島流しされた悪役令嬢は、ゆるい監視の元で自由を満喫します♪

鼻血の親分

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7.報告

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※ジェラール視点

「いやあ、殿下、アニエス様はお美しい。笑顔も素敵で側に居て幸せな気分になりますよー、ああ…目を閉じれば残像が浮かびます!」

相変わらず能天気な男だ。少々腹が立つ。それに正直、羨ましい…。

「そうか。と言うよりお前の感想はどうでもいい」

執務室の中で部下のバルナバは自慢げに報告してくる。何の自慢なんだか意味が分からない。

「僕、惚れちゃいそうです!惚れていいですかね?殿下?」

な、何を言い出すんだ。馬鹿か、こいつは!

「お前の職務は罪人の監視だ。私情を挟むな」
「はい、分かっていますよ。でもねえ…」
「だからお前の気持ちは報告に必要ない。それで?スープの味に感動してお店を手伝ったって?」
「成り行きだったんです。丁度お店が混雑して女将が余りにも忙しいそうだったから、アニエス様がウェイトレスやり出して、それを見たコリンヌまでもが皿洗いして…仕方ないから僕も注文受けたりしましたよ。いやはや…」

何がだ。楽しそうじゃないか。全く。

「あ、そう言えば気になることがありました」
「何だ?」
「アニエス様がコリンヌの身の上話をお聞きになって興味を持たれた様です」
「コリンヌ…ああ、よく働く孤児だったな」
「はい。島に孤児院があることを知って、何か力になりたいとお考えになられたみたいですよ」

ほう。島の陰の部分に気がついたか。

「この島の詳細は話したのか?」
「あ、いえ特には」
「いずれ知るだろうけどな」

この島の民は二つの出生がある。一つは元々住んでいた民だ。そしてもう一つは囚人の子孫たち。囚人と言っても色々な人がいる。凶悪な犯罪で一生監獄から出られない囚人もいれば、島からは出られないが一定期間、労役すれば出獄される人々だ。彼らは島へ土着していく。真面目に働く者が大半だが中には脱出する者も居て、子供を放置する問題も発生していた。コリンヌもそんな一人だった。

まあ、私が領主となってからは脱走、脱獄、育児放棄など起こってないが。

「今、孤児院へ入所してる子供は少ないはずだよな?」
「はい、確か八人だったかと」
「孤児院で何がしたいのか興味がある。今度、教えてくれ」
「かしこまりました。ところでブリス監視官にも報告が必要ですよね?と言うか、あの人って何やられてるんです?全くお屋敷にも来られませんけど」
「彼はアニエスが島から脱走さえしなければ、それでいいと思ってるんだろう。報告は簡単で良い」
「いい加減なヤツですね。暴力的で好きになりませんよ」

まあ、そこは俺も同感だ。

「彼は別の目的がある」
「はて?何でしょう?」
「この島の、いや私の落ち度を探っている。兄の差し金だ」
「意味が分からない!殿下ほどしっかり島を管理してる御方は居ませんよ!」
「まあ、彼にはビソンが対応してるから問題ない」
「では僕はとだけ報告しときます!」

バルナバは不服そうに執務室から出て行った。そしてデスクでふんぞり返ってるブリスへ一言報告する。彼はバルナバと目も合わさず「あ、そう」で終わった様だ。













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