9 / 9
番外編の番外編 子どもたち(龍之介ととみ子の子)の恋愛事情
しおりを挟む
「龍之介、久しぶりだな」
「譲!?」
松岡譲、僕や恭の一髙時代からの親友の一人だ。
「親児さん!!」
犀さんととみ子さんの娘の明星が親児君に抱き着いた。
「明星ちゃん、お父さんたちの前だよ!?」
最近、会えなくて寂しかったんだもの」
親児君の胸に顔を押し宛てている。
「譲、どういうことだい?」
「見ての通り、うちの次男と犀星さんの末っ子の明星ちゃんが交際しているんだよ。
うちの次男と明星ちゃんは純粋な恋愛だ。
因みに、道花ちゃんは三重吉さんと、葵星ちゃんは青楓さんと、風哉君は能成と彩子ちゃんは哲郎と交際中だぞ?」
譲の言葉に僕は目眩を起こしそうになった。
「譲、情報量が多過ぎる!!
親児君と明星は、複雑な気持ちだが譲の息子だし純情そうだから許せるが……
すまない、もう一度、言ってくれるかい?」
譲は肩をすくめて説明してくれた。
「道花ちゃんは三重吉さんの書斎に入り浸りだ。しかも、道花ちゃんが三重吉さんの原稿を“赤”だらけにしているらしい。
葵星ちゃんは青楓さんと感性が合うようで二人で新しい色を作ると言っている。
風哉君は能成の哲学に惚れ込んだらしい。
彩子ちゃんは哲郎の講義に共感したみたいだ」
僕は思わず、大声で犀さんを玄関に呼んだ。
「龍之介君が大声出すなんて珍しい。
おや、松岡君いらっしゃい。
雰囲気からして、うち明星と松岡君の所の親児君が交際しているのかな?」
「犀星さん、久しぶりです。そうですよ。
親児はすっかり明星ちゃんにベタ惚れでね。
この二人はいいんだけど……
少々、厄介なことになっていてね」
僕は今しがた譲から聞いた四つ子の恋愛事情を犀さんに説明した。
「あの拘りの強い三重吉さんの原稿に道花が“赤”を!?」
「ああ、三重吉さんは道花の“赤”が入らないと不安になるとまで言っていて、自ら道花ちゃんに珈琲を淹れているらしい。
能成と風哉君はお互いに陶酔している。
葵星ちゃんと青楓は既存の色じゃ表現できないと言って、あらゆる色の岩絵の具を混ぜ合わせて二人だけの色を作ると言っていた。
彩子ちゃんは必ず哲郎の講義に足を運んでいるよ」
僕も犀さんも頭を抱えた。
「哲郎と彩子ちゃんは照さん公認だそうだ。
まるで、西園寺家と室生家そのものじゃないか」
譲の一言に反論できなかった……
「犀星お父様と龍之介お父様もとみ子お母様を二人で愛してるじゃない。
お姉様たちもお兄様も三人の背中を見ていたんだもの、似るのは仕方ないと思うわ」
明星は犀さんととみ子さんの子だけど、
感性は僕に似ている。
「譲、哲郎も能成も青楓も三重吉さんも
週末に連れて来てくれ……」
道花の容赦ない添削に三重吉さんが半泣きで書き直す場面に出くわすとことを僕も犀さんもまだ知らない。
「譲!?」
松岡譲、僕や恭の一髙時代からの親友の一人だ。
「親児さん!!」
犀さんととみ子さんの娘の明星が親児君に抱き着いた。
「明星ちゃん、お父さんたちの前だよ!?」
最近、会えなくて寂しかったんだもの」
親児君の胸に顔を押し宛てている。
「譲、どういうことだい?」
「見ての通り、うちの次男と犀星さんの末っ子の明星ちゃんが交際しているんだよ。
うちの次男と明星ちゃんは純粋な恋愛だ。
因みに、道花ちゃんは三重吉さんと、葵星ちゃんは青楓さんと、風哉君は能成と彩子ちゃんは哲郎と交際中だぞ?」
譲の言葉に僕は目眩を起こしそうになった。
「譲、情報量が多過ぎる!!
親児君と明星は、複雑な気持ちだが譲の息子だし純情そうだから許せるが……
すまない、もう一度、言ってくれるかい?」
譲は肩をすくめて説明してくれた。
「道花ちゃんは三重吉さんの書斎に入り浸りだ。しかも、道花ちゃんが三重吉さんの原稿を“赤”だらけにしているらしい。
葵星ちゃんは青楓さんと感性が合うようで二人で新しい色を作ると言っている。
風哉君は能成の哲学に惚れ込んだらしい。
彩子ちゃんは哲郎の講義に共感したみたいだ」
僕は思わず、大声で犀さんを玄関に呼んだ。
「龍之介君が大声出すなんて珍しい。
おや、松岡君いらっしゃい。
雰囲気からして、うち明星と松岡君の所の親児君が交際しているのかな?」
「犀星さん、久しぶりです。そうですよ。
親児はすっかり明星ちゃんにベタ惚れでね。
この二人はいいんだけど……
少々、厄介なことになっていてね」
僕は今しがた譲から聞いた四つ子の恋愛事情を犀さんに説明した。
「あの拘りの強い三重吉さんの原稿に道花が“赤”を!?」
「ああ、三重吉さんは道花の“赤”が入らないと不安になるとまで言っていて、自ら道花ちゃんに珈琲を淹れているらしい。
能成と風哉君はお互いに陶酔している。
葵星ちゃんと青楓は既存の色じゃ表現できないと言って、あらゆる色の岩絵の具を混ぜ合わせて二人だけの色を作ると言っていた。
彩子ちゃんは必ず哲郎の講義に足を運んでいるよ」
僕も犀さんも頭を抱えた。
「哲郎と彩子ちゃんは照さん公認だそうだ。
まるで、西園寺家と室生家そのものじゃないか」
譲の一言に反論できなかった……
「犀星お父様と龍之介お父様もとみ子お母様を二人で愛してるじゃない。
お姉様たちもお兄様も三人の背中を見ていたんだもの、似るのは仕方ないと思うわ」
明星は犀さんととみ子さんの子だけど、
感性は僕に似ている。
「譲、哲郎も能成も青楓も三重吉さんも
週末に連れて来てくれ……」
道花の容赦ない添削に三重吉さんが半泣きで書き直す場面に出くわすとことを僕も犀さんもまだ知らない。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
【完結】 男達の性宴
蔵屋
BL
僕が通う高校の学校医望月先生に
今夜8時に来るよう、青山のホテルに
誘われた。
ホテルに来れば会場に案内すると
言われ、会場案内図を渡された。
高三最後の夏休み。家業を継ぐ僕を
早くも社会人扱いする両親。
僕は嬉しくて夕食後、バイクに乗り、
東京へ飛ばして行った。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる