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のぞのぞの後悔
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のぞのぞはバケツを地面に置いた。
「もうやめよ?こんな事…」
のぞのぞはこう静かに言った。
水をかけられる覚悟で目を瞑っていたノフィンは恐る恐る顔を上げ、そして
「僕の事、許してくれるのかい?」
と口を開いた。
『私の事、許してくれるの?』
目の前のノフィンはいじめられていたあの頃の自身に似ている。
のぞのぞはそんな気がした。
(何故いじめられていたのか…全くわからなかったけど…暗くて、鈍臭い所が確かにあった。私の場合…だけど…確かなのは、いじめられると辛いし、悔しい…だから…)
「もう気は済んだから…」
のぞのぞはこうとだけ答えた。
でも先が怖い…時間が止まって感じる。
静かな空間、自分の心臓の音だけがうるさく鳴り響く。
それならりなっしーに合わせた方が良かった気もする。
しかし………もう私はあの頃の私でいてはいけない。
「のぞのぞ!!!」
「は…はいっ!!?」
突然大声で叫ばれ、ビクッと肩が跳ねて条件反射で返事してしまうのぞのぞ。
りなっしーが威圧感たっぷりのオーラを噴出させながらこちらに歩み寄ってくる。
胸ぐらでも掴んできそうな程の勢いだ。
のぞのぞは身を守るように縮こまってしまい、顔は恐怖色に染まってしまう。
りなっしーが歩み寄る度、のぞのぞは恐怖から後ろへ下がる。
次の瞬間、りなっしーはのぞのぞの頭に手を伸ばしたかと思うと彼女の頭を鷲掴みにし、髪をクシャクシャとさせた。
「一皮剥けたなのぞのぞ!」
そう言うとりなっしーはのぞのぞの頭から手を離し、笑顔を讃えた。
普段怖い顔をしているのだが、否それ故なのかはわからないが笑顔を見せる時は打って変わって優しい顔になる。
「お、怒らない…んですか?」
のぞのぞは辿々しい口調でりなっしーに尋ねた。
するとりなっしーは豪快に笑い出す。
「はっはっは!怒られるのを覚悟してそうしたのならお前は大した奴だよ!」
のぞのぞは安心した。
しかし本意が見えて来ない。
「実は試していたのさ、お前の事…!」
次の瞬間、りなっしーはこう言ってきた。
のぞのぞは何も言わなかったが内心は「酷い」と思った。
そして潤実は見事のぞのぞの内心を代わりに放ってくれた。
「酷いですよ!何も言わずに試すなんて!」
「はっはっは悪い事したと思ってるよ、でもこうしないとのぞのぞが成長したかわからないじゃん!」
ノフィンもりなっしーからそう言う話は聞かされていなかったのか茫然自失としてただ項垂れているだけだった。
「あ、希ちゃん、壊れたスマホちょっと貸して!」
何かを思いついたように潤実がのぞのぞからスマホを受け取る。
そして潤実はスマホをノフィンに見せて口調を強めて言った。
「ノフィンさん、責任を持って希ちゃんのスマホを弁償してくださいね!」
「ふぁい…」
力無くノフィンは返事をする。
「潤実さん、別に良いよ…」
「良くない!償いはしっかりしてもらわないと!」
少し、ノフィンが気の毒なようにも思ったが同じ失敗さえしなければ…。
(私があの時いじめっ子達の中に入らなかったら真奈ちゃんと今も仲良くやれてたのかな…?)
のぞのぞにはこうわだかまりが残った。
深夜…スマホが無いのでスマホも見れず、のぞのぞは眠れなくて外に出た。
徳島の夜空は中々の絶景だった。
真奈…中山真奈は現在カイトと言う青年と付き合っていると聞く。
のぞのぞの代わりにいじめられている際に出会った青年だ。
あくまで噂でここ最近は連絡も取り合っていないし取りようも無い。
あちらから一方的に通話拒否されたから。
(もう、どうでも良いけどね…)
のぞのぞはこう思う事にして深いため息を吐いた。
「眠れないのか?」
奥からりなっしーがやってきた。
彼女はタバコを口に咥え、火をつける。
りなっしーが容姿端麗なのもあると思うのだが不良なだけにタバコを燻らせるその姿がえらく様になっている。
のぞのぞはそう思いりなっしーを見た。
のぞのぞの視線を感じたりなっしーはタバコを一つ取り出し、「いるかい?」と言ってきた。
「まだ未成年ですよ!バチが当たります」
「ははは冗談だって!」
そして夜空を見ながらのぞのぞはりなっしーにふと気になった事を聞く事にした。
「私があの時真奈ちゃんを助けて標的のままでいたら今も彼女と仲良くやれてたのでしょうか?」
のぞのぞはこうりなっしーに切り出す。
「さあな?過去の事考えたって仕方ないだろ?」
「………でも……時々わからなくなるんです……真奈ちゃんがいじめがきっかけで男の子と付き合う事になって……そんな真奈ちゃんに嫉妬する自分が嫌になって……」
「のぞのぞ言うな!!」
「す、すみません!!」
りなっしーから一喝が入りのぞのぞはビクンとして平謝りする。
「過去の事は過去の事だ!今と未来に向けてこれから頑張っていけば良い!」
りなっしーはこう答えた。
「とりあえず良い子は早く寝ろよ!おやすみ!」
りなっしーはタバコを始末するとこう言って中に入った。
明日は課外授業の一環で害虫駆除のバイトをしなければいけない。
忙しくなりそうだから早く寝よう。
のぞのぞも部屋に上がりベッドに潜り込んだ。
「もうやめよ?こんな事…」
のぞのぞはこう静かに言った。
水をかけられる覚悟で目を瞑っていたノフィンは恐る恐る顔を上げ、そして
「僕の事、許してくれるのかい?」
と口を開いた。
『私の事、許してくれるの?』
目の前のノフィンはいじめられていたあの頃の自身に似ている。
のぞのぞはそんな気がした。
(何故いじめられていたのか…全くわからなかったけど…暗くて、鈍臭い所が確かにあった。私の場合…だけど…確かなのは、いじめられると辛いし、悔しい…だから…)
「もう気は済んだから…」
のぞのぞはこうとだけ答えた。
でも先が怖い…時間が止まって感じる。
静かな空間、自分の心臓の音だけがうるさく鳴り響く。
それならりなっしーに合わせた方が良かった気もする。
しかし………もう私はあの頃の私でいてはいけない。
「のぞのぞ!!!」
「は…はいっ!!?」
突然大声で叫ばれ、ビクッと肩が跳ねて条件反射で返事してしまうのぞのぞ。
りなっしーが威圧感たっぷりのオーラを噴出させながらこちらに歩み寄ってくる。
胸ぐらでも掴んできそうな程の勢いだ。
のぞのぞは身を守るように縮こまってしまい、顔は恐怖色に染まってしまう。
りなっしーが歩み寄る度、のぞのぞは恐怖から後ろへ下がる。
次の瞬間、りなっしーはのぞのぞの頭に手を伸ばしたかと思うと彼女の頭を鷲掴みにし、髪をクシャクシャとさせた。
「一皮剥けたなのぞのぞ!」
そう言うとりなっしーはのぞのぞの頭から手を離し、笑顔を讃えた。
普段怖い顔をしているのだが、否それ故なのかはわからないが笑顔を見せる時は打って変わって優しい顔になる。
「お、怒らない…んですか?」
のぞのぞは辿々しい口調でりなっしーに尋ねた。
するとりなっしーは豪快に笑い出す。
「はっはっは!怒られるのを覚悟してそうしたのならお前は大した奴だよ!」
のぞのぞは安心した。
しかし本意が見えて来ない。
「実は試していたのさ、お前の事…!」
次の瞬間、りなっしーはこう言ってきた。
のぞのぞは何も言わなかったが内心は「酷い」と思った。
そして潤実は見事のぞのぞの内心を代わりに放ってくれた。
「酷いですよ!何も言わずに試すなんて!」
「はっはっは悪い事したと思ってるよ、でもこうしないとのぞのぞが成長したかわからないじゃん!」
ノフィンもりなっしーからそう言う話は聞かされていなかったのか茫然自失としてただ項垂れているだけだった。
「あ、希ちゃん、壊れたスマホちょっと貸して!」
何かを思いついたように潤実がのぞのぞからスマホを受け取る。
そして潤実はスマホをノフィンに見せて口調を強めて言った。
「ノフィンさん、責任を持って希ちゃんのスマホを弁償してくださいね!」
「ふぁい…」
力無くノフィンは返事をする。
「潤実さん、別に良いよ…」
「良くない!償いはしっかりしてもらわないと!」
少し、ノフィンが気の毒なようにも思ったが同じ失敗さえしなければ…。
(私があの時いじめっ子達の中に入らなかったら真奈ちゃんと今も仲良くやれてたのかな…?)
のぞのぞにはこうわだかまりが残った。
深夜…スマホが無いのでスマホも見れず、のぞのぞは眠れなくて外に出た。
徳島の夜空は中々の絶景だった。
真奈…中山真奈は現在カイトと言う青年と付き合っていると聞く。
のぞのぞの代わりにいじめられている際に出会った青年だ。
あくまで噂でここ最近は連絡も取り合っていないし取りようも無い。
あちらから一方的に通話拒否されたから。
(もう、どうでも良いけどね…)
のぞのぞはこう思う事にして深いため息を吐いた。
「眠れないのか?」
奥からりなっしーがやってきた。
彼女はタバコを口に咥え、火をつける。
りなっしーが容姿端麗なのもあると思うのだが不良なだけにタバコを燻らせるその姿がえらく様になっている。
のぞのぞはそう思いりなっしーを見た。
のぞのぞの視線を感じたりなっしーはタバコを一つ取り出し、「いるかい?」と言ってきた。
「まだ未成年ですよ!バチが当たります」
「ははは冗談だって!」
そして夜空を見ながらのぞのぞはりなっしーにふと気になった事を聞く事にした。
「私があの時真奈ちゃんを助けて標的のままでいたら今も彼女と仲良くやれてたのでしょうか?」
のぞのぞはこうりなっしーに切り出す。
「さあな?過去の事考えたって仕方ないだろ?」
「………でも……時々わからなくなるんです……真奈ちゃんがいじめがきっかけで男の子と付き合う事になって……そんな真奈ちゃんに嫉妬する自分が嫌になって……」
「のぞのぞ言うな!!」
「す、すみません!!」
りなっしーから一喝が入りのぞのぞはビクンとして平謝りする。
「過去の事は過去の事だ!今と未来に向けてこれから頑張っていけば良い!」
りなっしーはこう答えた。
「とりあえず良い子は早く寝ろよ!おやすみ!」
りなっしーはタバコを始末するとこう言って中に入った。
明日は課外授業の一環で害虫駆除のバイトをしなければいけない。
忙しくなりそうだから早く寝よう。
のぞのぞも部屋に上がりベッドに潜り込んだ。
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