婚約破棄された悪役令嬢は、階段から突き落とされ記憶を失う。気がつけば召使いに〜。

鼻血の親分

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第18話 私、騎士団に守られています!!

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 ──ああっ、タ、タカフミィーニさまあーー!


 ダークグレーの制服に金で統一された肩章の装飾や胸の勲章、牡丹が眩しく、軍刀は儀礼剣とは言えども上品な趣きと力強さを感じた。

 つまりはね、超カッコいいよー!

「タカフミィーニさま、これを!」

 ゼアス家の不正が記されてる書類を渡すと、彼は一読し小さく頷かれた。

「何を渡した? 何を見ている? お前、何を盗んだのだ⁈」
「フッ」

 タカフミィーニさまが一瞬微笑みをこぼされたが直ぐにサラーニャに厳しい表情を見せた。

「これよりララコスティさまを保護する!」
「何だと⁈ これはゼアス家の問題だ。その召使いを引き渡してもらおう!」
「それはできない。力づくでもだ!」

 騎士団が一斉に軍刀を持ち、構えを見せる。

「おいおい、騎士団が筆頭公爵家に対してその振る舞い、無礼であろう! 越権だ!」
「全ての責任は副団長である私が取る。お引き取りを願おう。サラーニャ」
「く、くそう……こんなマネしてただで済むと思ってるのか⁈ きっと後悔させてやるからな! あ、それとララコスティ、招待状が1枚余っただろう? あれはいらん。破って捨てておけ!」

 サラーニャは文句を言いながら渋々引き下がっていった。



***



 わたくしは騎士団に守られタカフミィーニさまのお屋敷でアプレンとともに匿われている。

「アプレン、ゴメンね。巻き込んでしまったわ」
「いいんです。僕はララコスティさまについて行くと決めたんです」
「ありがとう。それにしてもタカフミィーニさまが居ないと何だか不安だわ」

 彼はわたくしたちがお屋敷に到着するのを見届けると、直ぐに何処かへ行かれてしまった。今は残った少人数の部隊でお屋敷を警護している。

 わたくしは不安な気持ちを紛らわすかのようにお部屋の中を見渡した。ここはモエミアンさまがお住まいになられた場所でもある。

 ああ……モエ、聖女を託すと言ったけどね、わたくしにできるかしら? そんな才能なんてないよ?

 と思いながらも自分なりの「お祈り」を試みる。

『この国が安定し平穏無事でありますように……』

 こんな感じかしら? 

 すると、ハッと頭の中を前世の記憶が映像で蘇った。


 炎の前でお経を唱えるタカフミィーニさま……いえ、タカフミ。こ、これは護摩業だ。わたくしも怨敵を倒すために祈る「調伏法」を唱えている。そして周りにはモエ……アヤーナ? あ、貴女ってアヤなの⁈ そ、それにモモシャリー、サラーニャですって⁈ 何なの⁈ 前世ではわたくしのお仲間だったってこと⁈ まさか⁈

 混乱した心の乱れで映像が途切れてしまった。

 と、その時──。

「ララコスティさま、表が大変なご様子です!」
「えっ? どうかしたの、アプレン」
「騎士団がお屋敷を囲っています。ララコスティさまの身柄を引き渡すよう要求してるみたいで……さ、お逃げになる準備をしましょう!」

 わたくしは何が起こってるのか理解出来ない。

「どういうことかしら⁈ 騎士団同士が争ってるってこと⁈」

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