2 / 12
花吐くエルフ
一話 エルフ 転生 里八部
しおりを挟む
エルフとして生まれ、オレは戸惑っていた。日本での記憶は夢で断片的に、しかし鮮明に思い出していた。奇妙で近未来的な前世を己の前世であると自覚するまでには時間がかかって、エルフ族のスピカとして生活して20年経ってた。
今まで、エルフとして菜食主義的、自然主義的に生きていたのに急に科学調味料の味と肉の味の旨さを知ってしまったんだぞ。その破壊力といったらないだろ?
それに、人間とエルフは何故か戦争しているし。
戦争を経験してない高校生の記憶は、人間と戦争することに対して嫌悪を示していた。
目の前で人間が血を流す。血を流しながらエルフに立ち向かって、切り捨てられていく。矢がいられて、血が噴き出て冷たくなっていく。医療班がいないのかそれとももとよりこの兵士たちに十分な包帯や薬が配られていないのか、たくさんが目の前で死んでいく。
エルフたちはポーションを煽り、人間の攻撃で受けた傷を完全に回復させてから反撃する。最初は頭数が少なく劣勢だったエルフ軍は、人間を殺し、肩を並べた。
うめいてうずくまって、死に絶える人間の姿をずっと見続けるなんて俺は耐えられなかった。
ーー
「スピカ、一体どうしてしまったんだ。」
とうとう、戦地で人間を殺そうとした兵士を止めてしまった。その人間は撤退したが、この行動はエルフの里からすればひどい裏切りだ。里に帰ったあと、すぐに呼び出されてしまった。後ろには騎士団長、目の前には四半世紀生き抜いてきた里の長。ピリリと張り詰めた空気のなか、口を開く。
「人間とエルフの違いがわかりません」
「…もうしてみよ」
白い髭を蓄えた長が膝の上でしわくちゃで傷まみれの手を握りしめる。
「人間とエルフは同じ姿形をしています。私に家族や仲間がいるのと同じく、人間達にも家族や仲間がいるはずなのです。私が戦場で人間を殺せば家族仲間が苦しみ恨むでしょう。1人殺せば、10人から、10人殺せば100人から恨みを買います。恨みは人間に武器を握らせるでしょう。そしてまた繰り返すのです。…人間がエルフを1人殺せば私たちが恨みます。おなじです。」
ぎしっと騎士団長の皮鎧が音を立てる。
「人間を1人残らず殺すべきだと、思わんのか。」
「そうすれば、きっとエルフも人間もどちらも滅びるでしょう。恨みがある限り暴力は止まりません。私たちは人間に殺されるのでは無く、自分たちが生み出した恨みに、暴力に殺されるのです。」
長は拳を解き、頭を抱えた。後ろで兵長も呆れたと言ったため息をはいた。
「お前はなんて青いんだ…。」
「お前の言い分はよくわかった。戦場で偽善を振りかざされてはたまらん。スピカを戦場から外す。」
「……。」
「返事は?」
「はい」
ーー
結局、オレは納得できなかった。オレが戦場に立とうが立たまいが関係ないだろう。戦争がある限り、エルフが人間を殺すことに変わりないんだ。
自宅謹慎中こっそり家を抜け出し、戦場に赴いた。救急キットと隠密の外套を持って。危険なのは重々わかっている。だが、それより何より死んでしまうのを黙ってみてはおけなかった。
ーー
戦の最前線から少し外れたところまで負傷した人間を運ぶ。兜が外れ、ふわふわとした、しかし艶のひとつもない金髪が姿を見せる。腹の傷は止血用に包帯を巻いて処置したが、頭に打撲痕がある。内出血していたら……。あまり動かしてはならない。慎重に魔法を使って人間を運ぶ。
「う、ぁ…てんしさま、か?…」
「しっかりしろ。まだお前は生きてる。薬を飲め。」
まだ歳はもいかないだろう幼さを残した少年が死にかけている。前世のトラウマがダブる。手を止めれば死ぬと奮い立ちながら行動する。幸いファンタジー世界だ。ポーションは外傷にかけてよし飲んでよしなのだ。体力が回復するかどうかは、本人の気持ち次第だが。
「てんしさま、なぜ……?もう苦しいんだ。死にたいんだよ。ころしてくれ。」
「何を……。おいっ、大丈夫か」
いきなり口元を覆い始めた。吐かないように必死に口を覆っているが、気道に吐瀉物が詰まれば死にかねない。オレは少年の手をひきはがす。
ごぼっという音と共に少年は、花を吐き出した。唾液に濡れた花が俺の手の中に現れる。
花に詳しくないオレには花言葉どころかこの花の名前さえわからない。ただ疲弊しきった少年から、艶やかな大振りの花弁の花が吐き出される様を呆然と眺める。
ポーションが効けば体力も戻るはずなのに。彼は傷ついた様子で蹲り花を吐き出す。
「ぐっ、ゥ…。もう、やだ。おれは、もう兄さんをすきじゃないから、もうかんちがいなんてしないから…ころして、いやだ、もう、つらいんだよ。」
「花吐き病…」
腐女子の幼馴染の戯言を思い出す。花をまだ吐いてる。百合の花じゃないということは、彼はその人を思い続けているんだろう。
天使様、殺してくれよ。彼は自決用のナイフをオレに手渡す。
「もう、いやなんだ。おれは。はくたびに、みじめになる。絶対に、伝えちゃダメだ。死ねないままずっと隣にいたんだ。でも、せんそうで死ねば、自殺じゃない。国のせいにできる。徴兵で戦死したら……。おれはこのはなを、はかまでもってけるんだ。」
彼の翠の瞳が翳っていく。腹の傷を止血した包帯から、血が出始める。
「だから、ころしてほしい」
「ーっ、ふざけんな。何が花吐き病だ。次の恋にでも行けばいいだろ。なんでそいつを諦めないんだ。なんでお前が死ななきゃなんねぇんだよ。」
「…できないから吐いてるんじゃないか。てんしさまはばかだな」
血が止まらない。ポーションが効いていない。生きるつもりがなければ、ポーションは通用しないんだ。
「おい、しっかりしろ!」
「次は、しあわせなこいがしたい、おねがいだよ、てんしさま」
「……、くそ」
少年は静かになった。光を通さなくなった瞳は、黄色の花弁を風に揺らし散っていった花を虚に写していた。
ーー
黄色のチューリップ 望みのない愛
今まで、エルフとして菜食主義的、自然主義的に生きていたのに急に科学調味料の味と肉の味の旨さを知ってしまったんだぞ。その破壊力といったらないだろ?
それに、人間とエルフは何故か戦争しているし。
戦争を経験してない高校生の記憶は、人間と戦争することに対して嫌悪を示していた。
目の前で人間が血を流す。血を流しながらエルフに立ち向かって、切り捨てられていく。矢がいられて、血が噴き出て冷たくなっていく。医療班がいないのかそれとももとよりこの兵士たちに十分な包帯や薬が配られていないのか、たくさんが目の前で死んでいく。
エルフたちはポーションを煽り、人間の攻撃で受けた傷を完全に回復させてから反撃する。最初は頭数が少なく劣勢だったエルフ軍は、人間を殺し、肩を並べた。
うめいてうずくまって、死に絶える人間の姿をずっと見続けるなんて俺は耐えられなかった。
ーー
「スピカ、一体どうしてしまったんだ。」
とうとう、戦地で人間を殺そうとした兵士を止めてしまった。その人間は撤退したが、この行動はエルフの里からすればひどい裏切りだ。里に帰ったあと、すぐに呼び出されてしまった。後ろには騎士団長、目の前には四半世紀生き抜いてきた里の長。ピリリと張り詰めた空気のなか、口を開く。
「人間とエルフの違いがわかりません」
「…もうしてみよ」
白い髭を蓄えた長が膝の上でしわくちゃで傷まみれの手を握りしめる。
「人間とエルフは同じ姿形をしています。私に家族や仲間がいるのと同じく、人間達にも家族や仲間がいるはずなのです。私が戦場で人間を殺せば家族仲間が苦しみ恨むでしょう。1人殺せば、10人から、10人殺せば100人から恨みを買います。恨みは人間に武器を握らせるでしょう。そしてまた繰り返すのです。…人間がエルフを1人殺せば私たちが恨みます。おなじです。」
ぎしっと騎士団長の皮鎧が音を立てる。
「人間を1人残らず殺すべきだと、思わんのか。」
「そうすれば、きっとエルフも人間もどちらも滅びるでしょう。恨みがある限り暴力は止まりません。私たちは人間に殺されるのでは無く、自分たちが生み出した恨みに、暴力に殺されるのです。」
長は拳を解き、頭を抱えた。後ろで兵長も呆れたと言ったため息をはいた。
「お前はなんて青いんだ…。」
「お前の言い分はよくわかった。戦場で偽善を振りかざされてはたまらん。スピカを戦場から外す。」
「……。」
「返事は?」
「はい」
ーー
結局、オレは納得できなかった。オレが戦場に立とうが立たまいが関係ないだろう。戦争がある限り、エルフが人間を殺すことに変わりないんだ。
自宅謹慎中こっそり家を抜け出し、戦場に赴いた。救急キットと隠密の外套を持って。危険なのは重々わかっている。だが、それより何より死んでしまうのを黙ってみてはおけなかった。
ーー
戦の最前線から少し外れたところまで負傷した人間を運ぶ。兜が外れ、ふわふわとした、しかし艶のひとつもない金髪が姿を見せる。腹の傷は止血用に包帯を巻いて処置したが、頭に打撲痕がある。内出血していたら……。あまり動かしてはならない。慎重に魔法を使って人間を運ぶ。
「う、ぁ…てんしさま、か?…」
「しっかりしろ。まだお前は生きてる。薬を飲め。」
まだ歳はもいかないだろう幼さを残した少年が死にかけている。前世のトラウマがダブる。手を止めれば死ぬと奮い立ちながら行動する。幸いファンタジー世界だ。ポーションは外傷にかけてよし飲んでよしなのだ。体力が回復するかどうかは、本人の気持ち次第だが。
「てんしさま、なぜ……?もう苦しいんだ。死にたいんだよ。ころしてくれ。」
「何を……。おいっ、大丈夫か」
いきなり口元を覆い始めた。吐かないように必死に口を覆っているが、気道に吐瀉物が詰まれば死にかねない。オレは少年の手をひきはがす。
ごぼっという音と共に少年は、花を吐き出した。唾液に濡れた花が俺の手の中に現れる。
花に詳しくないオレには花言葉どころかこの花の名前さえわからない。ただ疲弊しきった少年から、艶やかな大振りの花弁の花が吐き出される様を呆然と眺める。
ポーションが効けば体力も戻るはずなのに。彼は傷ついた様子で蹲り花を吐き出す。
「ぐっ、ゥ…。もう、やだ。おれは、もう兄さんをすきじゃないから、もうかんちがいなんてしないから…ころして、いやだ、もう、つらいんだよ。」
「花吐き病…」
腐女子の幼馴染の戯言を思い出す。花をまだ吐いてる。百合の花じゃないということは、彼はその人を思い続けているんだろう。
天使様、殺してくれよ。彼は自決用のナイフをオレに手渡す。
「もう、いやなんだ。おれは。はくたびに、みじめになる。絶対に、伝えちゃダメだ。死ねないままずっと隣にいたんだ。でも、せんそうで死ねば、自殺じゃない。国のせいにできる。徴兵で戦死したら……。おれはこのはなを、はかまでもってけるんだ。」
彼の翠の瞳が翳っていく。腹の傷を止血した包帯から、血が出始める。
「だから、ころしてほしい」
「ーっ、ふざけんな。何が花吐き病だ。次の恋にでも行けばいいだろ。なんでそいつを諦めないんだ。なんでお前が死ななきゃなんねぇんだよ。」
「…できないから吐いてるんじゃないか。てんしさまはばかだな」
血が止まらない。ポーションが効いていない。生きるつもりがなければ、ポーションは通用しないんだ。
「おい、しっかりしろ!」
「次は、しあわせなこいがしたい、おねがいだよ、てんしさま」
「……、くそ」
少年は静かになった。光を通さなくなった瞳は、黄色の花弁を風に揺らし散っていった花を虚に写していた。
ーー
黄色のチューリップ 望みのない愛
11
あなたにおすすめの小説
【本編完結】死に戻りに疲れた美貌の傾国王子、生存ルートを模索する
とうこ
BL
その美しさで知られた母に似て美貌の第三王子ツェーレンは、王弟に嫁いだ隣国で不貞を疑われ哀れ極刑に……と思ったら逆行!? しかもまだ夫選びの前。訳が分からないが、同じ道は絶対に御免だ。
「隣国以外でお願いします!」
死を回避する為に選んだ先々でもバラエティ豊かにkillされ続け、巻き戻り続けるツェーレン。これが最後と十二回目の夫となったのは、有名特殊な一族の三男、天才魔術師アレスター。
彼は婚姻を拒絶するが、ツェーレンが呪いを受けていると言い解呪を約束する。
いじられ体質の情けない末っ子天才魔術師×素直前向きな呪われ美形王子。
転移日本人を祖に持つグレイシア三兄弟、三男アレスターの物語。
小説家になろう様にも掲載しております。
※本編完結。ぼちぼち番外編を投稿していきます。
本当に悪役なんですか?
メカラウロ子
BL
気づいたら乙女ゲームのモブに転生していた主人公は悪役の取り巻きとしてモブらしからぬ行動を取ってしまう。
状況が掴めないまま戸惑う主人公に、悪役令息のアルフレッドが意外な行動を取ってきて…
ムーンライトノベルズ にも掲載中です。
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
「役立たず」と追放された神官を拾ったのは、不眠に悩む最強の騎士団長。彼の唯一の癒やし手になった俺は、その重すぎる独占欲に溺愛される
水凪しおん
BL
聖なる力を持たず、「穢れを祓う」ことしかできない神官ルカ。治癒の奇跡も起こせない彼は、聖域から「役立たず」の烙印を押され、無一文で追放されてしまう。
絶望の淵で倒れていた彼を拾ったのは、「氷の鬼神」と恐れられる最強の竜騎士団長、エヴァン・ライオネルだった。
長年の不眠と悪夢に苦しむエヴァンは、ルカの側にいるだけで不思議な安らぎを得られることに気づく。
「お前は今日から俺専用の癒やし手だ。異論は認めん」
有無を言わさず騎士団に連れ去られたルカの、無能と蔑まれた力。それは、戦場で瘴気に蝕まれる騎士たちにとって、そして孤独な鬼神の心を救う唯一の光となる奇跡だった。
追放された役立たず神官が、最強騎士団長の独占欲と溺愛に包まれ、かけがえのない居場所を見つける異世界BLファンタジー!
【第一部・完結】毒を飲んだマリス~冷徹なふりして溺愛したい皇帝陛下と毒親育ちの転生人質王子が恋をした~
蛮野晩
BL
マリスは前世で毒親育ちなうえに不遇の最期を迎えた。
転生したらヘデルマリア王国の第一王子だったが、祖国は帝国に侵略されてしまう。
戦火のなかで帝国の皇帝陛下ヴェルハルトに出会う。
マリスは人質として帝国に赴いたが、そこで皇帝の弟(エヴァン・八歳)の世話役をすることになった。
皇帝ヴェルハルトは噂どおりの冷徹な男でマリスは人質として不遇な扱いを受けたが、――――じつは皇帝ヴェルハルトは戦火で出会ったマリスにすでにひと目惚れしていた!
しかもマリスが帝国に来てくれて内心大喜びだった!
ほんとうは溺愛したいが、溺愛しすぎはかっこよくない……。苦悩する皇帝ヴェルハルト。
皇帝陛下のラブコメと人質王子のシリアスがぶつかりあう。ラブコメvsシリアスのハッピーエンドです。
悪役令嬢と呼ばれた侯爵家三男は、隣国皇子に愛される
木月月
BL
貴族学園に通う主人公、シリル。ある日、ローズピンクな髪が特徴的な令嬢にいきなりぶつかられ「悪役令嬢」と指を指されたが、シリルはれっきとした男。令嬢ではないため無視していたら、学園のエントランスの踊り場の階段から突き落とされる。骨折や打撲を覚悟してたシリルを抱き抱え助けたのは、隣国からの留学生で同じクラスに居る第2皇子殿下、ルシアン。シリルの家の侯爵家にホームステイしている友人でもある。シリルを突き落とした令嬢は「その人、悪役令嬢です!離れて殿下!」と叫び、ルシアンはシリルを「護るべきものだから、守った」といい始めーー
※この話は小説家になろうにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる