寡黙な消防士でも恋はする

氷 豹人

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続編 愛くらい語らせろ

54※

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「あんなガキより俺の方がいいって、わからせてやる」
 言うなり日浦は濃紺のジャケットを床に放つ。
 前髪を掻き上げ、息を一つ吐くその姿の色っぽいこと。
 まさか、笠置と張り合うために、わざわざこんなお高いホテルを取ったのか?
「いつまで床に寝てるつもりだ」
 薄茶色の絨毯は、いくら掃除しているといえど、いつまでも片頬をくっつけたままでいるわけにはいかない。
 そもそも、お前が馬鹿力で腕を引いたからだろうが。お前のせいなんだよ。
 俺はわざとらしく舌打ちしてから、のっそりと起き上がった。
 途端、勢いよく腕を引かれた。
「うわっ」
 後頭部に柔らかい感触。続けて背中、尻にも。
 ベッドに仰向けに倒されていた。
 状況を理解したのは、真上からの日浦の顔で影になったとき。
「退けよ」
 この後の展開はもうワンパターンで飽き飽きだ。
 それに、こんな不穏な影を纏うやつを相手にしたら、どんな目に遭わされるか。
 大黒谷の元締めと揶揄される睨みをくれてやったものの、日浦は少しもダメージに感じていない。むしろ、不穏な影がさらに頭上で増幅した気がした。
「俺を怒らせて何がしたいわけ?」
 それはこっちの台詞だ。
「四ノ宮を蹴散らせたと思えば、今度は笠置。いい加減にしてくれ」
 だから、誤解だって。しつけーな。
「すぐに泣き喚くくせに。生意気なだな」
 泣き喚くって何だよ。いい年した大人が。ガキ扱いすんな。
 ますます目つきを悪くする俺に、日浦はこの上なく不機嫌に鼻から息を漏らした。
「んぐっ」
 不意打ちだ。
 いきなり口を手で塞がれ、声を奪われる。
 抵抗しようにも、物凄い力で抑え込まれて、下手すれば顔を握り潰されかねない。ここは大人しく従うに限る。
「良い判断だ」
 ニタリ、と日浦は不気味に口元を斜めに吊った。
「ん!んん!」
 日浦の手が遠ざかったと思えば、ファスナーの下りる微かな音が続く。音の正体を理解したときには、口内に日浦の怒張したものを捩じ込まれていた。
 やばいやばいやばい。
 大きく開いた口にぎちぎちに埋め込まれ、涎が溢れる。顎が外れそうなくらい、きつい。
 鼻で呼吸するにも圧迫がひどくて、上手く息が吸えない。
 死ぬ、死ぬから!
 降参!
 マットレスを拳で殴りつけて訴えたものの、離れるどころか、日浦はさらに腰を前に突き出す。
 喉奥を先端が突き、吐き気が上がる。
 だらだらと口端から締まりなく涎が流れ落ちる。
 こんなん、お前だって気持ち良くないだろ。
 悔しいが、日浦の予想通り、自然と眦に涙が溜まる。だんだん水滴が大きくなり、頬を滑っていく。
「苦しいか?」
 んなもん、見りゃわかるだろ。
 何てモン、咥えさせるんだ。
「それじゃ、舐めて」
 なんちゅう要求だ。
 だけど従う他ない。呼吸もままならない今の状況じゃ、そのうち窒息してしまいかねない。
 日浦は腰を引いた。
 やっと口の中が空っぽになる。
 だけど、まだ名残が舌先に残っている。開かされた感触は消えない。
「早く」
 髪を捕まれ、股間に頬を押し付けられた。
 さらにデカくなっている。さっきよりも赤みが増して、血管の筋が浮いて、より一層強固になっていた。
 こんなもんが、俺の尻の穴にするする入るんだな。よく壊れないな。そのうち尻の締まりが悪くなって垂れ流しなんてことになったら嫌だぞ。
「あっちゃん」
 観察していたら、いらいらと急かされた。
 わかったよ。
 いや、わかんねえけど。
 とにかく、やるしかない。
 俺は学生の頃に女達が披露した手管を記憶の奥深くから呼び起こした。
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