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第三章 芸州編 鬼となる念仏
第25話 太鼓の音が響く
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「ドン、ドドン、タタン……」
満月が昇る日暮れ時、山村の盆踊りが始まった。宮迫神社の境内は提灯の灯りで彩られ、踊りの輪と観客で埋め尽くされている。太鼓の音に合わせ、笑顔が飛び交い、祭りの空気が辺りを包んでいた。
「若、すごい人出ですなあ。おっ、あそこにいい女が! こうして見ると、この山村にも綺麗な娘がたくさんおるもんですのおおお」
「六郎、余計なこと言ってないで見回りしろ!」
「へい、へい」
「あ、大助さま、 櫓の向こうが騒がしいですよ」
櫓の影で見えなかったが、何やら男たちが口論してるようだ。
「喧嘩だ喧嘩だー!」
「……もう出番かよ」
現場にはすでに野次馬が集まり、ざわざわと騒ぎ始めている。揉めているのは若い男二人と、どうやらその間にいる若い娘のようだ。
「俺が先に誘ったんだよ! お前は引っ込んでおれ!」
「誘ったって断られてたじゃねぇか! お前こそどっか行けや!」
「なんだと、この野郎!」
「やれやれ! もっとやれ!」
女を巡る口論に、非日常の解放感を楽しむ野次馬たちが拍手や笑い声で煽る。盆踊りの華やかな雰囲気が、かえって騒ぎを助長しているようだった。
「あーあ、どっちも断ったのにねえ」
「なっ……そりゃないよ、お雪さん!」
野次馬の中にいたお雪が肩をすくめながら苦笑する。その様子に呆れた俺は騒ぎの中心へ向かった。
「おい、何事だ?」
「あら、大助。助けに来てくれたの?」
「騒がしかったからな。お雪、何ともないのか?」
「ああ、大丈夫だよ」
「こ、こりゃ…… 真田さま! 申し訳ございません!」
俺の顔を見るなり、揉めていた男たちは慌てて散っていく。この山村で「真田大助」の名を知らぬ者はいない。もしいれば、それは他所者なのだ。
「ねえ、大助。待ってたんだよ。一緒に踊ってほしいな」
「お雪さん。こ、ここは六郎がお相手つかまつる!」
「まだ見回りがあるんでな。お雪、一人でいるなよ。富盛家の女衆か辰三郎たちと一緒にいろ」
「う、うん。じゃあ待ってるね」
「六郎、忠吾郎、行くぞ」
「はーい。 六郎さま、ほら行きますよ!」
「……へい、へい」
お雪の言葉が頭に残る。「待ってる」と言われても、どう答えればいいのか分からない。辰太郎が真顔で言った「お雪はどうだ?」という言葉が脳裏をよぎった。
お雪も俺を意識してるのか? そうでなければ、踊りに誘うなんてことはしないはずだ。
珍しく心が揺れていた。この祭りの解放感に、自分も呑まれているのかもしれない。
──恥ずかしいな。逃げたい……。
そう思いながら、足早に神社の裏手へ向かった。
「キャーーッ!」
その時、林道の奥から女性の悲鳴が聞こえてくる。夕暮れが迫り、あたりは薄暗くなり始めていたが、迷うことなく俺は声の方へ走り出す。
「戯れ言じゃ、戯れ言じゃ。へへへへ」
「や、やめてください!」
林の前では見慣れない男三人が、若い女二人を取り囲んでいた。
「ええじゃないか、お嬢さん。ちょっと遊ぼうや」
「嫌だって言ってるでしょ! 触らないで!」
「兄い、もう林の奥に連れ込もうぜ」
「や、やめて! 助けてー、誰かーっ!」
男たちが強引に女たちを林へ引きずり込もうとしたその瞬間、俺は一人の男の腕を掴んだ。
「おい、何をしている?」
「うっ……さ、真田さまあっ!」
女たちが俺の名前を叫ぶ一方、男たちは動じずに俺を睨みつけてきた。
「あん? 誰だお前? 邪魔してんじゃねぇぞ!」
「俺を知らんとは……他所者だな」
「はあ? お前なんか知るかよ。おい、やるのか?」
男が荒くれた表情で腰の刀を抜き放った。
「なんだお前、武家か? だがその刀、あまり良いものには見えんな」
「なにぃっ!? 貴様、ふざけやがって!」
「言っておく。女を放せ。それで全て済む」
「くそっ……死にたいのか!」
「死にたいのはお前の方だろ」
やむを得ず、俺も刀を抜いた。刃が月明かりを受けて光るのを見た他の二人も、躊躇なく刀を抜き、俺を囲む態勢に入った。
「ほう、三対一か……それでも分が悪いのはそっちだぞ」
俺は静かに構えた。逃げようともしない俺の態度に、男たちはかすかな焦りを見せる。だが一瞬の沈黙を破るように、主犯格の男が叫んだ。
「やれっ!」
斬るのは面倒だな……。
俺は六郎に目で合図を送った。六郎は小さく頷く。
「アンさんは儂が相手しようか」
「あ? なんだこのオッサン?」
「はいやあああああああああ!」
六郎は素早く一人を「背負い投げ」で豪快に投げ飛ばす。続けて、別の一人の胸ぐらを掴み上げた。
「ひっ!」
「はいやあああああああああ!」
今度は「巴投げ」だ。地面に叩きつけられた男は、衝撃でうめき声を上げる。
「な、なんじゃこいつ!」
最後の一人は刀を構えながら間合いを取ろうとするが、その動きは素人丸出しだった。俺は隙をついて刀の裏で男の手首を強打する。
「あいたっ!」
男は刀を落とし、片膝をついた。その喉元に俺の刃を突きつける。
「……失せろ」
「ち、ちくしょう。分かったわい!」
男たちは転がるように林の中へ逃げていった。
「真田さま、ありがとうございます!」
「怪我はないか?」
「はい! ああ、真田さまとお話できるなんて夢みたいです!」
「私もです!」
女たちは感激して目を輝かせている。
「そうか。……気をつけて帰れよ」
「はいっ!」
二人は何度もお辞儀をしながら急ぎ足で村の方へ帰っていった。女たちを見送った後、林道を歩いてると、ふと男女が林の中へ消えていくのが目に入る。
「あ……」
「若、それは違いますぞ。アレは、いわゆる男女の営みというやつですな」
「そ、そうか……」
盆踊りには「性の解放」という側面があることを俺も知っている。非日常的な雰囲気と祭りの熱気が、人々の感情を解放するのだろう。だからこそ領民たちは高揚し、普段は抑えている欲望が顔を出す。
あたりを見回してみると、あちらこちらで男女が寄り添い合い、親密な空気を漂わせている。普段の生活では見られない光景だ。
その時、不意に「お雪」の顔が頭をよぎった。「俺だって……」という感情が湧かないわけではない。だが、その先を深く考えたくなかった。心のどこかで自分の気持ちが乱れるのを恐れているのかもしれない。
「忠吾郎、太鼓を叩きに行くぞ」
「はい! 待ってましたよ、大助さま!」
俺は無心になりたかった。ただそれだけを考えながら、太鼓の音が響き渡る盆踊りの神社へ足を向けた。
満月が昇る日暮れ時、山村の盆踊りが始まった。宮迫神社の境内は提灯の灯りで彩られ、踊りの輪と観客で埋め尽くされている。太鼓の音に合わせ、笑顔が飛び交い、祭りの空気が辺りを包んでいた。
「若、すごい人出ですなあ。おっ、あそこにいい女が! こうして見ると、この山村にも綺麗な娘がたくさんおるもんですのおおお」
「六郎、余計なこと言ってないで見回りしろ!」
「へい、へい」
「あ、大助さま、 櫓の向こうが騒がしいですよ」
櫓の影で見えなかったが、何やら男たちが口論してるようだ。
「喧嘩だ喧嘩だー!」
「……もう出番かよ」
現場にはすでに野次馬が集まり、ざわざわと騒ぎ始めている。揉めているのは若い男二人と、どうやらその間にいる若い娘のようだ。
「俺が先に誘ったんだよ! お前は引っ込んでおれ!」
「誘ったって断られてたじゃねぇか! お前こそどっか行けや!」
「なんだと、この野郎!」
「やれやれ! もっとやれ!」
女を巡る口論に、非日常の解放感を楽しむ野次馬たちが拍手や笑い声で煽る。盆踊りの華やかな雰囲気が、かえって騒ぎを助長しているようだった。
「あーあ、どっちも断ったのにねえ」
「なっ……そりゃないよ、お雪さん!」
野次馬の中にいたお雪が肩をすくめながら苦笑する。その様子に呆れた俺は騒ぎの中心へ向かった。
「おい、何事だ?」
「あら、大助。助けに来てくれたの?」
「騒がしかったからな。お雪、何ともないのか?」
「ああ、大丈夫だよ」
「こ、こりゃ…… 真田さま! 申し訳ございません!」
俺の顔を見るなり、揉めていた男たちは慌てて散っていく。この山村で「真田大助」の名を知らぬ者はいない。もしいれば、それは他所者なのだ。
「ねえ、大助。待ってたんだよ。一緒に踊ってほしいな」
「お雪さん。こ、ここは六郎がお相手つかまつる!」
「まだ見回りがあるんでな。お雪、一人でいるなよ。富盛家の女衆か辰三郎たちと一緒にいろ」
「う、うん。じゃあ待ってるね」
「六郎、忠吾郎、行くぞ」
「はーい。 六郎さま、ほら行きますよ!」
「……へい、へい」
お雪の言葉が頭に残る。「待ってる」と言われても、どう答えればいいのか分からない。辰太郎が真顔で言った「お雪はどうだ?」という言葉が脳裏をよぎった。
お雪も俺を意識してるのか? そうでなければ、踊りに誘うなんてことはしないはずだ。
珍しく心が揺れていた。この祭りの解放感に、自分も呑まれているのかもしれない。
──恥ずかしいな。逃げたい……。
そう思いながら、足早に神社の裏手へ向かった。
「キャーーッ!」
その時、林道の奥から女性の悲鳴が聞こえてくる。夕暮れが迫り、あたりは薄暗くなり始めていたが、迷うことなく俺は声の方へ走り出す。
「戯れ言じゃ、戯れ言じゃ。へへへへ」
「や、やめてください!」
林の前では見慣れない男三人が、若い女二人を取り囲んでいた。
「ええじゃないか、お嬢さん。ちょっと遊ぼうや」
「嫌だって言ってるでしょ! 触らないで!」
「兄い、もう林の奥に連れ込もうぜ」
「や、やめて! 助けてー、誰かーっ!」
男たちが強引に女たちを林へ引きずり込もうとしたその瞬間、俺は一人の男の腕を掴んだ。
「おい、何をしている?」
「うっ……さ、真田さまあっ!」
女たちが俺の名前を叫ぶ一方、男たちは動じずに俺を睨みつけてきた。
「あん? 誰だお前? 邪魔してんじゃねぇぞ!」
「俺を知らんとは……他所者だな」
「はあ? お前なんか知るかよ。おい、やるのか?」
男が荒くれた表情で腰の刀を抜き放った。
「なんだお前、武家か? だがその刀、あまり良いものには見えんな」
「なにぃっ!? 貴様、ふざけやがって!」
「言っておく。女を放せ。それで全て済む」
「くそっ……死にたいのか!」
「死にたいのはお前の方だろ」
やむを得ず、俺も刀を抜いた。刃が月明かりを受けて光るのを見た他の二人も、躊躇なく刀を抜き、俺を囲む態勢に入った。
「ほう、三対一か……それでも分が悪いのはそっちだぞ」
俺は静かに構えた。逃げようともしない俺の態度に、男たちはかすかな焦りを見せる。だが一瞬の沈黙を破るように、主犯格の男が叫んだ。
「やれっ!」
斬るのは面倒だな……。
俺は六郎に目で合図を送った。六郎は小さく頷く。
「アンさんは儂が相手しようか」
「あ? なんだこのオッサン?」
「はいやあああああああああ!」
六郎は素早く一人を「背負い投げ」で豪快に投げ飛ばす。続けて、別の一人の胸ぐらを掴み上げた。
「ひっ!」
「はいやあああああああああ!」
今度は「巴投げ」だ。地面に叩きつけられた男は、衝撃でうめき声を上げる。
「な、なんじゃこいつ!」
最後の一人は刀を構えながら間合いを取ろうとするが、その動きは素人丸出しだった。俺は隙をついて刀の裏で男の手首を強打する。
「あいたっ!」
男は刀を落とし、片膝をついた。その喉元に俺の刃を突きつける。
「……失せろ」
「ち、ちくしょう。分かったわい!」
男たちは転がるように林の中へ逃げていった。
「真田さま、ありがとうございます!」
「怪我はないか?」
「はい! ああ、真田さまとお話できるなんて夢みたいです!」
「私もです!」
女たちは感激して目を輝かせている。
「そうか。……気をつけて帰れよ」
「はいっ!」
二人は何度もお辞儀をしながら急ぎ足で村の方へ帰っていった。女たちを見送った後、林道を歩いてると、ふと男女が林の中へ消えていくのが目に入る。
「あ……」
「若、それは違いますぞ。アレは、いわゆる男女の営みというやつですな」
「そ、そうか……」
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あたりを見回してみると、あちらこちらで男女が寄り添い合い、親密な空気を漂わせている。普段の生活では見られない光景だ。
その時、不意に「お雪」の顔が頭をよぎった。「俺だって……」という感情が湧かないわけではない。だが、その先を深く考えたくなかった。心のどこかで自分の気持ちが乱れるのを恐れているのかもしれない。
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