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第参章 水龍神様と涙雨の巫女と小さな龍の雫!~パパママ神様、今日も育児に奮闘中です!~
第24話 揺れる心と、守るための咆哮!
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「…さあ、僕と一緒に来ないかい?」
妖狐・弧月の、白く美しい手が、私の愛する娘・雫に向かって差し伸べられる。
その手は、まるで甘いお菓子か、綺麗な宝石みたいに、幼い子供の心を惹きつける魅力を放っていた。
雫の大きな瞳が、不安そうに揺らめく。その視線は、目の前で優しく微笑む弧月と、少し離れた場所で血の気の引いた顔で立ち尽くす私と水晶様とを、何度も、何度も往復している。
「雫ちゃん、怖がらなくていいんだよ」
弧月は、さらに言葉を重ねる。その声は、とろけるように甘い。
「ご両親は、君のその素晴らしい力を、きっと怖がっているんだ。だから、君をこの小さな村に縛り付けて、力を隠させようとする。でも、僕は違う。僕は君の力を、君という存在そのものを、誰よりも理解し、受け入れてあげられる。僕と来れば、君はもう、誰にも遠慮することなく、自由になれるんだよ?」
「…やめなさい」
私の、震える声が、その場に響いた。
「やめなさい! 雫の心に、そんな汚い言葉を吹き込まないで!」
私は一歩、また一歩と、娘のもとへ歩み寄る。弧月が放つ得体の知れないプレッシャーに、足がすくみそうになるのを必死でこらえる。
「雫! よく聞いて! あなたの力は、呪いなんかじゃないわ! あなたが、私たちの大切な宝物であることには、何も変わりないの! お祭りのことは、誰も雫のせいだなんて思ってない! みんな、ただ心配してるだけなのよ! あなたが、あなた自身を傷つけていることが、お母様は一番悲しいの…!」
涙で視界が歪む。でも、私は娘から目を逸らさなかった。
「だから、お願い…! 帰ってきて、雫! みんながいる、私たちのうちに、帰りましょう…!」
私の必死の叫び。そして、その後ろで、私と雫を何があっても守り抜くという、鋼のような決意をみなぎらせて佇む水晶様の気配。
雫の小さな心が、激しく揺れているのが分かった。
甘い言葉で全てを肯定してくれる、美しい見知らぬ人。
不器用だけど、必死に愛を伝えてくれる、お父様とお母様。
雫の瞳から、ぽろり、と大粒の涙がこぼれ落ちた。そして、その小さな唇が、か細く、震えながら動いた。
「……お母、…さま……」
その声は、私に届いた。
雫が、おそるおそる、私の方へ一歩、足を踏み出した――その瞬間!
「……やれやれ。これだから、人間の情愛というものは、実に面倒くさい」
弧月の顔から、すうっと、あの優しげな笑みが消え失せた。代わりに浮かんだのは、全てを見下すような、氷のように冷たい嘲りの表情。
「仕方ありませんねぇ。優しくご招待しようと思いましたが…どうやら、少し手荒な方法を使わないと、分かっていただけないようだ」
次の瞬間、弧月の体から、今までとは比べ物にならないほどの、禍々しい妖気が立ち昇った!
「フン、ならば力ずくで奪うまで。その類稀なる力、この弧月が、ありがたく頂戴するとしましょう!」
弧月の指先から、青白い狐火(きつねび)がいくつも生まれ、まるで生き物のように私たちに襲いかかってくる!
「萩乃! 雫を!」
水晶様が叫ぶのと同時に、彼の体から清冽な水のオーラが迸り、巨大な龍の頭をかたどった水流が、狐火を迎え撃つ!
ドッガアアアアン!!!
水と炎がぶつかり合い、凄まじい水蒸気が辺り一面に立ち込める。
(きゃあああ! な、なんなのよ、この展開はーっ!?)
私は咄嗟に雫を抱きしめ、その場にうずくまった。だけど、弧月の攻撃はそれだけじゃなかった。彼の妖気は、幻覚を見せて私たちの心を惑わそうとしてくる!
私の目の前に、水見里が再び干ばつに襲われる光景や、水晶様が私を置いてどこかへ行ってしまう幻が浮かび上がる。
「ダメ…! こんなの、嘘だ…!」
「ククク…どうです? 心の弱い人間には、堪えるでしょう?」
弧月の嘲笑が響く。
まずい…! このままじゃ、水晶様だけじゃ支えきれない…!
そう思った、まさにその時だった!
「ガッハッハッハッハ! なんだなんだぁ!? 俺様の可愛い孫娘を、寄ってたかっていじめる不届き者は、どこのどいつだァァァッ!!」
地響きと共に、空から岩のような巨体が降ってきた! いや、山の神・巌固様だ!
「あらあら、これはこれは…見過ごせない事態になっているようですわね」
ふわりと、もう一方から優雅な風と共に綾織様も舞い降りる!
「巌固様! 綾織様!」
「よう、小娘! 心配すんな! この山の神・巌固様が来たからには、あんなキツネ野郎、一捻りにしてくれるわ!」
「水様、萩乃さん、大丈夫!? あの妖狐…相当な手練れよ。油断は禁物だわ!」
仲間たちの登場に、私の心に、そして水晶様の瞳に、再び強い光が宿る!
一方、弧月は、突如現れた二柱の強力な神様に、さすがに驚いたように眉をひそめた。
「ほう…山の神に、風の女神まで。これはこれは、賑やかになってきましたねぇ。ですが、多勢に無勢と見るのが、賢い狐というもの」
弧月は、私たち四人を一瞥すると、すっと口の端を吊り上げた。
「今日のところは、ご挨拶ということで、これにて失礼いたしましょう。…また、お会いしに来ますよ、可愛い可愛い、龍の御嬢さん。次にお会いする時こそ、あなたを、素晴らしい世界へ連れて行ってさしあげますからねぇ…」
そう言うと、弧月は不気味な笑みを残して、かき消すようにその姿を消してしまった。彼の放っていた禍々しい妖気も、嘘のように消え去っている。
嵐が、過ぎ去った。
後に残されたのは、ぐっしょりと涙で濡れた私の腕の中で、わんわんと声を上げて泣きじゃくる、小さな娘の姿だけだった。
「うわぁぁぁん! お母様ぁ! お父様ぁ! こわかったよぉぉぉ!」
「雫…! よかった、無事で…! もう大丈夫よ、大丈夫だからね…!」
私は、小さな体を力いっぱい抱きしめた。水晶様も、巌固様も、綾織様も、みんな、今はただ、傷ついた娘を囲んで、静かに、そして険しい顔で立ち尽くしていた。
敵の脅威は去った。でも、私たちの戦いは、まだ始まったばかりなのだということを、誰もが理解していた。
(次回、打倒・妖狐! 娘を守るため、神様一家と仲間たちの、猛特訓が始まる!?)
妖狐・弧月の、白く美しい手が、私の愛する娘・雫に向かって差し伸べられる。
その手は、まるで甘いお菓子か、綺麗な宝石みたいに、幼い子供の心を惹きつける魅力を放っていた。
雫の大きな瞳が、不安そうに揺らめく。その視線は、目の前で優しく微笑む弧月と、少し離れた場所で血の気の引いた顔で立ち尽くす私と水晶様とを、何度も、何度も往復している。
「雫ちゃん、怖がらなくていいんだよ」
弧月は、さらに言葉を重ねる。その声は、とろけるように甘い。
「ご両親は、君のその素晴らしい力を、きっと怖がっているんだ。だから、君をこの小さな村に縛り付けて、力を隠させようとする。でも、僕は違う。僕は君の力を、君という存在そのものを、誰よりも理解し、受け入れてあげられる。僕と来れば、君はもう、誰にも遠慮することなく、自由になれるんだよ?」
「…やめなさい」
私の、震える声が、その場に響いた。
「やめなさい! 雫の心に、そんな汚い言葉を吹き込まないで!」
私は一歩、また一歩と、娘のもとへ歩み寄る。弧月が放つ得体の知れないプレッシャーに、足がすくみそうになるのを必死でこらえる。
「雫! よく聞いて! あなたの力は、呪いなんかじゃないわ! あなたが、私たちの大切な宝物であることには、何も変わりないの! お祭りのことは、誰も雫のせいだなんて思ってない! みんな、ただ心配してるだけなのよ! あなたが、あなた自身を傷つけていることが、お母様は一番悲しいの…!」
涙で視界が歪む。でも、私は娘から目を逸らさなかった。
「だから、お願い…! 帰ってきて、雫! みんながいる、私たちのうちに、帰りましょう…!」
私の必死の叫び。そして、その後ろで、私と雫を何があっても守り抜くという、鋼のような決意をみなぎらせて佇む水晶様の気配。
雫の小さな心が、激しく揺れているのが分かった。
甘い言葉で全てを肯定してくれる、美しい見知らぬ人。
不器用だけど、必死に愛を伝えてくれる、お父様とお母様。
雫の瞳から、ぽろり、と大粒の涙がこぼれ落ちた。そして、その小さな唇が、か細く、震えながら動いた。
「……お母、…さま……」
その声は、私に届いた。
雫が、おそるおそる、私の方へ一歩、足を踏み出した――その瞬間!
「……やれやれ。これだから、人間の情愛というものは、実に面倒くさい」
弧月の顔から、すうっと、あの優しげな笑みが消え失せた。代わりに浮かんだのは、全てを見下すような、氷のように冷たい嘲りの表情。
「仕方ありませんねぇ。優しくご招待しようと思いましたが…どうやら、少し手荒な方法を使わないと、分かっていただけないようだ」
次の瞬間、弧月の体から、今までとは比べ物にならないほどの、禍々しい妖気が立ち昇った!
「フン、ならば力ずくで奪うまで。その類稀なる力、この弧月が、ありがたく頂戴するとしましょう!」
弧月の指先から、青白い狐火(きつねび)がいくつも生まれ、まるで生き物のように私たちに襲いかかってくる!
「萩乃! 雫を!」
水晶様が叫ぶのと同時に、彼の体から清冽な水のオーラが迸り、巨大な龍の頭をかたどった水流が、狐火を迎え撃つ!
ドッガアアアアン!!!
水と炎がぶつかり合い、凄まじい水蒸気が辺り一面に立ち込める。
(きゃあああ! な、なんなのよ、この展開はーっ!?)
私は咄嗟に雫を抱きしめ、その場にうずくまった。だけど、弧月の攻撃はそれだけじゃなかった。彼の妖気は、幻覚を見せて私たちの心を惑わそうとしてくる!
私の目の前に、水見里が再び干ばつに襲われる光景や、水晶様が私を置いてどこかへ行ってしまう幻が浮かび上がる。
「ダメ…! こんなの、嘘だ…!」
「ククク…どうです? 心の弱い人間には、堪えるでしょう?」
弧月の嘲笑が響く。
まずい…! このままじゃ、水晶様だけじゃ支えきれない…!
そう思った、まさにその時だった!
「ガッハッハッハッハ! なんだなんだぁ!? 俺様の可愛い孫娘を、寄ってたかっていじめる不届き者は、どこのどいつだァァァッ!!」
地響きと共に、空から岩のような巨体が降ってきた! いや、山の神・巌固様だ!
「あらあら、これはこれは…見過ごせない事態になっているようですわね」
ふわりと、もう一方から優雅な風と共に綾織様も舞い降りる!
「巌固様! 綾織様!」
「よう、小娘! 心配すんな! この山の神・巌固様が来たからには、あんなキツネ野郎、一捻りにしてくれるわ!」
「水様、萩乃さん、大丈夫!? あの妖狐…相当な手練れよ。油断は禁物だわ!」
仲間たちの登場に、私の心に、そして水晶様の瞳に、再び強い光が宿る!
一方、弧月は、突如現れた二柱の強力な神様に、さすがに驚いたように眉をひそめた。
「ほう…山の神に、風の女神まで。これはこれは、賑やかになってきましたねぇ。ですが、多勢に無勢と見るのが、賢い狐というもの」
弧月は、私たち四人を一瞥すると、すっと口の端を吊り上げた。
「今日のところは、ご挨拶ということで、これにて失礼いたしましょう。…また、お会いしに来ますよ、可愛い可愛い、龍の御嬢さん。次にお会いする時こそ、あなたを、素晴らしい世界へ連れて行ってさしあげますからねぇ…」
そう言うと、弧月は不気味な笑みを残して、かき消すようにその姿を消してしまった。彼の放っていた禍々しい妖気も、嘘のように消え去っている。
嵐が、過ぎ去った。
後に残されたのは、ぐっしょりと涙で濡れた私の腕の中で、わんわんと声を上げて泣きじゃくる、小さな娘の姿だけだった。
「うわぁぁぁん! お母様ぁ! お父様ぁ! こわかったよぉぉぉ!」
「雫…! よかった、無事で…! もう大丈夫よ、大丈夫だからね…!」
私は、小さな体を力いっぱい抱きしめた。水晶様も、巌固様も、綾織様も、みんな、今はただ、傷ついた娘を囲んで、静かに、そして険しい顔で立ち尽くしていた。
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