148 / 357
最終魔戦
父の本性
しおりを挟む
もう誤魔化すことはできない。
まさか自分の時代が英雄神話の幕引きになろうとは。
メリルの頭の中は虚無とかした。千年に渡る英雄達の威厳が今宵で崩壊したのだ。何世代も続いた栄光や誇りや夢が、全てがなくなった。
そして彼女は見物客の中に紛れている、ユウナ、ジュリ、ヨナの勇者一党に視線を向ける。
三人は、もの悲し気にこちらを見つめ、ゆっくりと頷いていた。
全てを話すようにと。そう言いたいのだろうか。
「さあメリル様、みなの前で公表を。栄光の時代は終わりますが、また新しい時代を作りましょう」
「……ニオン、私達はこれから、どこにでもいる一人の人間として生きていかなければならないのか? 最大の過ちは、お前を敵にしてしまったことだろうか?」
「あなたの敵にならなくとも、遅かれ早かれ時代は変わっていたことでしょう。魔族といつまでも戦ってはいられない。でなければ、この国は滅びる。……そしていずれ他の国にも奴等の余波がいたり、この大陸そのものが崩壊してしまう」
ニオンのその発言に、ミースは目を丸くした。
「……国が滅びる? それはどう言うことですか、兄上」
「詳しいことは後で話すとしよう、魔族は存在してるだけで世界を崩壊させてしまうのだ。女王様は、それを知っていながら公にしなかった。そして、魔族の完全駆逐を実行しなかった」
「……存在してるだけで滅びると?」
「その通り」
二人の会話を聞いていたのか、メリルは頭を抱え俯いた。
「分かっていたわ、魔族が毒気を放出していることに。……だけど魔族が消えれば、私達の存在意義がなくなってしまう。私達は、ただ未来永劫に英雄でありたかっただけなのよ」
「悪が滅びれば英雄も滅びる。それは、ある種の捻れた共生関係なのかもしれません。とは言え、魔族達を野放しにして良い理由にはならない。私は、この国が滅びても良いと、逃亡していた当時はそう思っていました。しかし、ここは私を生み育んでくれた場所。だからこそ決心してメルガロスに帰ってきたのです。さあ、メリル様」
「……分かったわ」
今後、自分や英雄達の立場はどうなるのか?
栄光を失った自分達は、どうやって生きていけばよいのか?
ニオンに促され覚悟を決めたメリルは、立ち上がり闘技場の中央に向かおうとした。
しかし、そのとき見物客から悲鳴があがった。
「きゃあぁぁ!!」
「おとなしくしろ!」
「は、離してください!」
女性の叫びの後に、聞き覚えのある声が二つ響き渡る。
何事かとニオンは振り返った。
「何をしているのですか、あなたは?」
不愉快そうな表情のニオンの視線の先にいたのは、アサムの首に片腕を回して拘束する仮面をつけた男。父アドル・ロイザーであった。
アドルの右手には短剣が握られ、それをアサムの首筋に押し当てていたのだ。
「こうなった以上、我が家の名誉を守るためには……わしの言うことに従うのだ! ニオン!」
そう叫ぶアドルに、ミースは声をあげた。
「父上、正気ですか? こんなところで何を言っているのです!」
「だまれ負け犬が! もう貴様など息子ではない!」
「貴族の方々の面前の前で、なにをお考えか?」
「ふん、お前の兄上の力を使えばどうにでもなる。最強の剣聖すら越える力だぞ、武力で言うことを聞かせることができる。……それこそ、メルガロスの掌握さえできるだろう」
アドル錯乱でもしてるのだろうか。貴族達の面前で正気の沙汰とは思えない言動であった。
武力に任せて、この国を自分の物にしようとしているのだ。
これには、メリルも大声をあげた。
「やめるのだ! アドル・ロイザー! 気でも狂ったか?」
「ちょうど良い。女王よ、あんたの英力でニオンの記憶を改竄してもらおうか。むろん、わしの命令に忠実に従うように頭の中をいじくってもらおう」
アドルは女王にたいしても傲慢な態度になった。
それを聞いてメリルは呆れたように語り出す。
「この大馬鹿者が。メルガロスは今、魔王の結界で英力が行使できんのだ。今まで、知らなかったのか?」
「なっ!!」
そのやり取りを見ていた多くの人々が、アドルに軽蔑の眼差しを向けた。
あまりの恥ずかしさに、アドルは体をプルプルと震わせる。そもそも、この男は常に家の地位しか考えていない。それゆえに国の状況も情報も理解せずに今に至ったのだろう。
「わしを馬鹿にするな!」
仮面で表情は分からないが、激怒したらしくアドルは短剣をブンブンと振り回した。
その姿はまるで、物事が思い通りにならず暴れる子供である。
「ミース、メリル様、見てください。認めたくはありませんが、あれが私の父の本性なのです。自分と家の地位しか考えていない、欲望で汚れた幼稚な男です」
二人は、ニオンの言葉と目の前で騒ぎ立てる男を見て理解した。
この父親が自分の息子を罪人にしたてあげたに違いないと。
「申し訳ありません、兄上。……ぼくは、とんでもない間違いを」
「……すまなかった、ニオン。私が、こんな男の証言を鵜呑みにしたばっかりに……許してくれとは言わん」
謝罪を述べるミースとメリル。
しかしニオンは気にした様子も見せず、アドルに一歩詰め寄る。
「あなたは、いつも人を道具としか見てなかった。私もミースも母上のことも。……あなたのせいで母上は、死んだというのに!」
「……えっ?」
ニオンの衝撃的な発言に、ミースは思わず小さな声を漏らす。
そして例えようがない怒りが沸き立ち、歯を食い縛りながら口を開いた。
「……父上……兄上が言ってることは本当ですか?」
「……ちっ! 出来損ないしか産めぬクズ女めが。あんな女に子を孕ませたのが、そもそもの間違いだったか」
アドルが漏らしたのは呟くような小声だった。しかし、ミースははっきりとそれを聞き取っていた。
そしてミースは感情にまかせ駆け出そうとしたが、ニオンに腕を掴まれ制止された。
「もう一度言ってみろ! 貴様!」
怒りで我を見失ったミースは、怒号を闘技場に響かせた。
「それ以上近づくな! さあニオン、わしに従え! さもなくば分かるな、この小僧の首が落ちるぞ」
アドルは、アサムの首筋に短剣を密着させ脅迫する。
しかし、ニオンは冷静な面持ちで返答した。
「あなたは何か勘違いをしていますね。アサム殿は大人ですよ。非力に見えますが、高度な魔術を扱える」
「なにっ! ひぎゃあぁぁぁ!!」
アドルは電流でも流されたかのように全身の痺れに襲われた。
アサムが無詠唱で麻痺魔術を行使したのだ。
「僕は大丈夫です!」
「うむ。ミース、本気でやるといい」
ニオンは、アサムが仮面の男の腕から脱出したことを確認すると、ミースを抑えていた手を離した。
「くらえぇぇぇ!!」
「んばあぁぁぁ!!」
ミースは痺れて動けない男の顔面を怒りに任せて殴り飛ばす。
仮面が砕け、ズタズタの顔を面前に露にして、アドルは大の字に倒れて動かなくなった。
まさか自分の時代が英雄神話の幕引きになろうとは。
メリルの頭の中は虚無とかした。千年に渡る英雄達の威厳が今宵で崩壊したのだ。何世代も続いた栄光や誇りや夢が、全てがなくなった。
そして彼女は見物客の中に紛れている、ユウナ、ジュリ、ヨナの勇者一党に視線を向ける。
三人は、もの悲し気にこちらを見つめ、ゆっくりと頷いていた。
全てを話すようにと。そう言いたいのだろうか。
「さあメリル様、みなの前で公表を。栄光の時代は終わりますが、また新しい時代を作りましょう」
「……ニオン、私達はこれから、どこにでもいる一人の人間として生きていかなければならないのか? 最大の過ちは、お前を敵にしてしまったことだろうか?」
「あなたの敵にならなくとも、遅かれ早かれ時代は変わっていたことでしょう。魔族といつまでも戦ってはいられない。でなければ、この国は滅びる。……そしていずれ他の国にも奴等の余波がいたり、この大陸そのものが崩壊してしまう」
ニオンのその発言に、ミースは目を丸くした。
「……国が滅びる? それはどう言うことですか、兄上」
「詳しいことは後で話すとしよう、魔族は存在してるだけで世界を崩壊させてしまうのだ。女王様は、それを知っていながら公にしなかった。そして、魔族の完全駆逐を実行しなかった」
「……存在してるだけで滅びると?」
「その通り」
二人の会話を聞いていたのか、メリルは頭を抱え俯いた。
「分かっていたわ、魔族が毒気を放出していることに。……だけど魔族が消えれば、私達の存在意義がなくなってしまう。私達は、ただ未来永劫に英雄でありたかっただけなのよ」
「悪が滅びれば英雄も滅びる。それは、ある種の捻れた共生関係なのかもしれません。とは言え、魔族達を野放しにして良い理由にはならない。私は、この国が滅びても良いと、逃亡していた当時はそう思っていました。しかし、ここは私を生み育んでくれた場所。だからこそ決心してメルガロスに帰ってきたのです。さあ、メリル様」
「……分かったわ」
今後、自分や英雄達の立場はどうなるのか?
栄光を失った自分達は、どうやって生きていけばよいのか?
ニオンに促され覚悟を決めたメリルは、立ち上がり闘技場の中央に向かおうとした。
しかし、そのとき見物客から悲鳴があがった。
「きゃあぁぁ!!」
「おとなしくしろ!」
「は、離してください!」
女性の叫びの後に、聞き覚えのある声が二つ響き渡る。
何事かとニオンは振り返った。
「何をしているのですか、あなたは?」
不愉快そうな表情のニオンの視線の先にいたのは、アサムの首に片腕を回して拘束する仮面をつけた男。父アドル・ロイザーであった。
アドルの右手には短剣が握られ、それをアサムの首筋に押し当てていたのだ。
「こうなった以上、我が家の名誉を守るためには……わしの言うことに従うのだ! ニオン!」
そう叫ぶアドルに、ミースは声をあげた。
「父上、正気ですか? こんなところで何を言っているのです!」
「だまれ負け犬が! もう貴様など息子ではない!」
「貴族の方々の面前の前で、なにをお考えか?」
「ふん、お前の兄上の力を使えばどうにでもなる。最強の剣聖すら越える力だぞ、武力で言うことを聞かせることができる。……それこそ、メルガロスの掌握さえできるだろう」
アドル錯乱でもしてるのだろうか。貴族達の面前で正気の沙汰とは思えない言動であった。
武力に任せて、この国を自分の物にしようとしているのだ。
これには、メリルも大声をあげた。
「やめるのだ! アドル・ロイザー! 気でも狂ったか?」
「ちょうど良い。女王よ、あんたの英力でニオンの記憶を改竄してもらおうか。むろん、わしの命令に忠実に従うように頭の中をいじくってもらおう」
アドルは女王にたいしても傲慢な態度になった。
それを聞いてメリルは呆れたように語り出す。
「この大馬鹿者が。メルガロスは今、魔王の結界で英力が行使できんのだ。今まで、知らなかったのか?」
「なっ!!」
そのやり取りを見ていた多くの人々が、アドルに軽蔑の眼差しを向けた。
あまりの恥ずかしさに、アドルは体をプルプルと震わせる。そもそも、この男は常に家の地位しか考えていない。それゆえに国の状況も情報も理解せずに今に至ったのだろう。
「わしを馬鹿にするな!」
仮面で表情は分からないが、激怒したらしくアドルは短剣をブンブンと振り回した。
その姿はまるで、物事が思い通りにならず暴れる子供である。
「ミース、メリル様、見てください。認めたくはありませんが、あれが私の父の本性なのです。自分と家の地位しか考えていない、欲望で汚れた幼稚な男です」
二人は、ニオンの言葉と目の前で騒ぎ立てる男を見て理解した。
この父親が自分の息子を罪人にしたてあげたに違いないと。
「申し訳ありません、兄上。……ぼくは、とんでもない間違いを」
「……すまなかった、ニオン。私が、こんな男の証言を鵜呑みにしたばっかりに……許してくれとは言わん」
謝罪を述べるミースとメリル。
しかしニオンは気にした様子も見せず、アドルに一歩詰め寄る。
「あなたは、いつも人を道具としか見てなかった。私もミースも母上のことも。……あなたのせいで母上は、死んだというのに!」
「……えっ?」
ニオンの衝撃的な発言に、ミースは思わず小さな声を漏らす。
そして例えようがない怒りが沸き立ち、歯を食い縛りながら口を開いた。
「……父上……兄上が言ってることは本当ですか?」
「……ちっ! 出来損ないしか産めぬクズ女めが。あんな女に子を孕ませたのが、そもそもの間違いだったか」
アドルが漏らしたのは呟くような小声だった。しかし、ミースははっきりとそれを聞き取っていた。
そしてミースは感情にまかせ駆け出そうとしたが、ニオンに腕を掴まれ制止された。
「もう一度言ってみろ! 貴様!」
怒りで我を見失ったミースは、怒号を闘技場に響かせた。
「それ以上近づくな! さあニオン、わしに従え! さもなくば分かるな、この小僧の首が落ちるぞ」
アドルは、アサムの首筋に短剣を密着させ脅迫する。
しかし、ニオンは冷静な面持ちで返答した。
「あなたは何か勘違いをしていますね。アサム殿は大人ですよ。非力に見えますが、高度な魔術を扱える」
「なにっ! ひぎゃあぁぁぁ!!」
アドルは電流でも流されたかのように全身の痺れに襲われた。
アサムが無詠唱で麻痺魔術を行使したのだ。
「僕は大丈夫です!」
「うむ。ミース、本気でやるといい」
ニオンは、アサムが仮面の男の腕から脱出したことを確認すると、ミースを抑えていた手を離した。
「くらえぇぇぇ!!」
「んばあぁぁぁ!!」
ミースは痺れて動けない男の顔面を怒りに任せて殴り飛ばす。
仮面が砕け、ズタズタの顔を面前に露にして、アドルは大の字に倒れて動かなくなった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
転生したら『塔』の主になった。ポイントでガチャ回してフロア増やしたら、いつの間にか世界最強のダンジョンになってた
季未
ファンタジー
【書き溜めがなくなるまで高頻度更新!♡٩( 'ω' )و】
気がつくとダンジョンコア(石)になっていた。
手持ちの資源はわずか。迫りくる野生の魔物やコアを狙う冒険者たち。 頼れるのは怪しげな「魔物ガチャ」だけ!?
傷ついた少女・リナを保護したことをきっかけにダンジョンは急速に進化を始める。
罠を張り巡らせた塔を建築し、資源を集め、強力な魔物をガチャで召喚!
人間と魔族、どこの勢力にも属さない独立した「最強のダンジョン」が今、産声を上げる!
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
初期スキルが便利すぎて異世界生活が楽しすぎる!
霜月雹花
ファンタジー
神の悪戯により死んでしまった主人公は、別の神の手により3つの便利なスキルを貰い異世界に転生する事になった。転生し、普通の人生を歩む筈が、又しても神の悪戯によってトラブルが起こり目が覚めると異世界で10歳の〝家無し名無し〟の状態になっていた。転生を勧めてくれた神からの手紙に代償として、希少な力を受け取った。
神によって人生を狂わされた主人公は、異世界で便利なスキルを使って生きて行くそんな物語。
書籍8巻11月24日発売します。
漫画版2巻まで発売中。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
Re:Monster(リモンスター)――怪物転生鬼――
金斬 児狐
ファンタジー
ある日、優秀だけど肝心な所が抜けている主人公は同僚と飲みに行った。酔っぱらった同僚を仕方無く家に運び、自分は飲みたらない酒を買い求めに行ったその帰り道、街灯の下に静かに佇む妹的存在兼ストーカーな少女と出逢い、そして、満月の夜に主人公は殺される事となった。どうしようもないバッド・エンドだ。
しかしこの話はそこから始まりを告げる。殺された主人公がなんと、ゴブリンに転生してしまったのだ。普通ならパニックになる所だろうがしかし切り替えが非常に早い主人公はそれでも生きていく事を決意。そして何故か持ち越してしまった能力と知識を駆使し、弱肉強食な世界で力強く生きていくのであった。
しかし彼はまだ知らない。全てはとある存在によって監視されているという事を……。
◆ ◆ ◆
今回は召喚から転生モノに挑戦。普通とはちょっと違った物語を目指します。主人公の能力は基本チート性能ですが、前作程では無いと思われます。
あと日記帳風? で気楽に書かせてもらうので、説明不足な所も多々あるでしょうが納得して下さい。
不定期更新、更新遅進です。
話数は少ないですが、その割には文量が多いので暇なら読んでやって下さい。
※ダイジェ禁止に伴いなろうでは本編を削除し、外伝を掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる