【完結】未来の息子がやってきた！？

未来の息子がやってきた！？

１８

「しゃがんでっ！」
「…っ！？…ソフィアさん！」

　学園へ移動するとまさに人工獣キメラに喰われそうになっている学生がいた。それを私はハラディで切りかかる。しかし人工獣キメラへ致命傷を与えることは出来ず、腹にかすり傷をつけただけだった。

（…なんて硬いの…。身体が鋼みたい…。）

　背に庇った学生を見ると人工獣キメラに噛まれたのか足が抉れており骨が見えていた。人工獣キメラへクロスボウを放ち距離を作りながら学生の足へと手を添え治癒魔法をかける。

「これで動けるよね。移動しながら状況を教えて。」
「はっ！はいっ！」



　戦況は思っていたより悪かった。一番人工獣キメラが多く発生している場所には教師陣が集まり討伐に当たっているとのことだが、学園全体に人工獣キメラが散発しており、戦力が分散してしまっている。


「一番怪我人が出てそうな場所は？」

　襲い掛かってくる魔獣へと攻撃しながら走り抜ける。魔獣やら人工獣キメラやらが蔓延はびこっており移動にも一苦労だ。

「多分、南の門前かと…！そこの門が崩れて結界が壊れてしまったんです…。そこから人工獣キメラが外に出ないように多くの学生が割り当てられてます！」
「分かった！そこに行こう！」

　目の前の魔獣たちを駆除して移動したいが時間が惜しい。移動魔法を使って南門へと一気に移動した。