3 / 10
第一章 黒曜の姫御子×白銀の御子=?
第3話 あれぇ………?
しおりを挟む
「グゥ…キュルルルゥ~~」
頭を下げた状態の自分の下腹部から、緊張感を破壊する音が鳴り響いた。
『ああぁ…』
カァッと顔が熱くなるのを感じると共に、身体から力が抜けていきヘナヘナペタンという感じに座り込んでしまった。
助けてもらえる。自分以外にも人がいる一人では無いという安心感からか、緊張の糸が切れた為と考えられる。
『恥ずかしい…』
そう思いつつもお腹が減って動けないという気持ちと、喉が渇いてどうしようも無いという欲求が急にこみ上げてきてしまい困ってしまう。
ここにきてやっと、目の前にいる筈の二人が何も言わずに佇んでいる状態に気がつく。
私は恐る恐る二人の方へと顔を上げた。
二人は困った様なしょうがないなという様な表情をしており、バラさんは何かしらの固形食品を「ハイッ」と微笑んで手渡してくれた。
タフさんは水?の入った皮袋の水筒を差し出して「飲めっ」と手渡してくれたので、ここは遠慮なくご馳走になる事にした。
いつから食べていなかったのか、ゴクゴクゴク。ハグハグハグ。とペロッと平らげました。そりゃもう気持ちよくペロッとね。
「ごちそうさまでした」とお礼を言いつつ二人を見ると、二人は周囲を警戒していました。
「ん?あぁ食事中は特に周囲を警戒しとかないとな」と私の視線に気付いたタフさんは教えてくれました。あぁ…確かにそうですよね。
「バラ、これは思ったよりマズイ状況かもしれないぜ」
「そうね…急ぎ戻りましょうか」
二人の会話に気になるところがあったけれど、ここは何も言わず移動する事を、村に戻る事を最優先としました。
□□□□□□□□
闇に包まれる月夜の晩。
ドカカッドカカッと、二頭の馬の蹄の音が闇夜に響く。
私は“バラ”という名の、女性冒険者に背後から抱かれ二人乗りで帰路を急ぐ。
時折ぎゅうっと強く抱かれるが、気のせいでしょうか?正直温かくも心地よい…安心する。…甘いイイ匂いもします。
顔が紅くなってはいないか心配です。
「ンフフ…」
「姐さん、ご機嫌ですね…」
「別にぃ」
「ンフ…」
無事森を抜けました。ここに至るまでで、私は気持ちが落ち着いてきたので、そこで改めて二人を考察してみる事にした。
まず『タフ』という名の冒険者、見た目は十代後半金髪碧眼のやんちゃな明るいお兄さん。結構凛々しくてスリムでいて流石というかガッチリとした筋肉の持ち主。
長剣を携えた戦士タイプで、一見私の事はまだ信用してないぞ?というスタンスをしていながら、森を抜ける時にはあれやこれやと世話を焼いてくれた実はイイ人。たぶんそうなんだろうなぁと思う。
そして、私を時折ぎゅうっと抱き締める?後ろの女冒険者『バラ』という名のお姉さん。
見た目は二十代前半赤毛に碧眼、ソバカスがチャームポイントの美人さん。なんだけど、とても快活な見た目に反してカワイイ印象を受ける女性。
パッと見、姐さんって感じなんだけど、その性格?からかお姉ちゃんという感じになってます…。
その実、両手剣による凄腕の双剣使いみたいです。うん。彼女もイイ人だと思うのだけど…。
「ンフフフ…」
そういう事にしよう。私の直感がそういっている。
そう、自分を納得させるのでした。
………そう言えば、森を抜ける途中小さな小川近くで休憩をとった際、顔を洗いたくて洗顔をした時の事なのですが、“ビックリ”しました。
ええ…何故か驚きました。
それは、自分の容姿に関してです。
その様子を見ていたバラさんとタフさんは、苦笑いしながら記憶の混濁があるからだろうと、取り敢えず村に戻って暫く静養する事が必要だろうと言ってくれました。
…正直、私は自分は十代でも後半位に思っていました。何でそう思っていたのかは…何ででしょうね?でも、川面に映る自分の姿は十代でも前半位に感じます。しかも、自分の髪の色が銀色?に近くその瞳は緑色?あれ?違和感が…それに女の子?いえいえ……ハイ…私でした。
『あれぇ………?』
「「「…」」」
そうこう思い出ししつつ、考察しつつ自分を納得させている間に、遠く地平線の先に小さな明かりがチラホラと、やっと村?が見えてきました。
□□□□□□□□
………その頃、少年がいた森の奥さらに奥にてズル…ズルリ…と蠢めく影が存在した。
今にも倒れ崩れ落ちそうになりながらも、強い意思の“ソレ”は歩みを続ける。
魔獣の巣窟である筈の森はとても静かだった。
いや静か過ぎる位であったと言えるかもしれない。
ソレが原因であったのであろうか、今はまだ誰も知らない。
ソレが何であったのか…。
□□□□□□□□
頭を下げた状態の自分の下腹部から、緊張感を破壊する音が鳴り響いた。
『ああぁ…』
カァッと顔が熱くなるのを感じると共に、身体から力が抜けていきヘナヘナペタンという感じに座り込んでしまった。
助けてもらえる。自分以外にも人がいる一人では無いという安心感からか、緊張の糸が切れた為と考えられる。
『恥ずかしい…』
そう思いつつもお腹が減って動けないという気持ちと、喉が渇いてどうしようも無いという欲求が急にこみ上げてきてしまい困ってしまう。
ここにきてやっと、目の前にいる筈の二人が何も言わずに佇んでいる状態に気がつく。
私は恐る恐る二人の方へと顔を上げた。
二人は困った様なしょうがないなという様な表情をしており、バラさんは何かしらの固形食品を「ハイッ」と微笑んで手渡してくれた。
タフさんは水?の入った皮袋の水筒を差し出して「飲めっ」と手渡してくれたので、ここは遠慮なくご馳走になる事にした。
いつから食べていなかったのか、ゴクゴクゴク。ハグハグハグ。とペロッと平らげました。そりゃもう気持ちよくペロッとね。
「ごちそうさまでした」とお礼を言いつつ二人を見ると、二人は周囲を警戒していました。
「ん?あぁ食事中は特に周囲を警戒しとかないとな」と私の視線に気付いたタフさんは教えてくれました。あぁ…確かにそうですよね。
「バラ、これは思ったよりマズイ状況かもしれないぜ」
「そうね…急ぎ戻りましょうか」
二人の会話に気になるところがあったけれど、ここは何も言わず移動する事を、村に戻る事を最優先としました。
□□□□□□□□
闇に包まれる月夜の晩。
ドカカッドカカッと、二頭の馬の蹄の音が闇夜に響く。
私は“バラ”という名の、女性冒険者に背後から抱かれ二人乗りで帰路を急ぐ。
時折ぎゅうっと強く抱かれるが、気のせいでしょうか?正直温かくも心地よい…安心する。…甘いイイ匂いもします。
顔が紅くなってはいないか心配です。
「ンフフ…」
「姐さん、ご機嫌ですね…」
「別にぃ」
「ンフ…」
無事森を抜けました。ここに至るまでで、私は気持ちが落ち着いてきたので、そこで改めて二人を考察してみる事にした。
まず『タフ』という名の冒険者、見た目は十代後半金髪碧眼のやんちゃな明るいお兄さん。結構凛々しくてスリムでいて流石というかガッチリとした筋肉の持ち主。
長剣を携えた戦士タイプで、一見私の事はまだ信用してないぞ?というスタンスをしていながら、森を抜ける時にはあれやこれやと世話を焼いてくれた実はイイ人。たぶんそうなんだろうなぁと思う。
そして、私を時折ぎゅうっと抱き締める?後ろの女冒険者『バラ』という名のお姉さん。
見た目は二十代前半赤毛に碧眼、ソバカスがチャームポイントの美人さん。なんだけど、とても快活な見た目に反してカワイイ印象を受ける女性。
パッと見、姐さんって感じなんだけど、その性格?からかお姉ちゃんという感じになってます…。
その実、両手剣による凄腕の双剣使いみたいです。うん。彼女もイイ人だと思うのだけど…。
「ンフフフ…」
そういう事にしよう。私の直感がそういっている。
そう、自分を納得させるのでした。
………そう言えば、森を抜ける途中小さな小川近くで休憩をとった際、顔を洗いたくて洗顔をした時の事なのですが、“ビックリ”しました。
ええ…何故か驚きました。
それは、自分の容姿に関してです。
その様子を見ていたバラさんとタフさんは、苦笑いしながら記憶の混濁があるからだろうと、取り敢えず村に戻って暫く静養する事が必要だろうと言ってくれました。
…正直、私は自分は十代でも後半位に思っていました。何でそう思っていたのかは…何ででしょうね?でも、川面に映る自分の姿は十代でも前半位に感じます。しかも、自分の髪の色が銀色?に近くその瞳は緑色?あれ?違和感が…それに女の子?いえいえ……ハイ…私でした。
『あれぇ………?』
「「「…」」」
そうこう思い出ししつつ、考察しつつ自分を納得させている間に、遠く地平線の先に小さな明かりがチラホラと、やっと村?が見えてきました。
□□□□□□□□
………その頃、少年がいた森の奥さらに奥にてズル…ズルリ…と蠢めく影が存在した。
今にも倒れ崩れ落ちそうになりながらも、強い意思の“ソレ”は歩みを続ける。
魔獣の巣窟である筈の森はとても静かだった。
いや静か過ぎる位であったと言えるかもしれない。
ソレが原因であったのであろうか、今はまだ誰も知らない。
ソレが何であったのか…。
□□□□□□□□
0
あなたにおすすめの小説
【完結】モブ令嬢のわたしが、なぜか公爵閣下に目をつけられています
きゅちゃん
ファンタジー
男爵家の三女エリーゼは、前世の記憶を持つ元社畜OL。社交界デビューの夜、壁際でひとりジュースを飲んでいたところを、王国随一の権力者・ヴァルナ公爵カイルにスカウトされる。魔法省の研究員として採用されたエリーゼは、三年間誰も気づかなかった計算の誤りを着任三日で発見。着々と存在感を示していく。一方、公爵の婚約候補と噂されるクロード侯爵令嬢セラフィーヌは、エリーゼを目障りに思い妨害を仕掛けてくるが...
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
おばさんは、ひっそり暮らしたい
蝋梅
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
番外編を不定期ですが始めました。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる