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雌犬の咆哮4※
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シェルビーは、白目を剥いてシーツにぐったりと沈み込んだ。
目からは涙、鼻からは鼻水、毛穴からはひっきりなしの汗の粒。体中至るところから体液が吹き出している。だらだらと愛液が溢れているのか、気持ち良すぎてお漏らししたのかわからないくらいに、シーツの下半分に大きな円状の染みが出来上がった。
「意識をしっかり持って、シェルビー。こんなんじゃ、拷問に耐えられないよ」
シェルビーがいつか拷問されることありきで進めていくザクシス。まだスペンサーに捕まってすらいないのに。
「あの男はもっと酷いことを要求するだろうから。ある程度のことには免疫をつけておかないと」
耳元で間近なのに、囁きは遠い。
「幸い、肛門性交は野郎の好みじゃないからね。後ろは安心していいから」
穏やかな声音で、全然穏やかではない内容。
「野郎の好みは、熊みたいな大男だからね。ほら、ちょうど僕に仕えていた奴らみたいな。あいつらの尻には、何が埋まってるのかな」
「そ、そんな話。聞きたくない」
「意識を取り戻したんだね。良かった」
気怠さを押して反論すれば、ザクシスは目を細めて小さく吐息する。
「それじゃあ、もう一つ。馴らしておこうか」
「ま、まだあるのか」
これで終わりではないことに、シェルビーは絶望する。
「ひっ! 」
喉がひくついて、悲鳴が滞る。
ザクシスが手にしていたのは、シェルビーの腕一本よりやや細いくらいの張り型だった。初めて見るものだが、シェルビーにはその用途は簡単に理解出来る。
「そ、そんなもの入れたら破れる」
「僕のものより小さいよ」
「そんなもの入れて誰が悦ぶんだ」
「あなただよ」
ニタリと唇を歪めるザクシスは、残酷そのもの。
「これが終われば、ちゃんとご褒美あげるから」
「私は飼い犬じゃない」
「そうだね。凶暴な野良犬だ」
「何だと」
シェルビーはムッと眉をしかめたが、次の瞬間、衝撃で体が痙攣し、顎を反らせた。
「あああああ! 」
あの張り型が体内に潜り込む。激しく抵抗するかと思った体は、自分が想像するより遥かに受け入れていた。
「さっき、ぐずぐずに蕩けたから、スムーズだね」
「いやあああ! 」
ズズズ、と粘膜がざわめいて、奥へと取り込もうとしている。
だが、これじゃない。
内臓を押し上げ、圧迫感で息も出来ないくらいの苦痛を何度も繰り返していた内部は、期待外れのように空虚だ。
「もしかして物足りないの? 」
シェルビーの反応の薄さに、ザクシスは気づいた。眉毛を下げながら、身を乗り出してわざわざシェルビーの顔を覗き込んだ。
「困ったな。馴れているのは良いとして、こう感じられたら拷問に見られないな。少しくらいは痛ぶられてる演技をしなよ」
濃黒の透き通る瞳に、胡乱な目つきの自分の姿を見て、シェルビーは咄嗟に顔を背ける。ザクシスに媚びる姿なんて直視出来ない。
「でないと、オーブリーの命令で、一家の屑らに輪姦されるぞ」
ザクシスはわざと仕方なさそうに説いて、シェルビーの羞恥を煽った。
「あああああ! 」
一気に張り型が抜かれる。
体液塗れの張り型が床に放り捨てられた。
シェルビーは横目でそれを見やる。
簡素な部屋にそれは異様なくらいの存在感を持って、床を転がっていった。まさに異質な物体。鋳物製で、形は男性器を模している。そんな異物を体内に取り込んだのだ。
「あなたがあんまり素晴らしいから、僕の我慢も限界だよ」
鼓膜を色気を含んだ低い声が揺さぶる。
「あ……ああ……」
やはり、鋳物製の玩具では駄目だ。
シェルビーの唇が半開きになって、熱い息が吐き出される。
「可愛いシェルビー。まるで動物の交尾だね」
シェルビーの膣内いっぱいに埋められたザクシスの陰茎は、しっくりと嵌って、まるで最初から収まるべき場所であったかのようだ。
シェルビーの体は手応えを感じ、離すまいとぎゅうぎゅうに締め付ける。襞が蠕動した。
「クソっ! あなたのこんな姿、誰にも見せたくない」
ザクシスは悔しそうに歯噛みする。シェルビーの腰を掴むや、自身をさらに奥へと打ち込んだ。
安物の粗雑なベッドが、ギシギシと軋む。
その一定のリズムは、シェルビーの脳を刺激させ、アドレナリンをさらに放出させる。
彼の動きに合わせて、いつしかシェルビーも腰を振っていた。
シェルビーの頭には、最早、動物が交尾する姿しか焼きついていない。
強い雄をひたすら求める雌。彼の何もかもが欲しい。
「うっ……クソっ! シェルビー! 」
切迫した息遣いに、間もなく彼の限界が近いことを知る。
このままでは、また彼の精を体内に残してしまう。
警告音がひっきりなしに脳内を巡っているのに、本能が理性を凌駕する。
このまま続けてしまいたい。
離したくない。
シェルビーは、ますます彼を締め付けた。
「あああああ! 」
背筋をビリビリした刺激が駆け抜けていく。
シェルビーは最奥に熱い飛沫を受け、叫び、意識を手放した。
目からは涙、鼻からは鼻水、毛穴からはひっきりなしの汗の粒。体中至るところから体液が吹き出している。だらだらと愛液が溢れているのか、気持ち良すぎてお漏らししたのかわからないくらいに、シーツの下半分に大きな円状の染みが出来上がった。
「意識をしっかり持って、シェルビー。こんなんじゃ、拷問に耐えられないよ」
シェルビーがいつか拷問されることありきで進めていくザクシス。まだスペンサーに捕まってすらいないのに。
「あの男はもっと酷いことを要求するだろうから。ある程度のことには免疫をつけておかないと」
耳元で間近なのに、囁きは遠い。
「幸い、肛門性交は野郎の好みじゃないからね。後ろは安心していいから」
穏やかな声音で、全然穏やかではない内容。
「野郎の好みは、熊みたいな大男だからね。ほら、ちょうど僕に仕えていた奴らみたいな。あいつらの尻には、何が埋まってるのかな」
「そ、そんな話。聞きたくない」
「意識を取り戻したんだね。良かった」
気怠さを押して反論すれば、ザクシスは目を細めて小さく吐息する。
「それじゃあ、もう一つ。馴らしておこうか」
「ま、まだあるのか」
これで終わりではないことに、シェルビーは絶望する。
「ひっ! 」
喉がひくついて、悲鳴が滞る。
ザクシスが手にしていたのは、シェルビーの腕一本よりやや細いくらいの張り型だった。初めて見るものだが、シェルビーにはその用途は簡単に理解出来る。
「そ、そんなもの入れたら破れる」
「僕のものより小さいよ」
「そんなもの入れて誰が悦ぶんだ」
「あなただよ」
ニタリと唇を歪めるザクシスは、残酷そのもの。
「これが終われば、ちゃんとご褒美あげるから」
「私は飼い犬じゃない」
「そうだね。凶暴な野良犬だ」
「何だと」
シェルビーはムッと眉をしかめたが、次の瞬間、衝撃で体が痙攣し、顎を反らせた。
「あああああ! 」
あの張り型が体内に潜り込む。激しく抵抗するかと思った体は、自分が想像するより遥かに受け入れていた。
「さっき、ぐずぐずに蕩けたから、スムーズだね」
「いやあああ! 」
ズズズ、と粘膜がざわめいて、奥へと取り込もうとしている。
だが、これじゃない。
内臓を押し上げ、圧迫感で息も出来ないくらいの苦痛を何度も繰り返していた内部は、期待外れのように空虚だ。
「もしかして物足りないの? 」
シェルビーの反応の薄さに、ザクシスは気づいた。眉毛を下げながら、身を乗り出してわざわざシェルビーの顔を覗き込んだ。
「困ったな。馴れているのは良いとして、こう感じられたら拷問に見られないな。少しくらいは痛ぶられてる演技をしなよ」
濃黒の透き通る瞳に、胡乱な目つきの自分の姿を見て、シェルビーは咄嗟に顔を背ける。ザクシスに媚びる姿なんて直視出来ない。
「でないと、オーブリーの命令で、一家の屑らに輪姦されるぞ」
ザクシスはわざと仕方なさそうに説いて、シェルビーの羞恥を煽った。
「あああああ! 」
一気に張り型が抜かれる。
体液塗れの張り型が床に放り捨てられた。
シェルビーは横目でそれを見やる。
簡素な部屋にそれは異様なくらいの存在感を持って、床を転がっていった。まさに異質な物体。鋳物製で、形は男性器を模している。そんな異物を体内に取り込んだのだ。
「あなたがあんまり素晴らしいから、僕の我慢も限界だよ」
鼓膜を色気を含んだ低い声が揺さぶる。
「あ……ああ……」
やはり、鋳物製の玩具では駄目だ。
シェルビーの唇が半開きになって、熱い息が吐き出される。
「可愛いシェルビー。まるで動物の交尾だね」
シェルビーの膣内いっぱいに埋められたザクシスの陰茎は、しっくりと嵌って、まるで最初から収まるべき場所であったかのようだ。
シェルビーの体は手応えを感じ、離すまいとぎゅうぎゅうに締め付ける。襞が蠕動した。
「クソっ! あなたのこんな姿、誰にも見せたくない」
ザクシスは悔しそうに歯噛みする。シェルビーの腰を掴むや、自身をさらに奥へと打ち込んだ。
安物の粗雑なベッドが、ギシギシと軋む。
その一定のリズムは、シェルビーの脳を刺激させ、アドレナリンをさらに放出させる。
彼の動きに合わせて、いつしかシェルビーも腰を振っていた。
シェルビーの頭には、最早、動物が交尾する姿しか焼きついていない。
強い雄をひたすら求める雌。彼の何もかもが欲しい。
「うっ……クソっ! シェルビー! 」
切迫した息遣いに、間もなく彼の限界が近いことを知る。
このままでは、また彼の精を体内に残してしまう。
警告音がひっきりなしに脳内を巡っているのに、本能が理性を凌駕する。
このまま続けてしまいたい。
離したくない。
シェルビーは、ますます彼を締め付けた。
「あああああ! 」
背筋をビリビリした刺激が駆け抜けていく。
シェルビーは最奥に熱い飛沫を受け、叫び、意識を手放した。
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