吸血鬼な幼なじみと私

葛の葉

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誕生

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《大変!二人ともすぐに 生まれるわ!急いで準備をしなくては!》
《はい!》
《 あなたは布とお湯、それから…》




....「「…っぎゃあ  おぎゃあ」」


≪二人とも、元気な男の子と女の子だ!良かったね!!≫
≪あとは後産だけだ!二人とも頑張って!≫

≪ハァハァ、ハイ…≫
≪はっはぁ、えぇ…≫


ポワァ    “どうか   すこやかなる 一生を”


「「ぉぎゃぁ…  スゥ   スゥ」」

≪っ!今のは??≫
≪皆、いまの口外法度だ。わかったね?≫
≪は、はい≫






なにか きこえる…
となりには 彼がいる…
うれしい   胸があたたかい…
今世こそ  ずっと一緒に………






ーーーー

「可愛いシェナ。元気に育ってね」
「本当に僕たちの子は可愛いなぁ」
「えぇ、ユーリ。カイラとジャンの子も何事もなくて良かったわ」
「ありがとう。ソニアの方もね?」
「あぁ、本当に無事で良かった…しかし、あの声と光はなんだったんだろうな?」

「二人ともすぐに寝入ってしまって、驚いたわ」
「何があってもこの子達を守ろう」
「そうだな」
「私たちのように仲良くなって欲しいな」



満月の夜、吸血鬼と人間の国の辺境にある村カリシアで、2組の夫婦から男の子と女の子が生まれた。
男の子はルーカス、女の子はシェナ。
この二人は建国神話の王子と王女の生まれ変わり。今は神と○○以外に知るものはいない。

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