1 / 8
プロローグ
しおりを挟む
「本日は誠に悲しいお知らせがあります。3ーA組の金谷宗介君が行方不明となりました」
校長の朝礼。全校生徒が集められた中で発した言葉はまさに悲観な出来事だ。しかし、生徒達は心配そうにしながらも騒がずにどこか慣れている様子が見られる。なぜならーー
ーーまたか。これで49人目だ。
「おいおいついに1人になっちまったよ」
「私、3-A組じゃなくて良かったわ…」
「ってことはあの子ももうすぐ………」
俺、佐賀星矢は呪われのクラスと呼ばれる3-A組の唯一行方不明になってない男だ。
初めは一学期最初に行方不明になったのは俺の親友だった須藤剛だ。そのときは酷く泣いたよ。そしてその次も偶然か分からないけど次々と同じ仲良しグループの奴らが行方不明になった。
そのときあたりから少し感情が無くなっていた。なんで俺以外の仲良い奴が行方不明になるのかと分からなかった。
そこに野次馬してきた奴らに煽られ、クラスではひとりぼっちになってしまった。だが、それも一時の出来事だ。他の奴らのグループも行方不明者が増えて一つずつ崩壊していったのだ。
「星矢君?今日も帰っていいわよ。帰り道には気を付けて……」
担任の松山千里先生が優しく声を掛けてくれる。俺を励まそうとしてくれているが、先生の声は震えていた。先生も悲しくて堪らないのだろう。
俺は先生の言葉通りそのまま家に直行する。その直後、足の震えが止まらなくなる。やはり隠し通すことは不可能だったようだ。
全身が震え始める。
「怖いなぁ……」
ーーするとその瞬間視界が真っ黒になる。
「ッ!?」
視界が明るくなると目の前にはまるでベテランの農夫が生涯の全てを掛けて作った畑のような景色が広がっていた。そしてそこには漫画で言う神様的な人物と小さく、ふわふわと飛んでいる妖精的な子もいた。
「おめでとうございまーす!!」
妖精二匹が笑顔で俺の周りを飛び回る。
「……は?」
「転移者50人目記念者に選ばれました!!!」
「………ん?」
転移者50人目って………いや、どゆこと?
「あぁ、すまんの。説明不足じゃったな。ここは転移者を送り出す神界にある中でも特別な場所じゃ」
転移者?まさかあの漫画や小説でよく見る異世界転移?けど俺は死んでもないし、魔法陣らしきものも見てないのに何故だ?
「うむ。お前さんの言う通りだ」
「うわ、心読みやがった」
「……今回はな、お主ら3-A組という組織から異世界適正が極めて高い人物を大量に検出したのじゃ。それで異世界を救って貰うべく、全員を強制転移させた訳じゃ」
「なるほど。ってことは死んだ訳じゃないんですね。そしてもう一つ質問です、何故俺が最後なんですか?」
「あぁ。それはお主がぼっちじゃから」
「へ?」
「いや、今回グループ毎に順番で転移させたんじゃが、お主はどこのグループとも仲良い関係を持たれていなかったから最後にしたのじゃ」
うそ!?もしかしてあいつら俺のこと親友………どころか友達と思ってなかったのか!?
ずっと親友だと思ってたのにこう言われるとさすがに落ち込むな……
「そんな可哀想なお前さんじゃが、その悲しみは報われるぞ」
「?」
「異世界に行ってからのお楽しみじゃ」
すると視界が再び真っ黒になるーー
校長の朝礼。全校生徒が集められた中で発した言葉はまさに悲観な出来事だ。しかし、生徒達は心配そうにしながらも騒がずにどこか慣れている様子が見られる。なぜならーー
ーーまたか。これで49人目だ。
「おいおいついに1人になっちまったよ」
「私、3-A組じゃなくて良かったわ…」
「ってことはあの子ももうすぐ………」
俺、佐賀星矢は呪われのクラスと呼ばれる3-A組の唯一行方不明になってない男だ。
初めは一学期最初に行方不明になったのは俺の親友だった須藤剛だ。そのときは酷く泣いたよ。そしてその次も偶然か分からないけど次々と同じ仲良しグループの奴らが行方不明になった。
そのときあたりから少し感情が無くなっていた。なんで俺以外の仲良い奴が行方不明になるのかと分からなかった。
そこに野次馬してきた奴らに煽られ、クラスではひとりぼっちになってしまった。だが、それも一時の出来事だ。他の奴らのグループも行方不明者が増えて一つずつ崩壊していったのだ。
「星矢君?今日も帰っていいわよ。帰り道には気を付けて……」
担任の松山千里先生が優しく声を掛けてくれる。俺を励まそうとしてくれているが、先生の声は震えていた。先生も悲しくて堪らないのだろう。
俺は先生の言葉通りそのまま家に直行する。その直後、足の震えが止まらなくなる。やはり隠し通すことは不可能だったようだ。
全身が震え始める。
「怖いなぁ……」
ーーするとその瞬間視界が真っ黒になる。
「ッ!?」
視界が明るくなると目の前にはまるでベテランの農夫が生涯の全てを掛けて作った畑のような景色が広がっていた。そしてそこには漫画で言う神様的な人物と小さく、ふわふわと飛んでいる妖精的な子もいた。
「おめでとうございまーす!!」
妖精二匹が笑顔で俺の周りを飛び回る。
「……は?」
「転移者50人目記念者に選ばれました!!!」
「………ん?」
転移者50人目って………いや、どゆこと?
「あぁ、すまんの。説明不足じゃったな。ここは転移者を送り出す神界にある中でも特別な場所じゃ」
転移者?まさかあの漫画や小説でよく見る異世界転移?けど俺は死んでもないし、魔法陣らしきものも見てないのに何故だ?
「うむ。お前さんの言う通りだ」
「うわ、心読みやがった」
「……今回はな、お主ら3-A組という組織から異世界適正が極めて高い人物を大量に検出したのじゃ。それで異世界を救って貰うべく、全員を強制転移させた訳じゃ」
「なるほど。ってことは死んだ訳じゃないんですね。そしてもう一つ質問です、何故俺が最後なんですか?」
「あぁ。それはお主がぼっちじゃから」
「へ?」
「いや、今回グループ毎に順番で転移させたんじゃが、お主はどこのグループとも仲良い関係を持たれていなかったから最後にしたのじゃ」
うそ!?もしかしてあいつら俺のこと親友………どころか友達と思ってなかったのか!?
ずっと親友だと思ってたのにこう言われるとさすがに落ち込むな……
「そんな可哀想なお前さんじゃが、その悲しみは報われるぞ」
「?」
「異世界に行ってからのお楽しみじゃ」
すると視界が再び真っ黒になるーー
0
あなたにおすすめの小説
勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?
猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」
「え?なんて?」
私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。
彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。
私が聖女であることが、どれほど重要なことか。
聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。
―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。
前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。
生贄にされた少年。故郷を離れてゆるりと暮らす。
水定ゆう
ファンタジー
村の仕来りで生贄にされた少年、天月・オボロナ。魔物が蠢く危険な森で死を覚悟した天月は、三人の異形の者たちに命を救われる。
異形の者たちの弟子となった天月は、数年後故郷を離れ、魔物による被害と魔法の溢れる町でバイトをしながら冒険者活動を続けていた。
そこで待ち受けるのは数々の陰謀や危険な魔物たち。
生贄として魔物に捧げられた少年は、冒険者活動を続けながらゆるりと日常を満喫する!
※とりあえず、一時完結いたしました。
今後は、短編や別タイトルで続けていくと思いますが、今回はここまで。
その際は、ぜひ読んでいただけると幸いです。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました
まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。
その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。
理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。
……笑えない。
人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。
だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!?
気づけば――
記憶喪失の魔王の娘
迫害された獣人一家
古代魔法を使うエルフの美少女
天然ドジな女神
理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ
などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕!
ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに……
魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。
「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」
これは、追放された“地味なおっさん”が、
異種族たちとスローライフしながら、
世界を救ってしまう(予定)のお話である。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる