡……ココにいらっしゃい♡』
そう言って誘われたのは……先輩の膝の上‼‼
『そんな……(冷や汗)め……滅相もございません!』
そう言って逃げ惑う僕は……アッサリと先輩の膝の上に乗せられた。
思わず僕は呆然とする。
『遥君!迷子になったらいけないから、私の腕に掴まりなさい』
そう、先輩が「先輩命令」を下すものだから……
「じ、じゃあ……失礼します……(激照)」
さながら女子になった気分に陥りながら、先輩の細い腕にそぉっと掴まった。
しかし、皆大歌合戦見ないんだね……年末の恒例行事では無いか……
とかなんとか疑問を抱きながら出店の立ち並ぶ人混みの中を、颯爽とかき進む先輩にとにかく着いて行くだけの僕。
いよいよ神社内に入る事が出来た。更に群れを成す人。
『私から、離れるんじゃないわよ?』
先輩の勇ましい一言。
僕は立場の逆転さにやっぱり疑問を抱きながら、先輩の腕にしっかりとしがみつく。
そしてそこから、
『うぉりゃあぁぁぁぁぁああッッッ‼‼‼』
先輩は猛突進し始める。
せ…先輩!順番は……守らないと………(ド滝汗)
押し退けられる人々の白い目が痛く刺さる。
あっちゅーまに境内へと辿り着けた。
『さぁ!遥君、お願いするのよ‼』
『は……ハイ!』
お賽銭15円を取り出し、(あ、お参りの仕方……良くわかんないや……)
2回手を打ち、目を閉じる。
来年も、平和に過ごせますように………
『終わった?遥君。じゃあ戻るわよ?』
そして来た道をまた、猪が突き進むようにして戻って行く先輩。
あっちゅーまに出店ゾーンまで帰って来た。
『あ、遥君!ちょっと待ってなさい!』
途絶える事の無い人の波の中に紛れないように、道の隅で放置された僕。
何か分かんないけど……先輩が出店で買い物してる。
用を済ませた先輩はまた、その腕に僕をしがみつかせて入口へと猛進した。
漸く人から解放された僕達。でも先輩は僕を離そうとしない。
『あ……あの……も、もう大丈夫なんじゃ……?』
不思議になり、先輩に質問。
すると先輩は眉間にシワを寄せ、
『何?先輩命令がきけないの?』
それからも僕は先輩に引き回された。
が、少し歩いたと思うと…突然と立ちどまる先輩。
そして当然!定番で僕は先輩に突撃する羽目になる。
『ココよ』
……此処って……何処?(謎)
1つの、少し年代を感じるマンションに辿り着く。
先輩はニッコリ微笑い、言った。
『ココの3階なの』
僕は……いきなりの展開に思わず言葉を失った。
ま……まさか………‼僕は……
固まる僕に構わず、僕は3階に連れて行かれる。
そしてとある玄関の前に佇んでいた。
先輩は玄関の鍵を開け、中へと僕を押し入れる。
その扱いに僕は思わず、
まさか……僕は拉致されたの?(狼狽)
思わずには居られなかった。
先輩は買ったものの包みを台所のシンクの上に置くと、上着を脱いでそれを僕にも促す。
僕も言われるがままに上着を脱ぐと、先輩がハンガーにかけてくれた。
『コーヒーでも淹れるわね』
そのまま、慣れた手つきでカップを用意し始めた。
そこで漸く、僕は理解する。
あぁ、先輩の住むマンションに連れてこられたんだ……
そして今更の慌てぶり!
『せせせせ先輩‼此処はまさか……』
先輩は湯を沸かしながらさらっと答える。
『ぇ?私の家だけど?』
てか先輩……そこは初めて聞きました……OTL
生まれて初めて『女の人の家』なるものに足を入れた僕。
当然!僕の視線は某番組の「建造物探索」のようになる。
1つ1つにコメントを入れたくなってくる。
それにしても……あまり女子らしくない部屋だな……
整然と片付けられてはいるものの、ぬいぐるみとか女子ポイントの高いモノは一切!置いていない。
先輩が、モテないハズは無いと思うけどなぁ……
とかなんとか勝手に想像を張り巡らしている時に、
『ハイ、どうぞ♡砂糖とか入れるの?』
先輩が僕にコーヒーを勧めてくれた。
『あ、ありがとうございます。いえ、このままで構いません』
その場で立ってコーヒーを啜り始めた僕に、
『座れば良いのに?』
そう、勧めてくれる先輩。
そのお言葉に甘えて僕は1つの椅子に腰掛けようとする。……と、
『違う、遥君。ソコじゃないわ♡……ココにいらっしゃい♡』
そう言って誘われたのは……先輩の膝の上‼‼
『そんな……(冷や汗)め……滅相もございません!』
そう言って逃げ惑う僕は……アッサリと先輩の膝の上に乗せられた。
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