異世界転移したら失踪していたクラスメイトと再会したんだが 〜50人目記念で最強になった俺は異世界を無双する〜

7話 初陣

「やばい！君！早く逃げろ！」

    と、言っている最中にダークフェニックスは攻撃の手を繰り出す。4人全員に当たる面積での最大スピード突撃での攻撃を繰り出す。

「よいしょ！」

    とりあえず何すればいいか分からないからダークフェニックスの突撃を抑えてみようかな。できるかわからんけど。

     両手を前に突き出し、ダークフェニックスの正面に立つ。Sランク冒険者が何か言っているけど、悪いけど無視させてもらおう。

「キョエー！！！」

    ダークフェニックスの雄叫びとの突撃。常人なら一撃であの世行きであろう。しかしーー

「キョエ？」

「えっ！？」

「とりゃぁ！！」

     ダークフェニックスを両手で抑え込み、そのまま持ち上げ砲丸投げのように前方へ投げる。

「うそ！？」

「君は一体……………」

「とりあえずダークフェニックスに集中しましょう！」

    俺は当たり前のように振る舞い、戦闘へ意識を向ける。
     しかしその心は…………『汗汗汗汗』

     思った以上に強すぎて焦っている。こんなにも俺の能力がチートだとは思わなかった。いくら厨二病な俺でもこれには引いてしまう。絶対に神に選ばれし世代だとバレてしまうのではないか！？

「キョエーーー！」

「うるさい！」

     考えこどをしているのにうるさい鳥だぜ。

    Sランク冒険者でさえ血を吐く最上位魔物ダークフェニックスの攻撃を簡単にあしらう。

「強すぎないか！？こんなにも強いとは……………」

「まっまさか！？いや、でもあいつらはこんなじゃないっしょ！ 」

「………………」

     リーダーのアイズは顔が固まりながら小さく、そして軽く絶望している。
     双剣士のビーズは慌てて推測を行った。おそらく俺が神に選ばれし世代だと予想したのだろう。しかし、何か引っかかる点があるようだ。
       そして金髪ギャルのユミンは戦慄し、唾を呑み込む。おそらく何も見えていないだろう。

「これで終わりだ！」

     ダークフェニックスの頭部を鷲掴みにして地中に叩きつけ、大きなクレーターを生み出す。もうダークフェニックスの意識は無いようだ。

「では！お疲れ様でした！」
   
「ちょっと待つっしょ！」

    サッとこの場を離れようとしたが、素早い双剣士のビーズに捕まってしまう。

「君は一体何者なんだ？」

「いや～…何者と言われても」

    神に選ばれし世代です！なんて言えないから。

「その誰であろうと悪かったわね。雑魚とか色々と…」

    ユミンが申し訳なさそうに謝る。別に気にしてないがな。

「いやいや、俺のために思ってくれたと思うからむしろありがとう」

    ユミンが頭を軽く下げる。

「………このことはギルドには黙っておこう。君は実力を隠したいんだろう？」

「えっ…なんでそれを」

「分かるよ。そんなに強くて力を隠しているなんて神に選ばれし世代がやることだ」

    ギクッ！

    思わず目を逸らしてしまう。最悪だ、これから俺の逃亡生活が始まるのか……

「ハハハ。心配しなんていいよ。このことは誰にも言わない。君は良い方の神に選ばれし世代だからな」

「えっ！ありがとうございます！」

    おお！優しい人達だ。これでなんとかバレずに終われそうだな。これから討伐書を選ぶときは気をつけなければ。

「よーし帰るか！」

    と、街の方向へ体を受けたときーーー




     ”ドカーーーーーンッッ！！”




「！？」




      ものすごい音が森中に鳴り響く！