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「エリス、今日は城を案内したいんだが、都合はどうだ?」
朝の光が差し込むサロンに、気安い調子の声が響いた。
顔を上げると、そこに立っているのは――もちろんレオン殿下である。
私は思わず紅茶を吹き出しそうになった。
「殿下……! わざわざ私の宿舎までいらして、しかも朝一番から……」
「君と過ごす時間はできる限り確保したいんだ。遠慮はしないでくれ」
さらりとそんなことを言われれば、こちらの心臓がもたない。
だが、殿下の金の瞳はまっすぐで、からかいの色は微塵もなかった。
「……それでしたら、ありがたくお受けいたしますわ」
私がそう答えると、レオン殿下は満足げに頷き、私の手を取って立ち上がらせた。
ヴァルトラント王国の城は、想像以上に壮麗だった。
高い天井に描かれた壁画、広大な庭園に咲き誇る花々、兵士たちの引き締まった表情。
アルメリア領で育った私にとっては、すべてが新鮮で胸を躍らせる光景だった。
「この城には歴代の王が築いた歴史が刻まれている。君の目にはどう映る?」
「ええ、とても……生き生きとしているように感じます。人々が誇りを持っているのが伝わってきて……素敵ですわ」
そう答えると、レオン殿下はふっと目を細めた。
「やはり君は特別だな。多くの者はただ“豪奢だ”としか言わないのに」
「と、特別だなんて……」
頬に熱が上る。
けれど殿下は真顔のまま、言葉を重ねてきた。
「特別さ。君の瞳は真実を映す。表面だけを飾るものではなく、その奥にある想いを見ている」
「……」
その視線に捕らえられて、思わず言葉を失った。
心の奥にしまい込んできた孤独や痛みを、すべて見透かされているようで。
「……殿下。そんなふうに仰られると、私は……」
「照れるか?」
「……ええ、少し」
正直に打ち明けると、レオン殿下は少年のように笑った。
昼食の席では、さらに驚くことがあった。
テラスに並んだ料理の数々はどれも豪勢で、見たことのない食材ばかり。
私が恐る恐る手を伸ばすと、殿下は自らナイフを取り、肉を切り分けて皿に盛ってくれた。
「殿下!? そのようなことをなさらなくても……」
「気にするな。君に一番美味しい部分を食べてほしいんだ」
自然な仕草でそんなことを言うものだから、胸の鼓動が落ち着かない。
……アレクシス殿下の隣にいた頃、食事の場では私は常に完璧な所作を求められ、息苦しさしか感じなかった。
なのに今は。
同じ食卓で、こんなにも心が温かくなるなんて。
「……ありがとうございます。いただきますわ」
笑みをこぼしながら肉を口に運ぶと、驚くほど柔らかく、旨味が口いっぱいに広がった。
レオン殿下が満足そうに頷く。
「君が笑うと、俺も嬉しい。もっと笑わせたくなる」
――どうしてこんなに、心を揺さぶる言葉ばかりくれるのだろう。
胸の奥で、何かが少しずつほどけていくのを感じた。
その日の夕暮れ。
庭園を散歩していると、レオン殿下がふと立ち止まり、真剣な面持ちでこちらを見た。
「エリス。君は……かつて婚約していた相手を捨てられた、と聞いた」
「っ……」
その話題が出るとは思わず、息を呑んだ。
殿下の瞳は優しいが、逃げ場を与えない。
「……そうです。彼は私ではなく、他の令嬢を選びました」
「君を裏切るとは、愚か者だな」
きっぱりとした声。
私が長年心に抱えてきた痛みを、あっさりと断ち切るような強さがそこにはあった。
「俺なら絶対に手放さない。……エリス、君はそれほどの価値を持つ女性だ」
真剣な言葉に、胸が熱くなる。
返事をしようとしても、声にならなかった。
そんな私を見て、殿下は一歩近づき、そっと手を取った。
温かな掌が、心の奥まで届いてくるようで。
「君が望むなら、俺は……」
その続きを聞く前に、従者が駆け込んできた。
「殿下! 急ぎの報せが――」
「……なんだ」
従者が耳打ちすると、殿下の表情が険しくなる。
「エリス、すまない。どうやら一波乱ありそうだ」
「……?」
殿下は一瞬、迷うように私を見たが、すぐに決意の色を宿した。
「近いうちに詳しく話そう。だが一つだけ覚えておいてくれ――俺は君を守る」
そう言い残し、殿下は足早に去っていった。
その夜。
私は自室の窓辺に座り、月を仰いでいた。
殿下の言葉が、胸の奥で何度も反響している。
「俺なら絶対に手放さない」――あの真剣な眼差し。
けれど、同時に不安も胸をよぎる。
急ぎの報せとは何だったのだろう。
やがて、父から届いた新たな手紙を開いた私は、目を見開いた。
――アレクシス殿下とリリアナの関係に、ついに大きな亀裂が入ったという。
彼女の不貞の証拠が発覚し、王宮は大混乱。
アレクシス殿下は半ば狂ったようにリリアナを庇っているが、臣下も貴族も皆、呆れ果てている。
そして。
――なんと、私の名を口にして「やはりエリスこそ王妃に相応しかった」と嘆いているらしいのだ。
「……ふふ」
思わず笑いが漏れた。
今さら、何を。
浮気相手を選んだのは殿下ご自身。
その結果を受け入れられず、私の名を持ち出すなど――愚かしいにもほどがある。
窓の外には、ヴァルトラントの城が月明かりに照らされていた。
そこで待っているのは、真っ直ぐに私を見つめてくれる王子。
胸の奥に宿る新しい光を感じながら、私は小さく囁いた。
「――もう、二度と間違えたりはしませんわ」
朝の光が差し込むサロンに、気安い調子の声が響いた。
顔を上げると、そこに立っているのは――もちろんレオン殿下である。
私は思わず紅茶を吹き出しそうになった。
「殿下……! わざわざ私の宿舎までいらして、しかも朝一番から……」
「君と過ごす時間はできる限り確保したいんだ。遠慮はしないでくれ」
さらりとそんなことを言われれば、こちらの心臓がもたない。
だが、殿下の金の瞳はまっすぐで、からかいの色は微塵もなかった。
「……それでしたら、ありがたくお受けいたしますわ」
私がそう答えると、レオン殿下は満足げに頷き、私の手を取って立ち上がらせた。
ヴァルトラント王国の城は、想像以上に壮麗だった。
高い天井に描かれた壁画、広大な庭園に咲き誇る花々、兵士たちの引き締まった表情。
アルメリア領で育った私にとっては、すべてが新鮮で胸を躍らせる光景だった。
「この城には歴代の王が築いた歴史が刻まれている。君の目にはどう映る?」
「ええ、とても……生き生きとしているように感じます。人々が誇りを持っているのが伝わってきて……素敵ですわ」
そう答えると、レオン殿下はふっと目を細めた。
「やはり君は特別だな。多くの者はただ“豪奢だ”としか言わないのに」
「と、特別だなんて……」
頬に熱が上る。
けれど殿下は真顔のまま、言葉を重ねてきた。
「特別さ。君の瞳は真実を映す。表面だけを飾るものではなく、その奥にある想いを見ている」
「……」
その視線に捕らえられて、思わず言葉を失った。
心の奥にしまい込んできた孤独や痛みを、すべて見透かされているようで。
「……殿下。そんなふうに仰られると、私は……」
「照れるか?」
「……ええ、少し」
正直に打ち明けると、レオン殿下は少年のように笑った。
昼食の席では、さらに驚くことがあった。
テラスに並んだ料理の数々はどれも豪勢で、見たことのない食材ばかり。
私が恐る恐る手を伸ばすと、殿下は自らナイフを取り、肉を切り分けて皿に盛ってくれた。
「殿下!? そのようなことをなさらなくても……」
「気にするな。君に一番美味しい部分を食べてほしいんだ」
自然な仕草でそんなことを言うものだから、胸の鼓動が落ち着かない。
……アレクシス殿下の隣にいた頃、食事の場では私は常に完璧な所作を求められ、息苦しさしか感じなかった。
なのに今は。
同じ食卓で、こんなにも心が温かくなるなんて。
「……ありがとうございます。いただきますわ」
笑みをこぼしながら肉を口に運ぶと、驚くほど柔らかく、旨味が口いっぱいに広がった。
レオン殿下が満足そうに頷く。
「君が笑うと、俺も嬉しい。もっと笑わせたくなる」
――どうしてこんなに、心を揺さぶる言葉ばかりくれるのだろう。
胸の奥で、何かが少しずつほどけていくのを感じた。
その日の夕暮れ。
庭園を散歩していると、レオン殿下がふと立ち止まり、真剣な面持ちでこちらを見た。
「エリス。君は……かつて婚約していた相手を捨てられた、と聞いた」
「っ……」
その話題が出るとは思わず、息を呑んだ。
殿下の瞳は優しいが、逃げ場を与えない。
「……そうです。彼は私ではなく、他の令嬢を選びました」
「君を裏切るとは、愚か者だな」
きっぱりとした声。
私が長年心に抱えてきた痛みを、あっさりと断ち切るような強さがそこにはあった。
「俺なら絶対に手放さない。……エリス、君はそれほどの価値を持つ女性だ」
真剣な言葉に、胸が熱くなる。
返事をしようとしても、声にならなかった。
そんな私を見て、殿下は一歩近づき、そっと手を取った。
温かな掌が、心の奥まで届いてくるようで。
「君が望むなら、俺は……」
その続きを聞く前に、従者が駆け込んできた。
「殿下! 急ぎの報せが――」
「……なんだ」
従者が耳打ちすると、殿下の表情が険しくなる。
「エリス、すまない。どうやら一波乱ありそうだ」
「……?」
殿下は一瞬、迷うように私を見たが、すぐに決意の色を宿した。
「近いうちに詳しく話そう。だが一つだけ覚えておいてくれ――俺は君を守る」
そう言い残し、殿下は足早に去っていった。
その夜。
私は自室の窓辺に座り、月を仰いでいた。
殿下の言葉が、胸の奥で何度も反響している。
「俺なら絶対に手放さない」――あの真剣な眼差し。
けれど、同時に不安も胸をよぎる。
急ぎの報せとは何だったのだろう。
やがて、父から届いた新たな手紙を開いた私は、目を見開いた。
――アレクシス殿下とリリアナの関係に、ついに大きな亀裂が入ったという。
彼女の不貞の証拠が発覚し、王宮は大混乱。
アレクシス殿下は半ば狂ったようにリリアナを庇っているが、臣下も貴族も皆、呆れ果てている。
そして。
――なんと、私の名を口にして「やはりエリスこそ王妃に相応しかった」と嘆いているらしいのだ。
「……ふふ」
思わず笑いが漏れた。
今さら、何を。
浮気相手を選んだのは殿下ご自身。
その結果を受け入れられず、私の名を持ち出すなど――愚かしいにもほどがある。
窓の外には、ヴァルトラントの城が月明かりに照らされていた。
そこで待っているのは、真っ直ぐに私を見つめてくれる王子。
胸の奥に宿る新しい光を感じながら、私は小さく囁いた。
「――もう、二度と間違えたりはしませんわ」
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