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第5章:襲撃者
第4話:邪魔者
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蒼き衣を着る竜はグギャアアア! と痛みを訴える叫び声を上げながら、地上に向かって堕ちていく。その絶好の機会をアリス=ロンドが見逃すわけもなく、背中から青白い鱗粉を大量に吐き出し、それを加速度エネルギーとして、竜の腹にぶち当たっている紅き焔の塊へと突っ込んでいく。
アリス=ロンドが握る長さ3ミャートルにも達する光刃は紅き炎の塊ごと、竜の腹へとめり込み、そこから大量の蒼き血が噴き出させることになる。さらにはアリス=ロンドはグリンッ! と光刃を半回転させて、竜の腹に空いた穴をさらに大きくさせる。
傷口が開いたことで、蒼き衣を纏った竜の腹からは噴水のように蒼き血が噴射され、アリス=ロンドが着こんでいる超一級天使装束をさらに蒼く染め上げることになる。
「討伐完了しまシタ。対象沈黙。これより、当初の目標を達成しマス」
アリス=ロンドは蒼い鱗に包まれた竜がまっさかまさに地上に向かって堕ちていくことに対して、さほど興味を示さなかった。それゆえに生命活動を終えたことだけを確認しただけで、その後の注意を怠ってしまう。
「再びランチャーストライク・エンジェルモードへ移行し!?」
アリス=ロンドはソードストライク・エンジェルモードのパーツをパージし、今まさにランチャーストライク・エンジェルモードへと再移行しようとしていた。そのため、超一級天使装束の防御力は落ちに落ちており、そこに向かって、竜の尻尾がブンッ! とアリス=ロンドの身を大きく迂回するように振り回される。
アリス=ロンドは身体の左側から竜の尻尾をまともに喰らってしまうことになる。アリス=ロンドが頭に被っているオープン型フルフェイス・ヘルメットの前面部分には危険を示すサインと、被害状況についてのメッセージも走りまくる。しかし、アリス=ロンドはそれらのサインとメッセージをまともに読むことは出来なかった。
体重40キュログラムも無いアリス=ロンドが10トゥンクラスの衝撃をまともに喰らったのだから、当たり前と言えば当たり前であった。アリス=ロンドの意識は一瞬にして天界に居る星皇の下へと送られる。
「アリス様が錐揉み状態で、遥か彼方へ吹っ飛ばされたのですゥ! コッシローさん、アリス様をっ!」
「わかっているでッチュウ! 僕の眼から見ても、あの竜は絶命したはずなのでッチュウ!!」
コッシロー=ネヅは竜の尻尾によって弾き飛ばされてしまったアリス=ロンドを空中でキャッチするために、4本足で何もない宙を蹴り飛ばし、アリス=ロンドが飛ばされていった方向へと駆けていく。しかし、それを止めようとする存在が居た。
「おやおや。どこに行こうとしているノジャ。逃がすわけがなかろうニィィィ!」
腹に空いた大穴から、内蔵と蒼き血を大量に零し落としながらも、蒼き鱗に覆われた竜は背中にある大きな翼をバッサバッサと羽ばたかせて、宙に留まり続けた。その竜の頭には、薄汚いローブを頭から被り、しわがれ声でコッシロー=ネヅにそう宣言する謎の人物が立っていた。その怪しげな人物はフードを頭から剥ぐと、ぎらつく紫色の眼でコッシロー=ネヅを呪い殺さんとばかりに睨みつける。
さらには右手に持つ木製の魔法の杖を振りかざし、その先端をコッシロー=ネヅに向かって突きつける。木製の魔法の杖の先端には直径30センチュミャートルほどの大きさの紫色の球体が現れ出でる。その紫色の球体をその謎の人物は、コッシロー=ネヅに向かって投げつける。
「チュチュッ!? あいつは何者なのでッチュウ!?」
コッシロー=ネヅは不気味なオーラを背後から感じ、直感でその不気味なオーラを回避してみせる。謎の人物が放った紫色の球体を回避したコッシロー=ネヅであったが、未だに錐揉み状態で遥か彼方へ吹っ飛んでいくアリス=ロンドの身を案じつつ、絶命したはずの竜の頭の上で立っている謎の人物にも注意を払わなければならない状態へと陥る。
「二兎追えば、一兎も追えずジャゾ……。さあ、ワレと対峙するか、片翼の出来損ないを追うか、どちらかを選べイ!」
汚いローブに身を包む身体のあちこちで肉が削ぎ落ち、骨が剥き出しになっている謎の人物は、そう言いながら、振りかぶった木製の魔法の杖から次々と紫色の球体を生み出す。そして、間髪入れずに球体群をコッシロー=ネヅに向かって投げ放つ。
コッシロー=ネヅはそんな状況下、宙を自在に駆けまわり、徐々に徐々にだが、アリス=ロンドを追いかけるという荒業をやってみせる。謎の人物はチィィィ! と激しく舌打ちをし、こちらに全力を傾けてこない天界の騎乗獣を苦々しい表情で睨みつけることになる。
業を煮やした汚いローブを着る人物は、右手に持つ魔法の杖の尻の部分を竜の頭に突き刺す。そうすることで、既に生命活動を終えている竜を無理やりに叩き起こし、竜の顎を大きく開かせる。
竜は開かれた口から、先ほどとは違い、非常に汚い水を大量に吐き出すことになる。アリス=ロンドと戦っていた時は、アリス=ロンドが放つ神力を飲み込み、それを水に変換していたため、清流のような輝きを持っていた。しかし、今は汚いローブを身に纏う人物の呪力を発端に腹の奥から水を生み出しているため、嵐の時の川の水のような濁流であった。
地震と大雨で崩れた山肌から放たれるような鉄砲水のように吐き出された濁流にのみ込まれないようにと、コッシロー=ネヅは回避運動を強め、ことさら大きく動く。それにより、完全にコッシロー=ネヅは足止めを喰らうことになり、ついにアリス=ロンドがどこへ吹き飛ばされたのかを視認できなくなってしまう。
「ようやくこちらに注視してくれるか、この駄獣ガァァァ! 積年の恨み、晴らさずにおくべきカァァァ!」
天界の騎乗獣であるコッシロー=ネヅが足を止めたがゆえに、汚いローブに身を包む人物はますます紫色の眼をギラギラと輝かせる。ハアハア……とまるでコッシロー=ネヅ自体に性的興奮を覚えているかのように歓喜に満ち溢れる表情すらもその顔に浮かべ始める。
「あのォ。コッシローさん。あの方に何をしたんですゥ? コッシローさんがあの方に何かしたなら、あたしの方で謝っておきますけどォ」
「僕はあんな骨が露出しまくっている不気味な老人とは、これっぽちも関わり合いを持っていないでッチュウ! 誰かと勘違いしているんじゃないでッチュウ!?」
コッシロー=ネヅは自分の代わりに弁明してくれると言ってくれるカナリア=ソナタに『否』と言ってしまう。コッシロー=ネヅはこんな老人と知り合いであった記憶なぞ、全く無かった。それゆえに単なる言いがかりだと、カナリア=ソナタに主張してみせる。しかしながら、カナリア=ソナタはコッシロー=ネヅの言いを聞けば聞くほど、ますます眉根をひそめてしまう。そして、ついにカナリア=ソナタは汚いローブを着る謎の老人にコッシロー=ネヅとの関係を尋ねてしまうことになる……、
アリス=ロンドが握る長さ3ミャートルにも達する光刃は紅き炎の塊ごと、竜の腹へとめり込み、そこから大量の蒼き血が噴き出させることになる。さらにはアリス=ロンドはグリンッ! と光刃を半回転させて、竜の腹に空いた穴をさらに大きくさせる。
傷口が開いたことで、蒼き衣を纏った竜の腹からは噴水のように蒼き血が噴射され、アリス=ロンドが着こんでいる超一級天使装束をさらに蒼く染め上げることになる。
「討伐完了しまシタ。対象沈黙。これより、当初の目標を達成しマス」
アリス=ロンドは蒼い鱗に包まれた竜がまっさかまさに地上に向かって堕ちていくことに対して、さほど興味を示さなかった。それゆえに生命活動を終えたことだけを確認しただけで、その後の注意を怠ってしまう。
「再びランチャーストライク・エンジェルモードへ移行し!?」
アリス=ロンドはソードストライク・エンジェルモードのパーツをパージし、今まさにランチャーストライク・エンジェルモードへと再移行しようとしていた。そのため、超一級天使装束の防御力は落ちに落ちており、そこに向かって、竜の尻尾がブンッ! とアリス=ロンドの身を大きく迂回するように振り回される。
アリス=ロンドは身体の左側から竜の尻尾をまともに喰らってしまうことになる。アリス=ロンドが頭に被っているオープン型フルフェイス・ヘルメットの前面部分には危険を示すサインと、被害状況についてのメッセージも走りまくる。しかし、アリス=ロンドはそれらのサインとメッセージをまともに読むことは出来なかった。
体重40キュログラムも無いアリス=ロンドが10トゥンクラスの衝撃をまともに喰らったのだから、当たり前と言えば当たり前であった。アリス=ロンドの意識は一瞬にして天界に居る星皇の下へと送られる。
「アリス様が錐揉み状態で、遥か彼方へ吹っ飛ばされたのですゥ! コッシローさん、アリス様をっ!」
「わかっているでッチュウ! 僕の眼から見ても、あの竜は絶命したはずなのでッチュウ!!」
コッシロー=ネヅは竜の尻尾によって弾き飛ばされてしまったアリス=ロンドを空中でキャッチするために、4本足で何もない宙を蹴り飛ばし、アリス=ロンドが飛ばされていった方向へと駆けていく。しかし、それを止めようとする存在が居た。
「おやおや。どこに行こうとしているノジャ。逃がすわけがなかろうニィィィ!」
腹に空いた大穴から、内蔵と蒼き血を大量に零し落としながらも、蒼き鱗に覆われた竜は背中にある大きな翼をバッサバッサと羽ばたかせて、宙に留まり続けた。その竜の頭には、薄汚いローブを頭から被り、しわがれ声でコッシロー=ネヅにそう宣言する謎の人物が立っていた。その怪しげな人物はフードを頭から剥ぐと、ぎらつく紫色の眼でコッシロー=ネヅを呪い殺さんとばかりに睨みつける。
さらには右手に持つ木製の魔法の杖を振りかざし、その先端をコッシロー=ネヅに向かって突きつける。木製の魔法の杖の先端には直径30センチュミャートルほどの大きさの紫色の球体が現れ出でる。その紫色の球体をその謎の人物は、コッシロー=ネヅに向かって投げつける。
「チュチュッ!? あいつは何者なのでッチュウ!?」
コッシロー=ネヅは不気味なオーラを背後から感じ、直感でその不気味なオーラを回避してみせる。謎の人物が放った紫色の球体を回避したコッシロー=ネヅであったが、未だに錐揉み状態で遥か彼方へ吹っ飛んでいくアリス=ロンドの身を案じつつ、絶命したはずの竜の頭の上で立っている謎の人物にも注意を払わなければならない状態へと陥る。
「二兎追えば、一兎も追えずジャゾ……。さあ、ワレと対峙するか、片翼の出来損ないを追うか、どちらかを選べイ!」
汚いローブに身を包む身体のあちこちで肉が削ぎ落ち、骨が剥き出しになっている謎の人物は、そう言いながら、振りかぶった木製の魔法の杖から次々と紫色の球体を生み出す。そして、間髪入れずに球体群をコッシロー=ネヅに向かって投げ放つ。
コッシロー=ネヅはそんな状況下、宙を自在に駆けまわり、徐々に徐々にだが、アリス=ロンドを追いかけるという荒業をやってみせる。謎の人物はチィィィ! と激しく舌打ちをし、こちらに全力を傾けてこない天界の騎乗獣を苦々しい表情で睨みつけることになる。
業を煮やした汚いローブを着る人物は、右手に持つ魔法の杖の尻の部分を竜の頭に突き刺す。そうすることで、既に生命活動を終えている竜を無理やりに叩き起こし、竜の顎を大きく開かせる。
竜は開かれた口から、先ほどとは違い、非常に汚い水を大量に吐き出すことになる。アリス=ロンドと戦っていた時は、アリス=ロンドが放つ神力を飲み込み、それを水に変換していたため、清流のような輝きを持っていた。しかし、今は汚いローブを身に纏う人物の呪力を発端に腹の奥から水を生み出しているため、嵐の時の川の水のような濁流であった。
地震と大雨で崩れた山肌から放たれるような鉄砲水のように吐き出された濁流にのみ込まれないようにと、コッシロー=ネヅは回避運動を強め、ことさら大きく動く。それにより、完全にコッシロー=ネヅは足止めを喰らうことになり、ついにアリス=ロンドがどこへ吹き飛ばされたのかを視認できなくなってしまう。
「ようやくこちらに注視してくれるか、この駄獣ガァァァ! 積年の恨み、晴らさずにおくべきカァァァ!」
天界の騎乗獣であるコッシロー=ネヅが足を止めたがゆえに、汚いローブに身を包む人物はますます紫色の眼をギラギラと輝かせる。ハアハア……とまるでコッシロー=ネヅ自体に性的興奮を覚えているかのように歓喜に満ち溢れる表情すらもその顔に浮かべ始める。
「あのォ。コッシローさん。あの方に何をしたんですゥ? コッシローさんがあの方に何かしたなら、あたしの方で謝っておきますけどォ」
「僕はあんな骨が露出しまくっている不気味な老人とは、これっぽちも関わり合いを持っていないでッチュウ! 誰かと勘違いしているんじゃないでッチュウ!?」
コッシロー=ネヅは自分の代わりに弁明してくれると言ってくれるカナリア=ソナタに『否』と言ってしまう。コッシロー=ネヅはこんな老人と知り合いであった記憶なぞ、全く無かった。それゆえに単なる言いがかりだと、カナリア=ソナタに主張してみせる。しかしながら、カナリア=ソナタはコッシロー=ネヅの言いを聞けば聞くほど、ますます眉根をひそめてしまう。そして、ついにカナリア=ソナタは汚いローブを着る謎の老人にコッシロー=ネヅとの関係を尋ねてしまうことになる……、
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