18 / 68
第二章 妃選び
17.妃候補たち(1)
しおりを挟むやわらかな風が王宮内にあるいくつかの庭園を駆け回っていた。風に揺らされてささやきあう緑が自然の日よけを作り、その合間を花々が彩っている。
その自然の日よけの下が今日の茶会の会場だ。テーブルにはレースのクロスがかけられ、食器はひし形の花弁を持つ花が描かれたガラス製のもの。さわやかな香りのするアイスティーと見た目も楽しいひと口サイズのお菓子が並べられている。そこに座る妃候補たちはそれぞれこの場にふさわしい装いをしていた。
その視線が、一斉にミモザへと向けられている。
こういう時に緊張しないのは、人生経験が多いからだろうか? アンナベルがテーブルの下で小さく手を振ってくれたのを見つけ、ミモザは口元を緩めた。
アンナベルは今日もお世辞にも似合っているとは言えない華美なドレス姿だ。色は黄色だったので彼女の濃い茶色の髪には合っていたし、ふわりと軽い生地はこのさわやかな空間にふさわしいだろう。しかしフリルやレースが多く使われた、どちらかと言うと可愛らしいデザインはすらっとした体型のアンナベルに少しも似合っていなかった。
ミモザのとなりにはシトロンが付き添ってくれている。仕事の顔をしているシトロンは、ミモザと二人きりの時と違ってぐっと大人な雰囲気だ。そしてミモザとシトロンの斜め前で、今日、ミモザがはじめて会った魔族が六人の妃候補の紹介をしてくれていた。
彼こそが他でもない、この妃選びを主催したドゥーイだった。財務大臣である彼は丸々とした体格で、機嫌よく候補者を紹介する表情は一見人当たりのよさそうな印象を受けるがその視線はどこかミモザを見下すような色を帯びていた。もっとも、となりにいるシトロンもそんなドゥーイをバカにするように見ていたが。
主観の強いドゥーイの紹介は耳に残らず、ミモザは先日ティンクと三人で買い物に行った時に聞いたアンナベルの妃候補たちの説明を思い出しながら、目の前にいる他の候補者へと視線を向けた。
姿を見るのは髪飾りの一件以来になるイシルマリの王女リリアナは、シンプルな形のドレスの上に薄い生地を重ねる伝統的なイシルマリの衣装を着ていた。冷静な薄い水色の瞳よりもさらに薄い色合いの水色のドレスの上には、美しく緻密な花模様のレースで飾られた滑らかな薄布が重ねられている。真っ直ぐな金髪は陽の光を受けていっそう輝いて見えた。
彼女は何の感情もなくミモザを見つめていた。その視線を受けていると、髪飾りの一件はどこか遠い過去のことのような感じさえしてくる。アンナベルは彼女は王妃になることに特別こだわっていないと言っていた。妃選びの場ではいつも退屈そうにしていると。どうやらイシルマリとしてはこのザルガンドと国交を結ぶことを第一としているらしく、ここに肝心の国王が現れないのであれば当てが外れてしまったのだろう。
リリアナの正面には赤毛の、美しいが気の強そうな女性が座っていた。ザルガンドの暗闇の森と聖女の国アルディモアに隣接するベライドの王女であるローズは、蠱惑的な体をエメラルドグリーンのドレスで包んでいた。季節にあったやわらかな生地が、その色合いをかえって落ち着かせて見せていた。昼間だからか肌の露出こそ少ないが体のラインに沿った衣装は色っぽい。
ローズは同じ王女であるリリアナに対抗心がある様子で、この妃選びの場でもよく強気な態度を取るという。彼女のことはミモザも耳にしたことがあった。彼女にも多少そういう話があったが、彼女が連れてきたベライドの人間がとにかく使用人たちの間で評判が悪いのだ。今だって、ローズはドゥーイの紹介を受けてにこやかにしているが、その灰色の目には使用人であるミモザを蔑む色が滲んでいる。
ローズとは対照的に儚げな少女のような雰囲気を持つのは妖精族のフィアレンセだ。妖精たちが多く暮らす静かの森の有力者の娘で、妃候補には立候補して参加したらしい。どこかぼんやりとしていて、印象に残らない。妖精たちの伝統衣装に似た薄布を幾重にも重ねた愛らしいドレスを身にまとっている。髪に飾られた水晶のような石がついたアクセサリーが、不思議と目についた。
湖の妖精のロスソニエルは詰襟の丈の長い上着にピッタリとしたデザインのズボンを合わせ、膝下までの長さがあるヒールの高いブーツをはいていた。他の妃候補たちのドレスとは違い華美ではないが、それでも袖や襟には細やかな刺繍が施されている。姿勢のいい彼女は軍人で、軍部が牽制のために送り込んだ候補者――これはシトロンからの情報だ――だった。ミモザも彼女には見覚えがあった。前世で、彼女がもっと幼い時に会ったことがある。
アンナベルの話だと、ロスソニエルは亡くなった王妃――ミモザの前世のことを崇拝していて、この妃選びもここにいる妃候補たちのことも嫌っているらしい。当たりも強く、少しのことでも厳しい口調で責めるのでローズとよく言い争いになるのだという。
人間の国から来た候補者の中で唯一王族ではないマリエルは、アルディモアとベライドに挟まれた小国トロストの公爵家の令嬢だ。要所要所にフリルやリボンが使われたスカートの膨らんだドレスは愛らしく彼女の顔立ちによく似合っているはずなのに、どうしてかちぐはぐな雰囲気がする。
アンナベルはフィアレンセと彼女はあまり茶会などで発言することがないためよくわからないと言っていた。とはいえ、マリエルはその緑色の瞳を好奇心できらめかせながら観察するような視線をミモザへと向けていた。
「ミモザといいます。よろしくお願いします」
長いテーブルの、ミモザから見て左側の手前からアンナベル、マリエル、リリアナが座り、反対側にはロスソニエル、フィアレンセ、ローズが座っている。一番奥の上座の席は空席だったが、そこに座るべき男の姿はない。
ミモザはアンナベルの隣に座った。視線をかわせばアンナベルは控えめに微笑んだ。
「それで」
ゆったりとした口調でローズがたずねた。
「国王陛下はいつお見えになるのかしら?」
「もちろん、すぐにお呼びしますよ。ローズ王女殿下」
ドゥーイの答えにロスソニエルが鼻で笑った。
「呼びに行ったところで陛下がここに来るとは限らないだろう」
ドゥーイはにこやかなままのようだったが、ミモザから見ても明らかに表情が強ばったように思えた。少し間を開けて立っているシトロンもうんざりとした顔をしている。よくあることなのだろう。
「……ここに来る前に一度お声がけしましたが、陛下は今日もお越しになりません。一応この後、私が再度陛下にお声がけしますが期待はなさらないでください。それでは――私たちはこれで失礼します」
シトロンはそう言って、ドゥーイと共にその場を去って行った。残されたのはミモザを含めた七人の妃候補とその侍女や護衛たち、それから給仕のために控えている使用人だけだった。
冷たい視線にさらされながらも席についたミモザに口火を切ったのはロスソニエルだった。「一体、財務大臣も秘書官も何を考えているのか」と厳しい声がミモザにぶつけられた――いや、実際は茶会にいる全員に向けて彼女は言ったのだろう。
「妃候補を増やすなど、陛下にふさわしいのはたった一人だけだというのに」
「まあ、どなたのことかしら?」
含みのある口調で返したのはベライドの王女であるローズだった。悠然と構え、目の前のアイスティーが入ったガラスカップを持つ彼女は指先まで手入れが行き届き、美しい。しかし彼女の灰色の瞳にはどこか蔑んだ色があった。そしてそれは、ロスソニエルやミモザだけでなくこの場にいるリリアナ以外の全員に向けられている。リリアナに対してそんな態度を取れないのは、同じ一国の王女であり、国同士の力もほとんど同等だからだろう。
「まさかご自分だとおっしゃっているの?」
「そんなわけがないだろう。お前たちより素晴らしい方を知っているという話だ」
「でもその方はこの場にいらっしゃらないのでしょう?」
ローズは言った。ロスソニエルが言うのは間違いなく亡くなった王妃のことだとローズや他の候補者はもう知っていた。ローズは先代王妃を崇拝しながらも妃選びに参加しているロスソニエルを皮肉っているのだと話してくれたのはもちろんアンナベルだ。実際目の当たりにして、ミモザもそれをよく理解できた。
「亡くなった方のことをいつまでも引きずるのは国王陛下のためにはならないのではなくて? ドゥーイ卿も国王陛下には前を向いていただきたいとおっしゃっていましたわ。あなたはそうではないようですけれど」
「あの男が考えているのは金のことだけだろう」
ロスソニエルはローズを睨みつけた。
「あら、財務大臣がお金のことを考えるのは当然のことでしょう?」
しかしローズが態度を崩すことはない。もっとも、その視線はますますバカにしたようにロスソニエルに向けられていたが。
「話をはぐらかす努力をする前に、もう少し陛下のお心に寄り添う努力をなさったら?」
「陛下はこのようなことを望んでいらっしゃらない」
シトロンの話では「好きにしろ」と言っただけのようなので、望んでいないと言い切ってしまうのはどうかと思う……王妃がいらないのはたしかだろうが。ミモザも前世でこのザルガンドの王妃となったのは一つ前の人生の一度きりだ。彼が他の誰かを伴侶にした話もない。
ローズとロスソニエルの会話を聞き流しながら、ミモザはアンナベルと目の前の茶菓子を楽しんでいた。ここにも花の砂糖漬けがある。流行っているのだろうか?
「たしかにこんな候補者ばかりでは、国王陛下も気乗りしないのでしょう」
「ねぇ、リリアナ王女殿下?」とローズがリリアナに同意を求めたが、リリアナは肯定も否定もしなかった。ベライドとイシルマリは――これはアンナベルから聞いた話ではなく、妃候補になることになって、ミモザが自分で調べたことだ――ザルガンドに隣接する三国の内の二国だ。アルディモアの両隣に位置し、アルディモアを交えての交流はあるがこの二国間にはそれほど積極的な交流はなく、その仲は良くもないが悪くもないという様子だった。当然、王女同士の仲がいいはずもない。
「新しい王妃を選ぶ場だというのに、候補者に軍人や使用人がいるのでは……」
「人間の国ではどうか興味もないが、この国では生まれや職業は問題にならない」
「もっとも」とロスソニエルはつづけた。
「使用人かどうかは関係なく、あの秘書官が選んだ候補者などロクな者だとは思えないが」
「ミ、ミモザのことをそんな風に言うのはやめてください……!」
ミモザがロスソニエルの言葉に眉をひそめる前に、アンナベルが立ち上がった。内気な彼女の行動にミモザはその紫色の瞳を丸くしてとなりにいる友人をマジマジと見上げた。
「まあ、珍しい。いつも父親の陰に隠れている方がどうされたのかしら?」
からかうようなローズの言葉にアンナベルは顔を真っ赤に染めた。
「父親の力でこの場にいるようなお前がかばうのもいい証拠だな」
「……わたしのことはともかく、そんな風に相手をバカにした言い方をするのはどうかと思います」
何かを耐えるようにうつむいて椅子に座ったアンナベルを励ますように、彼女の膝に置かれた手をミモザはぎゅっと握りしめた。
「あなただって軍部の後ろ盾を得てこの場にいるんでしょう?」
「それがどうしたというんだ? わたしがこの場にいるのは王妃に選ばれるためではなく、お前たちのように思い違いをしてる者たちを非難するためだ」
「陛下がそれを望まれたのですか?」
ミモザは真っ直ぐにロスソニエルを見据えた。
ミモザの記憶――一つ前の人生の時に出会ったロスソニエルはまだ幼く、純粋にミモザの前世であるこの国の王妃のことを慕ってくれていたように思う。その分、軍部の関係者の子どもたちと共に武術を学んでいたシトロンに当たりが強いところもあったが……そういえば、あの時は結局シトロンを武術を学ぶ場に通わせるのをやめたのだっけ。それを思えば彼女はあのままよくない方向に成長してしまったのだろう。
ミモザは内心でため息を落とした。魔族の寿命は魔力によって変わるので彼女がどうかは実際のところわからないが、長寿の魔族ならばまだ若いうちに入るだろう。それでも百歳を越えていれば充分に大人だ。もう少し考えて発言をするべきだ。
ミモザの言葉にロスソニエルは押し黙った。彼女はこの妃選びを国王が望んでいないと断言し悪いように言っていたが、それに対する軍部の行動だって国王が望んでいないことだ。
「この国や国王陛下のことを考えるのなら、もう少し慎重に発言をするべきです」
「お前に……陛下の何がわかるというのだ。ここで働きはじめて間もない使用人が、陛下にお会いしたこともないのだろう!」
たしかにここで働きはじめて間もない使用人だが、少なくともロスソニエルよりよほど彼のことを知っている。
ミモザはため息をぐっと飲み込んだ。ローズはおもしろそうに事の成り行きを見つめているし、リリアナは興味がなさそうにお茶を飲んでいる。フィアレンセは微笑んではいたが無反応で、マリエルにいたっては興味津々という視線を隠せずにいた。
アンナベルが心配そうにミモザを見たが、安心させるようにミモザは重ねたままだった手をぽんぽんと叩いた。しかしこれからもこの調子がつづくのであれば、うんざりする……国王と顔を合わせなかったとしても妃候補になったのは失敗だったかもしれないと、ミモザは早くも後悔をしたのだった。
0
あなたにおすすめの小説
差し出された毒杯
しろねこ。
恋愛
深い森の中。
一人のお姫様が王妃より毒杯を授けられる。
「あなたのその表情が見たかった」
毒を飲んだことにより、少女の顔は苦悶に満ちた表情となる。
王妃は少女の美しさが妬ましかった。
そこで命を落としたとされる少女を助けるは一人の王子。
スラリとした体型の美しい王子、ではなく、体格の良い少し脳筋気味な王子。
お供をするは、吊り目で小柄な見た目も中身も猫のように気まぐれな従者。
か○みよ、○がみ…ではないけれど、毒と美しさに翻弄される女性と立ち向かうお姫様なお話。
ハピエン大好き、自己満、ご都合主義な作者による作品です。
同名キャラで複数の作品を書いています。
立場やシチュエーションがちょっと違ったり、サブキャラがメインとなるストーリーをなどを書いています。
ところどころリンクもしています。
※小説家になろうさん、カクヨムさんでも投稿しています!
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。
元公爵令嬢は年下騎士たちに「用済みのおばさん」と捨てられる 〜今更戻ってこいと泣きつかれても献身的な美少年に溺愛されているのでもう遅いです〜
日々埋没。
ファンタジー
「新しい従者を雇うことにした。おばさんはもう用済みだ。今すぐ消えてくれ」
かつて婚約破棄され、実家を追放された元公爵令嬢のレアーヌ。
その身分を隠し、年下の冒険者たちの身の回りを世話する『メイド』として献身的に尽くしてきた彼女に突きつけられたのは、あまりに非情な追放宣告だった。
レアーヌがこれまで教育し、支えてきた若い男たちは、新しく現れた他人の物を欲しがり子悪魔メイドに骨抜きにされ、彼女を「加齢臭のする汚いおばさん」と蔑み、笑いながら追い出したのだ。
地位も、居場所も、信じていた絆も……すべてを失い、絶望する彼女の前に現れたのは、一人の美少年だった。
「僕とパーティーを組んでくれませんか? 貴方が必要なんです」
新米ながら将来の可能性を感じさせる彼は、レアーヌを「おばさん」ではなく「一人の女性」として、甘く狂おしく溺愛し始める。
一方でレアーヌという『真の支柱』を失った元パーティーは、自分たちがどれほど愚かな選択をしたかを知る由もなかった。
やがて彼らが地獄の淵で「戻ってきてくれ」と泣きついてきても、もう遅い。
レアーヌの隣には、彼女を離さないと誓った執着愛の化身が微笑んでいるのだから。
〈完結〉【書籍化&コミカライズ・取り下げ予定】毒を飲めと言われたので飲みました。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃シャリゼは、稀代の毒婦、と呼ばれている。
国中から批判された嫌われ者の王妃が、やっと処刑された。
悪は倒れ、国には平和が戻る……はずだった。
ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!
クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。
ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。
しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。
ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。
そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。
国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。
樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。
完結 「愛が重い」と言われたので尽くすのを全部止めたところ
音爽(ネソウ)
恋愛
アルミロ・ルファーノ伯爵令息は身体が弱くいつも臥せっていた。財があっても自由がないと嘆く。
だが、そんな彼を幼少期から知る婚約者ニーナ・ガーナインは献身的につくした。
相思相愛で結ばれたはずが健気に尽くす彼女を疎ましく感じる相手。
どんな無茶な要望にも応えていたはずが裏切られることになる。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる