6 / 10
第一章 黒曜の姫御子×白銀の御子=?
第6話 ぐるぐるぐる
しおりを挟む
「「「「…………」」」」
………ふぅ。と、村長こと“カティア”は三人を、ことに現状フリーズ状態の“ミコト”と名乗る見た目明らかに少女、いや女性であろう彼女を見て静かに息を吐いた。
この子達、“バラ”と“タフ”は嘘をつく様な子達ではないと、特にバラに至っては師弟の間柄というだけでは無く親子の情を抱く程に深い絆で繋がれているという自負がある。
何より嘘偽りを語っている“気配”では無い。
もし私を偽ろうものなら、手痛いお仕置きが待っている事は重々承知している筈であろう。そりゃもう痛いお仕置きが…。
ドキリッ……師、村長が不敵な笑みを浮かべている……バラとタフは目配せ合うとキチンと椅子に座り直した…。
…だが正直信じられない。というのが正直な気持ちである。初めは少年であったのであろうこの子が、気付いたら少女へと“転身”していたという。
まさかっ!?と思いもしたが。
…確かに女の子であったな。と手の平に残る人肌の温もりその柔らかい感触を思い出す。……わきわき
「!」
「何?」
「いえ…」
…だがもう一つ気になるのが、性別もだがその容姿であろう。
目の前にいる少女は艶やかな“黒髪”に“緑の瞳”…透き通るかの様な白き肌。正直とても美しくも可愛らしい。
だが少年の時はまた美しい“純銀髪”であり、同じく“緑の瞳”であったのだという…。
そのどれもが通常有り得ない。この組み合わせは有り得ない。
…現状“黒髪”も“純銀髪”もこの世界中どこを探しても存在しない。いや見つかってはいない。と言うべきか。
なぜならこの二種の髪色はそれぞれが“絶対の存在”から賜る“祝福”の証明であるからだ。
“緑の瞳”も“崇高なる存在”からの加護を現す。だがこちらは現在数名ではあるが存在する。あぁ、みんなデタラメな奴らさ…。
とにかく、転身の法は未だ創造されず。
変化の法も一部の高位種族であれば可能であろうが我々人族では不可能。せいぜい髪の色を染料を用いての茶髪、赤毛、金髪等への染色程度だ。染めは髪が傷む上、正直美しく無い。パサパサになるのでオススメはしない。
まぁ、この二種の髪色には天罰を受けかねないので仮に出来たとしても誰もしないでしょうけどね。
瞳に関しては、…まず一般人では到底有り得ないか。
…………ブルッ。
これは楽し、厄介な事になりそうね。
……………………フフフ。
「…バラちゃん?」
「は、ハイ!」
「…バラちゃんは表向き随分落ち着いていたけれど、内心ドキドキだったでしょう?」
「い、イエ!」
「タフちゃんはいつ気付いたのかしら?」
「最初からですよ。」と、自信満々に答えるが、バラのキツイ視線にフイッと顔を背ける。
「ふぅ~ん…そう。」…カティアにはバレバレであった。
「バラちゃんいいのよ?隠さなくても。私もね?まさか……」
「まさかと思ったけれど…」
カティアは二人に、そしてミコトへと三人に視線を向けた後…
「……“伝承の御子”……なのではないかしらと思ってしまったもの?」
「っ」
「…だからこそ戻り次第、急ぎこの子を私の元へと連れて来た。…違う?」
「っ……流石お師匠様です。」
「いいのよ。それが現状とれる賢い選択よ?あとわかっていると思うのだけれど、暫くの間はこの事は他言無用よ?」
「ハイ!」
「タフちゃんもわかっているわよね?」
「ハッ!仰せのままに。」
二人はカティアに対し甲斐甲斐しくこうべを垂れた。
「宜しくね。」とカティアは頷き返す。
カティアへの二人の行動は、師弟?旧知の仲?いや村長へ対するものとも違う何かを感じさせるものだった。
そしてそのまま視線を未だフリーズ状態に近い、ぐるぐると思考を巡らすミコトへと向ける。
「さて、これ以上のお話は今のこの子を交えては時期尚早かしらね?」
「ミコトちゃん?わかるぅ~?」とカティアはミコトの顔の正面で手の平をパタパタと振って意識を確認する。
……ぐるぐるぐる……えっ?えっ?…
「…ダメみたいねぇ~?じゃ今日も夜分それなりのお時間だし、このままグッスリお休みしましょうか。」
そう言うと、ミコトへと翳したカティアの右ノ手に魔法陣が浮かび上がり一瞬煌めく。
“ポゥッ”
“バシュッ!!!”
『『『!?』』』
「…これは驚いたわね…なんの予備動作も無く一瞬で…無効化されるなんてね?」
「これは…」
「マジか…」
「「「………」」」
□□□□□□□□
………ふぅ。と、村長こと“カティア”は三人を、ことに現状フリーズ状態の“ミコト”と名乗る見た目明らかに少女、いや女性であろう彼女を見て静かに息を吐いた。
この子達、“バラ”と“タフ”は嘘をつく様な子達ではないと、特にバラに至っては師弟の間柄というだけでは無く親子の情を抱く程に深い絆で繋がれているという自負がある。
何より嘘偽りを語っている“気配”では無い。
もし私を偽ろうものなら、手痛いお仕置きが待っている事は重々承知している筈であろう。そりゃもう痛いお仕置きが…。
ドキリッ……師、村長が不敵な笑みを浮かべている……バラとタフは目配せ合うとキチンと椅子に座り直した…。
…だが正直信じられない。というのが正直な気持ちである。初めは少年であったのであろうこの子が、気付いたら少女へと“転身”していたという。
まさかっ!?と思いもしたが。
…確かに女の子であったな。と手の平に残る人肌の温もりその柔らかい感触を思い出す。……わきわき
「!」
「何?」
「いえ…」
…だがもう一つ気になるのが、性別もだがその容姿であろう。
目の前にいる少女は艶やかな“黒髪”に“緑の瞳”…透き通るかの様な白き肌。正直とても美しくも可愛らしい。
だが少年の時はまた美しい“純銀髪”であり、同じく“緑の瞳”であったのだという…。
そのどれもが通常有り得ない。この組み合わせは有り得ない。
…現状“黒髪”も“純銀髪”もこの世界中どこを探しても存在しない。いや見つかってはいない。と言うべきか。
なぜならこの二種の髪色はそれぞれが“絶対の存在”から賜る“祝福”の証明であるからだ。
“緑の瞳”も“崇高なる存在”からの加護を現す。だがこちらは現在数名ではあるが存在する。あぁ、みんなデタラメな奴らさ…。
とにかく、転身の法は未だ創造されず。
変化の法も一部の高位種族であれば可能であろうが我々人族では不可能。せいぜい髪の色を染料を用いての茶髪、赤毛、金髪等への染色程度だ。染めは髪が傷む上、正直美しく無い。パサパサになるのでオススメはしない。
まぁ、この二種の髪色には天罰を受けかねないので仮に出来たとしても誰もしないでしょうけどね。
瞳に関しては、…まず一般人では到底有り得ないか。
…………ブルッ。
これは楽し、厄介な事になりそうね。
……………………フフフ。
「…バラちゃん?」
「は、ハイ!」
「…バラちゃんは表向き随分落ち着いていたけれど、内心ドキドキだったでしょう?」
「い、イエ!」
「タフちゃんはいつ気付いたのかしら?」
「最初からですよ。」と、自信満々に答えるが、バラのキツイ視線にフイッと顔を背ける。
「ふぅ~ん…そう。」…カティアにはバレバレであった。
「バラちゃんいいのよ?隠さなくても。私もね?まさか……」
「まさかと思ったけれど…」
カティアは二人に、そしてミコトへと三人に視線を向けた後…
「……“伝承の御子”……なのではないかしらと思ってしまったもの?」
「っ」
「…だからこそ戻り次第、急ぎこの子を私の元へと連れて来た。…違う?」
「っ……流石お師匠様です。」
「いいのよ。それが現状とれる賢い選択よ?あとわかっていると思うのだけれど、暫くの間はこの事は他言無用よ?」
「ハイ!」
「タフちゃんもわかっているわよね?」
「ハッ!仰せのままに。」
二人はカティアに対し甲斐甲斐しくこうべを垂れた。
「宜しくね。」とカティアは頷き返す。
カティアへの二人の行動は、師弟?旧知の仲?いや村長へ対するものとも違う何かを感じさせるものだった。
そしてそのまま視線を未だフリーズ状態に近い、ぐるぐると思考を巡らすミコトへと向ける。
「さて、これ以上のお話は今のこの子を交えては時期尚早かしらね?」
「ミコトちゃん?わかるぅ~?」とカティアはミコトの顔の正面で手の平をパタパタと振って意識を確認する。
……ぐるぐるぐる……えっ?えっ?…
「…ダメみたいねぇ~?じゃ今日も夜分それなりのお時間だし、このままグッスリお休みしましょうか。」
そう言うと、ミコトへと翳したカティアの右ノ手に魔法陣が浮かび上がり一瞬煌めく。
“ポゥッ”
“バシュッ!!!”
『『『!?』』』
「…これは驚いたわね…なんの予備動作も無く一瞬で…無効化されるなんてね?」
「これは…」
「マジか…」
「「「………」」」
□□□□□□□□
0
あなたにおすすめの小説
【完結】モブ令嬢のわたしが、なぜか公爵閣下に目をつけられています
きゅちゃん
ファンタジー
男爵家の三女エリーゼは、前世の記憶を持つ元社畜OL。社交界デビューの夜、壁際でひとりジュースを飲んでいたところを、王国随一の権力者・ヴァルナ公爵カイルにスカウトされる。魔法省の研究員として採用されたエリーゼは、三年間誰も気づかなかった計算の誤りを着任三日で発見。着々と存在感を示していく。一方、公爵の婚約候補と噂されるクロード侯爵令嬢セラフィーヌは、エリーゼを目障りに思い妨害を仕掛けてくるが...
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
おばさんは、ひっそり暮らしたい
蝋梅
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
番外編を不定期ですが始めました。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる