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プロローグ
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「本日は誠に悲しいお知らせがあります。3ーA組の金谷宗介君が行方不明となりました」
校長の朝礼。全校生徒が集められた中で発した言葉はまさに悲観な出来事だ。しかし、生徒達は心配そうにしながらも騒がずにどこか慣れている様子が見られる。なぜならーー
ーーまたか。これで49人目だ。
「おいおいついに1人になっちまったよ」
「私、3-A組じゃなくて良かったわ…」
「ってことはあの子ももうすぐ………」
俺、佐賀星矢は呪われのクラスと呼ばれる3-A組の唯一行方不明になってない男だ。
初めは一学期最初に行方不明になったのは俺の親友だった須藤剛だ。そのときは酷く泣いたよ。そしてその次も偶然か分からないけど次々と同じ仲良しグループの奴らが行方不明になった。
そのときあたりから少し感情が無くなっていた。なんで俺以外の仲良い奴が行方不明になるのかと分からなかった。
そこに野次馬してきた奴らに煽られ、クラスではひとりぼっちになってしまった。だが、それも一時の出来事だ。他の奴らのグループも行方不明者が増えて一つずつ崩壊していったのだ。
「星矢君?今日も帰っていいわよ。帰り道には気を付けて……」
担任の松山千里先生が優しく声を掛けてくれる。俺を励まそうとしてくれているが、先生の声は震えていた。先生も悲しくて堪らないのだろう。
俺は先生の言葉通りそのまま家に直行する。その直後、足の震えが止まらなくなる。やはり隠し通すことは不可能だったようだ。
全身が震え始める。
「怖いなぁ……」
ーーするとその瞬間視界が真っ黒になる。
「ッ!?」
視界が明るくなると目の前にはまるでベテランの農夫が生涯の全てを掛けて作った畑のような景色が広がっていた。そしてそこには漫画で言う神様的な人物と小さく、ふわふわと飛んでいる妖精的な子もいた。
「おめでとうございまーす!!」
妖精二匹が笑顔で俺の周りを飛び回る。
「……は?」
「転移者50人目記念者に選ばれました!!!」
「………ん?」
転移者50人目って………いや、どゆこと?
「あぁ、すまんの。説明不足じゃったな。ここは転移者を送り出す神界にある中でも特別な場所じゃ」
転移者?まさかあの漫画や小説でよく見る異世界転移?けど俺は死んでもないし、魔法陣らしきものも見てないのに何故だ?
「うむ。お前さんの言う通りだ」
「うわ、心読みやがった」
「……今回はな、お主ら3-A組という組織から異世界適正が極めて高い人物を大量に検出したのじゃ。それで異世界を救って貰うべく、全員を強制転移させた訳じゃ」
「なるほど。ってことは死んだ訳じゃないんですね。そしてもう一つ質問です、何故俺が最後なんですか?」
「あぁ。それはお主がぼっちじゃから」
「へ?」
「いや、今回グループ毎に順番で転移させたんじゃが、お主はどこのグループとも仲良い関係を持たれていなかったから最後にしたのじゃ」
うそ!?もしかしてあいつら俺のこと親友………どころか友達と思ってなかったのか!?
ずっと親友だと思ってたのにこう言われるとさすがに落ち込むな……
「そんな可哀想なお前さんじゃが、その悲しみは報われるぞ」
「?」
「異世界に行ってからのお楽しみじゃ」
すると視界が再び真っ黒になるーー
校長の朝礼。全校生徒が集められた中で発した言葉はまさに悲観な出来事だ。しかし、生徒達は心配そうにしながらも騒がずにどこか慣れている様子が見られる。なぜならーー
ーーまたか。これで49人目だ。
「おいおいついに1人になっちまったよ」
「私、3-A組じゃなくて良かったわ…」
「ってことはあの子ももうすぐ………」
俺、佐賀星矢は呪われのクラスと呼ばれる3-A組の唯一行方不明になってない男だ。
初めは一学期最初に行方不明になったのは俺の親友だった須藤剛だ。そのときは酷く泣いたよ。そしてその次も偶然か分からないけど次々と同じ仲良しグループの奴らが行方不明になった。
そのときあたりから少し感情が無くなっていた。なんで俺以外の仲良い奴が行方不明になるのかと分からなかった。
そこに野次馬してきた奴らに煽られ、クラスではひとりぼっちになってしまった。だが、それも一時の出来事だ。他の奴らのグループも行方不明者が増えて一つずつ崩壊していったのだ。
「星矢君?今日も帰っていいわよ。帰り道には気を付けて……」
担任の松山千里先生が優しく声を掛けてくれる。俺を励まそうとしてくれているが、先生の声は震えていた。先生も悲しくて堪らないのだろう。
俺は先生の言葉通りそのまま家に直行する。その直後、足の震えが止まらなくなる。やはり隠し通すことは不可能だったようだ。
全身が震え始める。
「怖いなぁ……」
ーーするとその瞬間視界が真っ黒になる。
「ッ!?」
視界が明るくなると目の前にはまるでベテランの農夫が生涯の全てを掛けて作った畑のような景色が広がっていた。そしてそこには漫画で言う神様的な人物と小さく、ふわふわと飛んでいる妖精的な子もいた。
「おめでとうございまーす!!」
妖精二匹が笑顔で俺の周りを飛び回る。
「……は?」
「転移者50人目記念者に選ばれました!!!」
「………ん?」
転移者50人目って………いや、どゆこと?
「あぁ、すまんの。説明不足じゃったな。ここは転移者を送り出す神界にある中でも特別な場所じゃ」
転移者?まさかあの漫画や小説でよく見る異世界転移?けど俺は死んでもないし、魔法陣らしきものも見てないのに何故だ?
「うむ。お前さんの言う通りだ」
「うわ、心読みやがった」
「……今回はな、お主ら3-A組という組織から異世界適正が極めて高い人物を大量に検出したのじゃ。それで異世界を救って貰うべく、全員を強制転移させた訳じゃ」
「なるほど。ってことは死んだ訳じゃないんですね。そしてもう一つ質問です、何故俺が最後なんですか?」
「あぁ。それはお主がぼっちじゃから」
「へ?」
「いや、今回グループ毎に順番で転移させたんじゃが、お主はどこのグループとも仲良い関係を持たれていなかったから最後にしたのじゃ」
うそ!?もしかしてあいつら俺のこと親友………どころか友達と思ってなかったのか!?
ずっと親友だと思ってたのにこう言われるとさすがに落ち込むな……
「そんな可哀想なお前さんじゃが、その悲しみは報われるぞ」
「?」
「異世界に行ってからのお楽しみじゃ」
すると視界が再び真っ黒になるーー
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