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第5章:襲撃者
第3話:蒼き鱗の竜
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カナリア=ソナタは手に持つノートの情報をアリス=ロンドが被るオープン型フルフェイス・ヘルメットに転送する。アリス=ロンドは片翼だけになってしまった天使の羽根を用いて宙に浮く。
アリス=ロンドはオープン型フルフェイス・ヘルメットの前面の内側に表示されている過去の地形と現在の地形、さらにバツ印が示さている地点をじっと見つめ、どのモードが最適なのかを選び出す。
「ランチャーストライク・エンジェルモードへ移行シマス。コッシローさんたちは巻き込まれないようにさらに上空へ500ミャートル上昇してくだサイ」
「わかったのでッチュウ! アリス様、頼んだでッチュウよっ!」
コッシロー=ネヅはアリス=ロンドの指示に従い、カナリア=ソナタを背中に乗せたまま、4本足で空気を蹴り、上昇していく。それを見届けたアリス=ロンドが地上に視線を向け、スゥゥゥと息を大きく吸い込む。空気を無い胸いっぱいに吸い込んだ後、アリス=ロンドは気合を込めて叫ぶ。
「ランチャーストライク・エンジェルモード発動デス! 出力調整。30パーセントでいきマス!」
アリス=ロンドは両手に持っている金筒ふたつを手放す。その瞬間、ふたつの金筒は破城槌のサイズへと膨れ上がる。それをアリス=ロンドは両腕で抱え込み、オープン型フルフェイス・ヘルメットの前面に映し出されたバツ印に向かって、金色に輝く破城槌の片端を突きつける。
金色の破城槌の内部からエネルギーが生み出され、神力あるぶっとい光線へと変換される。今まさに大砲と化した金筒から光線が発射されようとしたところで、地上のさらに底側から振動が起きることになる。
「な、なんですゥ!? まだ、アリス様が光線で地上を穿つ前ですよォ!?」
「何かが飛び出してくるでッチュウ!」
地上から1500ミャートルも離れているというのに、大地からの振動が空気を震わし、カナリア=ソナタたちの心も揺るがすことになる。カナリア=ソナタたちは地上に視線を無理やりに釘付けされるとこになる。
大地だけでなく、地上から1500ミャートルも離れた空気を振動させていた存在が巨大な湖から飛び出してくることになる。アリス=ロンドは背中の片翼を動かし、素早く金色に輝く破城槌の向きをも変えて、その大きすぎる金筒から発せられる光線をその存在に向けて放つ。
巨大な湖から飛び出してきたのは身体中に蒼い鱗を持つ巨大な竜であった。飛び出してきた竜は大きく顎を開き、アリス=ロンドが両脇に抱え込んでいた金色の破城槌から撃ち出した極太の光線を全て飲み込んでしまうことになる。
蒼い鱗を持つその竜は腹いっぱいに光線を喰らった後、その顎を閉じぬままにアリス=ロンドを丸呑みしてしまうとする。アリス=ロンドはその口撃を自由落下を用いることで回避する。さらには竜の腹にめがけて、両腕で抱え込んでいる破城槌から極太の光線を放射させる。
しかしながら、竜は首を下側に捻じり、先ほど腹に飲み込んだ光線から得られた神力を用いて、大量の水をその口から吐き出し、アリス=ロンドの攻撃を無効化してしまう。
アリス=ロンドは一瞬だけ、驚きの表情となる。いくら出力を抑えているランチャーストライク・エンジェルモードでの光線射撃と言えども、こうも簡単に対処してくる存在が地上界に居ることにオオォォォ……と感嘆の声をあげてしまうことになる。
さらに2度、3度と両腕で抱え込んでいる金筒から極太の光線を発射するアリス=ロンドであったが、その度にその蒼い鱗を持つ竜は、その光線自体を喰らい、次にはその神力を大量の水へと変えて、口から吐き出してくるのであった。
「敵性存在と認識シマス。ランチャーストライク・エンジェルモードから、ソードストライス・エンジェルモードへ換装シマス。コッシローさん、援護をお願いしマス」
「わかったのでッチュウ! カナリア、振り落とされないようにしっかり僕の背中につかまっておくでッチュウよっ!」
光線での攻撃が通用しないとなれば、地獄の番人たちを屠ったあの巨大すぎる光刃で3枚おろしにしてしまったほうが早いと感じたアリス=ロンドはソードストライク・エンジェルモードへ移行する。両腕で抱え込んでいた破城槌を手放し、アリス=ロンドはランチャーストライク・エンジェルモード時のパーツを超一級天使装束からパージする。
パージを終えた超一級天使装束が光り輝き、新たなパーツをその表面に浮かび上がらせる。アリス=ロンドは肩についているパーツを両手で握り、さらには強引に剥がす。
「光線ブーメランデス!」
アリス=ロンドは右腕を下から上へと振るい、第1投目を行う。そして、続けざまに左腕を右から左へと振るって、第2投目を放り投げる。放たれた回転する光線ブーメランは弧を描きながら、竜の顔と腹を同時攻撃する。
蒼い鱗を持つ竜は眼を細め、こちらに向かって投げられた回転する光線ブーメランを観察する。そして、少しだけ首と身体を捻じり、あっさりとアリス=ロンドが放ったふたつの光線ブーメランを躱してみせる。
それを回避されたのを視認したアリス=ロンドは両手でしっかりと握っている金筒に神力を込めて、それを長さ3ミャートルある光刃へと変化させる。その光刃の切っ先を蒼い鱗を持つ竜の腹へと向けて、下側から竜を急襲する。
しかしながら、その突進も蒼い鱗を持つ竜は背中から生えている巨大な翼をバッサバッサと羽ばたかせて、難なくアリス=ロンドの突撃を躱してしまうのであった。そして、身をよじり、上空へと堕ちるようにすっ飛んで行ったアリス=ロンドに向かって、顎を大きく開き、その奥から大量の水を放射しようとする。
だが、ここまでは蒼い鱗を持つ竜の思惑通りの戦運びであったが、アリス=ロンドの方が3枚も上手であった。まず、竜は光線ブーメランを回避した後、その軌道をそれ以上、追うことはなかった。
それがずっと宙で対空していることにも気づかず、アリス=ロンドが手に握る巨大な光刃に注目しすぎていたのだ。それゆえに身を捻じったは良いが、背中にドスッドスッ! と二連続で鱗と肉を貫通する痛みを感じることになる。背中に鋭利な刃物が突き刺さったことで、蒼い鱗を持つ竜は巨体をさらに捻じることになる。
そんな痛みに身体を震わせる竜に対して、上空1500ミャートル地点から紅き炎の塊をぶつけたのがコッシロー=ネヅであった。彼は口から3種のブレスを吐き分けることが出来る。コッシロー=ネヅは質量を持つ重い紅き炎の塊を竜の腹に喰らわせたのだ。
アリス=ロンドはオープン型フルフェイス・ヘルメットの前面の内側に表示されている過去の地形と現在の地形、さらにバツ印が示さている地点をじっと見つめ、どのモードが最適なのかを選び出す。
「ランチャーストライク・エンジェルモードへ移行シマス。コッシローさんたちは巻き込まれないようにさらに上空へ500ミャートル上昇してくだサイ」
「わかったのでッチュウ! アリス様、頼んだでッチュウよっ!」
コッシロー=ネヅはアリス=ロンドの指示に従い、カナリア=ソナタを背中に乗せたまま、4本足で空気を蹴り、上昇していく。それを見届けたアリス=ロンドが地上に視線を向け、スゥゥゥと息を大きく吸い込む。空気を無い胸いっぱいに吸い込んだ後、アリス=ロンドは気合を込めて叫ぶ。
「ランチャーストライク・エンジェルモード発動デス! 出力調整。30パーセントでいきマス!」
アリス=ロンドは両手に持っている金筒ふたつを手放す。その瞬間、ふたつの金筒は破城槌のサイズへと膨れ上がる。それをアリス=ロンドは両腕で抱え込み、オープン型フルフェイス・ヘルメットの前面に映し出されたバツ印に向かって、金色に輝く破城槌の片端を突きつける。
金色の破城槌の内部からエネルギーが生み出され、神力あるぶっとい光線へと変換される。今まさに大砲と化した金筒から光線が発射されようとしたところで、地上のさらに底側から振動が起きることになる。
「な、なんですゥ!? まだ、アリス様が光線で地上を穿つ前ですよォ!?」
「何かが飛び出してくるでッチュウ!」
地上から1500ミャートルも離れているというのに、大地からの振動が空気を震わし、カナリア=ソナタたちの心も揺るがすことになる。カナリア=ソナタたちは地上に視線を無理やりに釘付けされるとこになる。
大地だけでなく、地上から1500ミャートルも離れた空気を振動させていた存在が巨大な湖から飛び出してくることになる。アリス=ロンドは背中の片翼を動かし、素早く金色に輝く破城槌の向きをも変えて、その大きすぎる金筒から発せられる光線をその存在に向けて放つ。
巨大な湖から飛び出してきたのは身体中に蒼い鱗を持つ巨大な竜であった。飛び出してきた竜は大きく顎を開き、アリス=ロンドが両脇に抱え込んでいた金色の破城槌から撃ち出した極太の光線を全て飲み込んでしまうことになる。
蒼い鱗を持つその竜は腹いっぱいに光線を喰らった後、その顎を閉じぬままにアリス=ロンドを丸呑みしてしまうとする。アリス=ロンドはその口撃を自由落下を用いることで回避する。さらには竜の腹にめがけて、両腕で抱え込んでいる破城槌から極太の光線を放射させる。
しかしながら、竜は首を下側に捻じり、先ほど腹に飲み込んだ光線から得られた神力を用いて、大量の水をその口から吐き出し、アリス=ロンドの攻撃を無効化してしまう。
アリス=ロンドは一瞬だけ、驚きの表情となる。いくら出力を抑えているランチャーストライク・エンジェルモードでの光線射撃と言えども、こうも簡単に対処してくる存在が地上界に居ることにオオォォォ……と感嘆の声をあげてしまうことになる。
さらに2度、3度と両腕で抱え込んでいる金筒から極太の光線を発射するアリス=ロンドであったが、その度にその蒼い鱗を持つ竜は、その光線自体を喰らい、次にはその神力を大量の水へと変えて、口から吐き出してくるのであった。
「敵性存在と認識シマス。ランチャーストライク・エンジェルモードから、ソードストライス・エンジェルモードへ換装シマス。コッシローさん、援護をお願いしマス」
「わかったのでッチュウ! カナリア、振り落とされないようにしっかり僕の背中につかまっておくでッチュウよっ!」
光線での攻撃が通用しないとなれば、地獄の番人たちを屠ったあの巨大すぎる光刃で3枚おろしにしてしまったほうが早いと感じたアリス=ロンドはソードストライク・エンジェルモードへ移行する。両腕で抱え込んでいた破城槌を手放し、アリス=ロンドはランチャーストライク・エンジェルモード時のパーツを超一級天使装束からパージする。
パージを終えた超一級天使装束が光り輝き、新たなパーツをその表面に浮かび上がらせる。アリス=ロンドは肩についているパーツを両手で握り、さらには強引に剥がす。
「光線ブーメランデス!」
アリス=ロンドは右腕を下から上へと振るい、第1投目を行う。そして、続けざまに左腕を右から左へと振るって、第2投目を放り投げる。放たれた回転する光線ブーメランは弧を描きながら、竜の顔と腹を同時攻撃する。
蒼い鱗を持つ竜は眼を細め、こちらに向かって投げられた回転する光線ブーメランを観察する。そして、少しだけ首と身体を捻じり、あっさりとアリス=ロンドが放ったふたつの光線ブーメランを躱してみせる。
それを回避されたのを視認したアリス=ロンドは両手でしっかりと握っている金筒に神力を込めて、それを長さ3ミャートルある光刃へと変化させる。その光刃の切っ先を蒼い鱗を持つ竜の腹へと向けて、下側から竜を急襲する。
しかしながら、その突進も蒼い鱗を持つ竜は背中から生えている巨大な翼をバッサバッサと羽ばたかせて、難なくアリス=ロンドの突撃を躱してしまうのであった。そして、身をよじり、上空へと堕ちるようにすっ飛んで行ったアリス=ロンドに向かって、顎を大きく開き、その奥から大量の水を放射しようとする。
だが、ここまでは蒼い鱗を持つ竜の思惑通りの戦運びであったが、アリス=ロンドの方が3枚も上手であった。まず、竜は光線ブーメランを回避した後、その軌道をそれ以上、追うことはなかった。
それがずっと宙で対空していることにも気づかず、アリス=ロンドが手に握る巨大な光刃に注目しすぎていたのだ。それゆえに身を捻じったは良いが、背中にドスッドスッ! と二連続で鱗と肉を貫通する痛みを感じることになる。背中に鋭利な刃物が突き刺さったことで、蒼い鱗を持つ竜は巨体をさらに捻じることになる。
そんな痛みに身体を震わせる竜に対して、上空1500ミャートル地点から紅き炎の塊をぶつけたのがコッシロー=ネヅであった。彼は口から3種のブレスを吐き分けることが出来る。コッシロー=ネヅは質量を持つ重い紅き炎の塊を竜の腹に喰らわせたのだ。
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